2026年10月9日、2026/27明治安田J1リーグ第9節で、鹿島アントラーズとガンバ大阪がメルカリスタジアムで対戦した。
試合は、前半アディショナルタイムにレオ・セアラが先制。後半60分には鈴木優磨が待望の今季リーグ初ゴールを奪い、鹿島が2-0で勝利した。
鹿島はリーグ戦5試合ぶりの白星。レオ・セアラはリーグ8試合で11得点と驚異的なペースを維持し、鈴木も開幕から続いていた無得点をついにストップした。一方のG大阪はリーグ4連敗、8試合勝利なしとなり、第9節終了時点で18位まで順位を落としている。
鹿島アントラーズvsガンバ大阪|試合結果
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | 2026/27 明治安田J1リーグ |
| 節 | 第9節 |
| 開催日 | 2026年10月9日 |
| キックオフ | 19:04 |
| 会場 | メルカリスタジアム |
| 入場者数 | 16,240人 |
| 結果 | 鹿島アントラーズ 2-0 ガンバ大阪 |
| 前半 | 1-0 |
| 後半 | 1-0 |
得点者
| 時間 | チーム | 得点者 |
|---|---|---|
| 45+7分 | 鹿島 | レオ・セアラ |
| 60分 | 鹿島 | 鈴木優磨 |
Jリーグ公式記録では、レオ・セアラが広瀬陸斗の右クロスをヘディングで決めて先制。鈴木の追加点は三竿健斗のパスから生まれている。
両チームのスターティングメンバー
鹿島アントラーズ
基本フォーメーション:4-4-2
ガンバ大阪
基本フォーメーション:4-2-3-1
| Pos. | 選手 |
|---|---|
| GK | 一森純 |
| DF | 藤原奏哉 |
| DF | 中谷進之介 |
| DF | 福岡将太 |
| DF | 初瀬亮 |
| MF | 安部柊斗 |
| MF | 美藤倫 |
| FW/MF | 山下諒也 |
| FW/MF | 宇佐美貴史 |
| FW/MF | ウェルトン |
| FW | 土信田悠生 |
鹿島は前節から4人を変更し、三竿、柴崎、広瀬、吉田らを先発起用。G大阪は直近リーグ戦から宇佐美とウェルトンをスタメンへ戻した。
前半|G大阪も悪くない入り。しかし鹿島が徐々に主導権
G大阪は序盤から積極的に前へ
試合序盤は、スコアほど一方的な内容ではなかった。
G大阪の明神智和監督も試合後、立ち上がりについては自分たちの時間を作ることができ、鹿島にもそれほど多くの決定機を与えていなかったと振り返っている。
G大阪は安部柊斗、美藤倫のダブルボランチを中心にボールを動かしながら、ウェルトンや山下のスピードを生かして鹿島陣内への侵入を試みた。
一方の鹿島は無理に急がない。
植田直通、キム・テヒョンのCBから柴崎、三竿を経由し、鈴木優磨が前線と中盤をつなぐ。
時間の経過とともに、鹿島が相手陣内でプレーする時間を増やしていった。
37分|吉田湊海のJ1初ゴールはVARで幻に
一森純との競り合いでファウル判定
最初に大きく試合が動きかけたのが37分。
鈴木優磨が浮き球を送り、柴崎岳が触ったボールがゴール前へ。
18歳の吉田湊海がGK一森純と競り合いながらボールをゴールへ押し込み、一度は鹿島の先制点が認められた。
しかしVARが介入。
オンフィールドレビューの結果、一森に対する吉田のプレーがファウルと判断され、ゴールは取り消された。
吉田にとってはJ1初ゴールになるはずだっただけに、非常に惜しい場面だった。
それでも鹿島は集中力を切らさなかった。
ここがこの試合で重要なポイントだった。
45+7分|レオ・セアラがついに均衡を破る
広瀬陸斗のクロスを豪快ヘッド
前半終了目前。
右サイドの広瀬陸斗からクロスが入る。
中央で待っていたレオ・セアラが高い打点で合わせ、ヘディングシュートをゴール右下へ。
鹿島 1-0 G大阪。
VARによる得点取り消しがあった後でも、鹿島は攻撃を継続。
最後の最後にリーグ得点ランキングトップを走るストライカーが結果を出した。
レオ・セアラは8試合11得点
このゴールでレオ・セアラはリーグ戦11得点目。
しかも出場は8試合。
2025シーズンのJ1得点王が、新シーズンも圧倒的な決定力を見せている。
G大阪としては、前半を0-0で終えられそうな時間帯だっただけに痛い失点だった。
明神監督も「人数がいたにもかかわらず許してしまった」と振り返っており、ゴール前での一瞬の対応が悔やまれる場面となった。
前半終了|「0-0」と「0-1」の大きな差
鹿島に試合を進めやすい状況を与えた
前半だけを見ると、G大阪が完全に崩され続けていたわけではない。
鹿島の前半シュートは6本、G大阪も守備陣形を維持しながら試合を進めていた。
しかし、45+7分の失点によって状況は大きく変わった。
鹿島は後半、
無理をして攻める必要がない。
一方のG大阪は、
最低でも1点を取らなければならない。
この違いが後半のスペースと試合運びに影響した。
後半|G大阪が動くも鹿島が追加点
55分、鹿島が先に2枚替え
鹿島は55分、広瀬陸斗と吉田湊海を下げて、
- 津久井佳祐
- チャヴリッチ
を投入。
鬼木達監督はリードしていても受けに回らず、フレッシュな選手を入れて試合の強度を維持した。Jリーグデータサイト
G大阪も57分に前線を変更
対するG大阪は57分、
- 土信田悠生 → デニス・ヒュメット
- 宇佐美貴史 → イッサム・ジェバリ
と2枚替え。
前線に高さと強さを加え、同点を狙った。
しかし、そのわずか3分後に鹿島が追加点を奪う。
60分|鈴木優磨、待望の今季初ゴール
三竿健斗から鈴木優磨
60分。
鹿島が相手陣内で攻撃を継続すると、三竿健斗がペナルティーエリア内へパス。
左側で反応した鈴木優磨が右足でシュートを沈めた。
鹿島 2-0 G大阪。
これが鈴木にとって2026/27シーズンのリーグ戦初ゴールだった。
8試合ノーゴールからついに解放
鈴木は開幕から8試合無得点。
本人も、これほど長く開幕から得点できなかった経験はなかったと明かしている。
レオ・セアラが大量得点を重ねる一方で、自身はゴールが生まれない。
精神的にも簡単な状況ではなかったはずだ。
それでも前線でのポストプレー、守備、チャンスメイクを続け、9試合目でようやく結果が出た。
鹿島にとっては単なる追加点以上の意味を持つゴールと言えるだろう。
G大阪は攻撃カードを次々投入
64分に角昂志郎と中野伸哉
0-2となったG大阪はさらに動く。
64分、
- ウェルトン → 角昂志郎
- 初瀬亮 → 中野伸哉
73分には、
- 美藤倫 → 岸本武流
と変更した。
フォーメーションも終盤は4-1-2-3に近い形へ変化し、前へ人数をかけた。
ヒュメットの決定機を早川友基が阻止
終盤にはデニス・ヒュメットが決定的なシュートを放ったが、GK早川友基が好セーブ。
鹿島は最後までゴールを許さなかった。早川の終盤のセーブも、5試合ぶりのリーグ戦完封勝利を支える重要なプレーだった。
スタッツで見る鹿島vsガンバ大阪
試合全体の数字を見ると、意外なほど両チームは接近している。
| スタッツ | 鹿島 | G大阪 |
|---|---|---|
| ボール支配率 | 51% | 49% |
| シュート | 13 | 11 |
| 枠内シュート | 4 | 4 |
| パス成功率 | 74% | 69% |
| 走行距離 | 115.1km | 113.1km |
| スプリント | 155 | 164 |
| CK | 1 | 4 |
シュート数は13対11。
枠内シュートは4対4。
CKではむしろG大阪が4対1で上回っている。
それでも結果は2-0。
この試合は「チャンスの数」以上に、ゴール前での質と勝負強さが結果を分けた試合だった。
鹿島アントラーズが勝利できた4つの要因
①レオ・セアラという絶対的フィニッシャー
最大の差はここだ。
試合が拮抗していても、一つのクロスでゴールを奪える。
広瀬のクロスに対するポジション取り。
ヘディングの高さ。
シュートコース。
レオ・セアラの一連の動きにはストライカーとしての完成度が表れていた。
今季11得点という数字は偶然ではない。
②鈴木優磨が「つなぐ」だけでなく得点した
これまで鈴木はゴールがなくてもチームへの貢献度は高かった。
前線で収める。
ファウルを受ける。
中盤まで下りる。
レオ・セアラのためのスペースを作る。
そこに今季初得点まで加わった。
鈴木+レオ・セアラの2トップが揃って得点したことは、今後の鹿島にとって大きな意味を持つ。
③柴崎岳と三竿健斗の中盤
鹿島は柴崎と三竿を中央に配置。
G大阪が前からプレッシャーをかけても、中盤で慌てずボールを動かした。
特に三竿は追加点をアシスト。
守備だけでなく攻撃面でも結果を残した。
④最後まで集中した守備
シュート11本、枠内4本を許している。
それでも無失点。
植田、キム・テヒョンを中心に中央を固め、最後には早川も好セーブ。
鹿島はこの試合までリーグ4試合勝利がなかったが、再スタートに必要だったのは大量得点ではなく、まず失点しない勝利だったとも言える。
ガンバ大阪が敗れた3つの要因
①最悪の時間帯での先制失点
45+7分。
ハーフタイム直前。
ここでの失点は非常に痛かった。
明神監督も試合後、この場面を大きな反省点として挙げている。
0-0なら後半も同じプランを継続できる。
0-1になると、G大阪側から試合を動かさなければならない。
この一点でゲームプランは大きく変わった。
②枠内シュート4本でも無得点
鹿島もG大阪も枠内シュートは4本。
鹿島は2得点。
G大阪は0得点。
数字だけを見れば、G大阪にも得点するチャンスはあった。
しかし最後のシュート精度と、相手GKを上回るプレーが足りなかった。
リーグ戦ではこれで4試合連続無得点。
攻撃の形だけでなく、最終的にゴールへ押し込む選手が必要になっている。
③選手交代後すぐに追加点を許した
57分にヒュメットとジェバリを投入。
「ここから攻める」というタイミングだった。
しかし60分に鈴木優磨。
G大阪にとって非常に痛い時間帯での2失点目だった。
攻撃的な交代を行った直後ほど、守備側には集中力が求められる。
そこで失点したことにより、交代カードによる勢いを生かせなかった。
鹿島アントラーズ|選手採点
※以下は公開された試合内容・公式記録を基にした当サイト独自評価です。
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| 早川友基 | 7.0 | 終盤のヒュメットの決定機を阻止し完封 |
| 広瀬陸斗 | 7.0 | レオ・セアラの先制点をアシスト |
| 植田直通 | 7.0 | 中央で強さを発揮し無失点 |
| キム・テヒョン | 6.5 | 安定した守備。76分に警告 |
| 小川諒也 | 6.5 | 左サイドで攻守を支えた |
| 三竿健斗 | 7.5 | 中盤を締め、鈴木優磨のゴールをアシスト |
| 柴崎岳 | 7.0 | 中盤で試合のテンポをコントロール |
| 松村優太 | 6.5 | サイドから縦への推進力 |
| 吉田湊海 | 6.5 | ゴールはVARで取消も積極的にプレー |
| レオ・セアラ | 8.0 | 勝敗を動かす11点目。決定力は圧巻 |
| 鈴木優磨 | 7.5 | 今季初得点。攻撃の起点としても貢献 |
| 津久井佳祐 | 6.5 | 後半の守備を安定させた |
| チャヴリッチ | 6.0 | 前線にスピードを加えた |
| マテウス・ブエノ | 6.0 | 終盤の中盤を支えた |
| 林晴己 | 6.0 | 終盤から入り守備にも貢献 |
| 徳田誉 | - | 出場時間が短く採点なし |
ガンバ大阪|選手採点
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| 一森純 | 6.0 | 2失点も大きなミスとは言い難い |
| 藤原奏哉 | 6.0 | 右サイドで上下動 |
| 中谷進之介 | 6.0 | 鹿島2トップへの対応に追われた |
| 福岡将太 | 6.0 | 中央で粘るも2失点 |
| 初瀬亮 | 5.5 | 攻撃参加は見せたが64分交代 |
| 安部柊斗 | 6.0 | 中盤でボール奪取に奔走 |
| 美藤倫 | 6.0 | ボールを動かしたが決定的な展開は作れず |
| 山下諒也 | 6.0 | スピードを生かそうとしたが得点には届かず |
| 宇佐美貴史 | 5.5 | 先発復帰も57分で交代 |
| ウェルトン | 5.5 | 仕掛けは見せたが55分に警告 |
| 土信田悠生 | 5.5 | 鹿島CBを相手に決定機を増やせず |
| デニス・ヒュメット | 6.5 | 終盤に最大の決定機。早川に阻まれる |
| ジェバリ | 6.0 | 後半からゴールを狙った |
| 角昂志郎 | 6.0 | 攻撃に変化をつけようとした |
| 中野伸哉 | 6.0 | 左サイドから攻撃参加 |
| 岸本武流 | 6.0 | 終盤に運動量を加えた |
この試合のMOM
レオ・セアラ(鹿島アントラーズ)
採点:8.0
MOMはレオ・セアラ。
理由は明確だ。
0-0。
VARで吉田のゴールが取り消される。
前半終了が迫る。
そこで一本のクロスを確実に得点へ変えた。
試合の展開を大きく変える先制点だった。
さらに今季は8試合で11得点。
ゴール数だけではなく、**「チームが最も得点を必要としている時間帯に決める」**ことができる。
鹿島が上位へ戻るための最大の武器となっている。
鹿島アントラーズの課題
前半に試合を決められるチャンスはあった
2-0という結果は理想的。
ただし、鬼木監督がさらに上を目指すのであれば、より早い時間帯に先制したい。
吉田のゴール取り消しはあったとはいえ、鹿島が主導権を握った時間も長かった。
そこで複数の決定機を作り、前半30分までに1点を取れるようになればゲームコントロールはさらに容易になる。
レオ・セアラへの依存度
リーグ19得点のうち11得点がレオ・セアラ。
圧倒的な得点力はメリットだが、一人への依存度が高いことも事実だ。
その意味でも鈴木優磨の今季初得点は大きい。
ここから鈴木、松村、チャヴリッチ、徳田らにもゴールが増えれば、鹿島の攻撃はさらに止めにくくなる。
ガンバ大阪の課題
最大の問題はリーグ戦で点が取れていないこと
G大阪はルヴァンカップで柏相手に4得点するなど、得点できる試合もある。
しかしJ1では得点が止まっている。
鹿島戦もシュート11本。
枠内4本。
それでも0点だった。
攻撃をゴール前まで運ぶことと、得点することは別だ。
最後の局面で、
誰がシュートを打つのか
誰がこぼれ球へ入るのか
クロスに何人入るのか
という部分をより明確にする必要がある。
「悪くない内容」を勝点へ変える必要がある
明神監督は試合後、ルヴァン杯から改善した点として、ボール奪取後にすぐ失う場面が減ったことを挙げている。
つまり全てが悪化しているわけではない。
それでも結果は0-2。
リーグでは4連敗。
内容面の改善を勝点へつなげられなければ、順位は上がらない。
第9節終了後の順位
第9節の全試合終了後、鹿島は6位へ浮上した。
一方のG大阪は18位。
| 順位 | チーム | 勝点 | 成績 |
|---|---|---|---|
| 1 | 柏レイソル | 21 | 7勝0分2敗 |
| 2 | サンフレッチェ広島 | 20 | 6勝2分1敗 |
| 3 | FC町田ゼルビア | 20 | 6勝2分1敗 |
| 4 | FC東京 | 20 | 6勝2分1敗 |
| 5 | ヴィッセル神戸 | 19 | 6勝1分2敗 |
| 6 | 鹿島アントラーズ | 16 | 5勝1分3敗 |
| 18 | ガンバ大阪 | 6 | 1勝3分5敗 |
鹿島は首位柏まで勝点5差。再び上位争いへ入れる位置につけている。
一方、G大阪は降格圏となる18位。東京V、千葉とともに下位争いから抜け出すため、一刻も早いリーグ2勝目が必要だ。
試合総括|鹿島が示した「勝つべき時間に決める力」
最終結果は、
鹿島アントラーズ 2-0 ガンバ大阪。
数字だけを見ると、
シュート13対11。
枠内4対4。
支配率51%対49%。
決して圧倒的な差ではなかった。
しかし、スコアは2-0。
そこにこの試合の本質がある。
前半終了直前にレオ・セアラ。
後半、G大阪が攻撃的な交代を行った直後に鈴木優磨。
鹿島は試合の流れを大きく左右する時間帯で確実に得点した。
一方のG大阪は、シュート数では大きく負けず、終盤には決定機も作った。
それでもゴールは生まれなかった。
この差は戦術だけでは説明できない。
ストライカーの決定力。
ゴール前での集中力。
ゲームの流れを読む力。
鹿島が長年積み重ねてきた「勝負強さ」が表れた一戦だった。
そして鹿島にとって何より大きいのは、レオ・セアラだけではなく鈴木優磨にもゴールが生まれたこと。
11得点のレオ・セアラ。
そして今季1点目を決めた鈴木優磨。
この2トップが揃って得点を重ねるようになれば、鹿島は再び首位争いへ加速する可能性がある。
対するG大阪は18位。
内容の改善を「勝点3」へ変えることが急務だ。
第9節の2-0は、鹿島にとって再浮上への一勝。
そしてG大阪にとっては、今後のリーグ戦を大きく左右する厳しい敗戦となった。
免責事項
本記事は、2026年10月12日時点でJリーグ、鹿島アントラーズ、ガンバ大阪および各種報道機関から公開されている公式記録・試合後コメントをもとに作成しています。
試合結果、得点者、出場選手、交代時間、順位、各種スタッツなどの客観的情報については、Jリーグおよびクラブ公式情報を優先して確認しています。
戦術分析、勝敗の要因、選手採点、MOMの選出などについては、公開情報をもとにした当サイト独自の評価・考察であり、Jリーグ、クラブ、監督・選手による公式評価ではありません。
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