東京ヴェルディは2026年10月8日、相馬直樹氏のトップチーム監督就任を正式発表した。
東京Vは10月5日に城福浩前監督との契約解除を発表したばかり。わずか3日後に後任監督が決定する、まさに電撃的な人事となった。
相馬新監督は現役時代に鹿島アントラーズや川崎フロンターレだけでなく、2002年に東京ヴェルディ1969でもプレー。約24年ぶりに今度は指揮官として“緑のユニフォーム”に戻ってくることになる。クラブはコーチングスタッフの新体制も併せて発表した。
今季の東京VはJ1第8節終了時点で0勝4分4敗の19位。リーグ唯一の未勝利クラブとなっており、相馬監督にはシーズン途中からチームを立て直す重要なミッションが託される。
東京ヴェルディが相馬直樹監督の就任を正式発表
10月8日に発表、城福浩前監督の後任に
東京ヴェルディは10月8日、相馬直樹氏が新監督に就任すると発表した。
クラブ公式発表による相馬監督の基本プロフィールは以下の通り。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 氏名 | 相馬直樹 |
| 生年月日 | 1971年7月19日 |
| 年齢 | 55歳 |
| 出身地 | 静岡県 |
| 指導者資格 | JFA Proライセンス |
| 現役時代の主なポジション | DF |
| 東京V在籍 | 2002年 |
| 日本代表 | 国際Aマッチ58試合4得点 |
相馬氏は日本代表として1998年フランスワールドカップに出場したほか、1996年アジアカップ、1999年コパ・アメリカなども経験している。
相馬直樹監督が発した「NO LIMIT!」
勝利を最優先に掲げて東京V再建へ
就任に際し、相馬監督は東京ヴェルディの歴史あるクラブで指揮を執ることへの誇りを語った。
そのうえで強く打ち出した言葉が、
「NO LIMIT!」
だった。
相馬監督は、勝利のために自身が限界を設けず取り組んでいく考えを表明。ファン・サポーターにも共闘を呼び掛けている。
現在の東京Vに最も求められているのは、何よりも「勝利」だ。
リーグ戦では開幕8試合を終えてまだ白星がなく、4分4敗。新監督のコメントからも、まず結果を出すことを優先する強い姿勢が感じられる。
なぜ東京ヴェルディは監督交代に踏み切ったのか
開幕8試合未勝利で19位
東京Vは2026-27シーズン、厳しいスタートを切った。
J1第8節終了時点の成績は、
0勝4分4敗・19位。
1試合平均得点は0.5点で、8試合合計ではわずか4得点。守備だけでなく、特に攻撃面で苦しい状態が続いている。
宮原和也や森田晃樹ら主力の負傷離脱もあり、十分な戦力を揃えられない時期もあった。
それでも結果が求められるJ1で未勝利が続き、クラブは10月5日に城福浩監督との契約解除を決断した
城福浩監督が残した大きな功績
2023年にJ1昇格へ導く
もちろん、城福監督が東京Vに残した功績は決して小さくない。
2022年6月から東京Vを指揮し、2023年にはクラブをJ1昇格へ導いた。
長くJ2で戦っていた名門を再び日本最高峰の舞台へ戻したことは、近年の東京ヴェルディを語るうえで欠かせない成果だ。
城福前監督自身も退任時、J1昇格について特別な思いがあることをクラブを通じて語っている。
今回の監督交代は城福体制を否定するというより、J1残留へ向けて流れを変えるための決断と見るべきだろう。
森下仁志暫定監督で天皇杯は突破
ガイナーレ鳥取との死闘をPK戦で制す
城福監督との契約解除後、10月7日に行われた天皇杯3回戦・ガイナーレ鳥取戦では、森下仁志ヘッドコーチが暫定的に指揮を執った。
試合は120分間を戦って0-0。
PK戦ではGKマテウスが2本を止める活躍を見せ、東京VがPK4-3で勝利した。
リーグ戦とは別大会ではあるものの、新体制へ移行する直前に何とか勝利という結果を残したことは大きい。
そして鳥取戦の翌日、相馬直樹監督の就任が発表された。
相馬直樹監督の現役時代
鹿島黄金期を支えた日本屈指の左サイドバック
相馬監督は現役時代、日本を代表する左サイドバックとして活躍した。
1994年に鹿島アントラーズへ加入し、2001年まで在籍。
その後、
- 2002年:東京ヴェルディ1969
- 2003年:鹿島アントラーズ
- 2004~2005年:川崎フロンターレ
でプレーした。
日本代表でも国際Aマッチ58試合に出場し4得点。
1998年フランスワールドカップでは、日本が初めてワールドカップ本大会へ出場したメンバーの一人だった。
2002年以来となる東京ヴェルディ復帰
東京Vとの関係で注目したいのが2002年だ。
相馬氏は同年、選手として東京ヴェルディ1969に所属している。
今回の監督就任によって、選手として在籍したクラブへ約24年ぶりに指揮官として帰還することになる。
クラブの歴史やヴェルディというブランドを実際に内部から知っている点は、新監督として一つの強みとなりそうだ。
相馬直樹監督の指導者キャリア
町田、川崎、鹿島、大宮などで監督を歴任
相馬監督は引退後、2008年から川崎フロンターレU-18で指導者としてのキャリアをスタート。
その後、数多くのクラブで経験を積んできた。
| 年 | チーム・役職 |
|---|---|
| 2008~2009 | 川崎フロンターレU-18 アシスタントコーチ |
| 2010 | FC町田ゼルビア 監督 |
| 2011~2012年4月 | 川崎フロンターレ 監督 |
| 2013 | モンテディオ山形 ヘッドコーチ |
| 2014~2019 | FC町田ゼルビア 監督 |
| 2020~2021年4月 | 鹿島アントラーズ コーチ |
| 2021年4~12月 | 鹿島アントラーズ 監督 |
| 2022年5月~2023年5月 | 大宮アルディージャ 監督 |
| 2025 | 鹿児島ユナイテッドFC GM兼監督 |
| 2026年10月~ | 東京ヴェルディ 監督 |
特に町田では長期政権を経験しており、短期的な結果だけでなくチーム作りそのものを経験してきた指導者だ。
相馬監督就任で東京Vはどう変わる?
まず必要なのは「勝点3」
相馬体制で最優先されるのは非常にシンプルだ。
リーグ初勝利を挙げること。
第8節終了時点で未勝利という状況では、内容だけを追求できる余裕は大きくない。
まず1勝。
その結果によって選手の心理状態を変え、チーム全体に自信を取り戻させる必要がある。
守備強度と球際はさらに重要になる可能性
相馬監督はこれまで複数クラブで指揮を執っており、チーム状況や所属選手に合わせて戦い方を調整してきた。
東京Vでも就任直後から大規模な戦術変更を行うというより、まずは既存の守備組織をベースとしながら、
球際の強度
切り替え
守備から攻撃へのスピード
ゴール前へ人数をかける姿勢
といった部分の改善から着手する可能性が考えられる。
ただし、具体的なフォーメーションや戦術については就任発表時点でクラブから明らかにされておらず、ここからのトレーニングや実戦で確認する必要がある。
最大の課題は「得点力」
8試合で4得点
現在の東京Vを考えた時、避けて通れないのが攻撃の改善だ。
Jリーグ公式データでは、第8節終了時点の1試合平均得点は0.5点。
単純計算で8試合4得点となる。
染野唯月をはじめ前線には能力の高い選手がいるだけに、
- ボール奪取後のスピード
- ゴール前へ入る人数
- サイド攻撃の精度
- セットプレー
- セカンドボール回収
- シュートまで持ち込む回数
をどこまで改善できるかがポイントになる。
相馬体制で最も注目すべき変化は、守備以上に**「どう点を取るチームへ変えるのか」**だろう。
新コーチングスタッフも発表
森下仁志氏はコーチ兼U-21監督へ
相馬監督の就任と同時に、新たなコーチングスタッフ体制も発表された。
| 役職 | 氏名 |
|---|---|
| 監督 | 相馬直樹 |
| コーチ | 中村忠 |
| コーチ兼U-21監督 | 森下仁志 |
| コーチ | 和田一郎 |
| U-21コーチ兼アシスタントコーチ | 奈良輪雄太 |
| GKコーチ | 白井淳 |
| GKコーチ | 榎本達也 |
| コンディショニングコーチ | 能城裕哉 |
天皇杯・鳥取戦で暫定指揮を執った森下氏もチームに残り、コーチ兼U-21監督を務める。
新監督を外部から迎えながら、それまで選手を見てきたスタッフも残す形だ。
シーズン途中の監督交代では新監督が選手の特性を把握するまで時間が必要となるため、既存スタッフとの連携は非常に重要になる。
相馬ヴェルディ初陣はサンフレッチェ広島戦
10月11日、味の素スタジアムでいきなり重要な一戦
相馬体制のリーグ初戦は、10月11日のJ1第9節・サンフレッチェ広島戦となる見込みだ。
試合は味の素スタジアムで15時キックオフ。
報道では、この広島戦から相馬監督が指揮を執ると伝えられている。
就任発表が10月8日。
初戦が10月11日。
準備期間はわずか数日だ。
短期間ですべてを作り直すことは現実的ではなく、まずは選手の役割を整理し、チームが迷わずプレーできる状態を作れるかがポイントになる。
その後はFC東京との「東京ダービー」
相馬監督にとって、さらに注目度の高い試合がすぐに待っている。
10月17日の第10節は、
東京ヴェルディ vs FC東京。
味の素スタジアムでの東京ダービーだ。
さらに10月21日には横浜F・マリノス戦、24日にはアビスパ福岡戦が組まれている。
新監督就任直後から重要なゲームが連続する。
相馬監督にとっては、チームを立て直す時間を確保しながら同時に結果も出さなければならない、非常に難しいミッションになる。
東京ヴェルディに相馬直樹監督は合うのか
豊富なJリーグ経験は大きな強み
今回の人選で大きいのは、相馬監督が日本サッカーを熟知していることだ。
町田、川崎、鹿島、大宮、鹿児島とカテゴリーやクラブ規模の異なるチームを経験している。
さらに東京Vでも選手としてプレーした経験がある。
クラブの置かれている立場を理解しながら、短期間でチームに入っていける指導者を選んだという意味では、一定の合理性がある。
城福体制の良さをすべて捨てる必要はない
一方で、相馬監督がすべてをゼロから作り直す必要はない。
城福体制では、ハードワークや組織的な守備、若手育成など、現在の東京Vにつながる重要な土台が作られた。
新体制に必要なのは、それを完全に壊すことではなく、
「残すもの」と「変えるもの」を短期間で判断すること
だろう。
相馬監督の最初の手腕が問われるポイントになる。
注目したい3つのポイント
①染野唯月ら攻撃陣をどう生かすか
リーグ戦4得点という数字を改善するには、前線の選手がゴールへ近い位置でプレーできる環境を作る必要がある。
染野唯月を中心に、どの組み合わせを選択するのか。
ここは相馬監督の選手起用で特に注目したい。
②主力復帰後のチーム編成
東京Vは負傷者の影響も受けてきた。
主力選手が復帰してくれば、新監督の選択肢も増える。
一方で、そこで新たな競争が生まれる可能性もある。
固定メンバーなのか。
コンディション重視なのか。
相馬監督がどのような基準でスタメンを決めるのかにも注目だ。
③まずリーグ初勝利をいつつかむか
何より重要なのはここだ。
順位表を動かすには勝点1ではなく勝点3が必要になる。
新監督効果によって早い段階で初勝利を挙げられれば、19位から巻き返すきっかけになる。
逆に未勝利がさらに続けば、新監督にかかるプレッシャーも急速に高まる。
相馬直樹監督へ期待|「ヴェルディ再建」の新章が始まる
城福浩監督との別れからわずか3日。
東京ヴェルディは相馬直樹新監督という新たな選択をした。
現役時代に日本代表として世界を経験し、Jリーグでは複数クラブを指揮。
そして2002年には東京ヴェルディの選手でもあった。
今度は監督として味の素スタジアムへ帰ってくる。
リーグ戦は8試合未勝利。
順位は19位。
得点はわずか4。
決して簡単な状況ではない。
それでもシーズンはまだ続く。
必要なのは、一つの勝利によってチームの空気を変えることだ。
相馬監督が掲げた言葉は、
「NO LIMIT!」
東京ヴェルディには、長い歴史の中で何度も困難な状況から立ち上がってきた歴史がある。
新監督の就任をきっかけに、緑の名門は再び上昇気流に乗ることができるのか。
まずは10月11日のサンフレッチェ広島戦。
相馬ヴェルディの新たな戦いに注目したい。
免責事項
本記事は、2026年10月8日時点で東京ヴェルディ、Jリーグおよび各種報道機関から公開されている情報をもとに作成しています。相馬直樹監督の就任、経歴、新コーチングスタッフなどについては東京ヴェルディ公式発表を優先して確認しています。
今後のフォーメーション、選手起用、戦術変更などに関する記述は、過去の指導歴や現在のチーム状況を踏まえた当サイト独自の分析・予想を含み、東京ヴェルディおよび相馬直樹監督による公式見解ではありません。
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