2026年9月6日、明治安田J1リーグ第6節で鹿島アントラーズと浦和レッズが激突しました。
“ナショナルダービー”とも呼ばれる注目の一戦は、浦和が20分にオウンゴールで先制。その1点を最後まで守り切り、鹿島0-1浦和でタイムアップを迎えました。
数字だけを見ると、試合を押していたのは鹿島です。
シュート数は鹿島15本、浦和11本。ボール支配率も鹿島55%、浦和45%。Jリーグ公式速報のゴール期待値(xG)でも鹿島1.30、浦和0.77と、鹿島の方が得点に近い場面を多く作りました。
それでもスコアは0-1。
サッカーの面白さであり、同時に怖さでもあります。
鹿島は後半にレオ・セアラ、松村優太らがゴールへ迫りましたが、浦和GK西川周作と最終ラインが最後まで踏ん張りました。一方、浦和は開幕3連敗から一転して3連勝。曺貴裁監督が試合当日に採用を決めた3バックも機能し、今季初のリーグ戦クリーンシートを記録しています。
今回は、この一戦の得点までの流れ、勝敗を分けたポイント、両チームのスタメン・途中出場選手の独自採点、そして次節に向けた改善点まで詳しく振り返ります。
1. 鹿島アントラーズvs浦和レッズ|試合結果・基本情報
試合基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | 明治安田J1リーグ 2026/27 第6節 |
| 開催日 | 2026年9月6日 |
| キックオフ | 18:04 |
| 会場 | メルカリスタジアム |
| 結果 | 鹿島アントラーズ 0-1 浦和レッズ |
| 前半 | 0-1 |
| 後半 | 0-0 |
| 得点 | 20分 オウンゴール |
| 入場者数 | 26,589人 |
| 天候 | 雨 |
| 気温 | 24.9℃ |
| 湿度 | 90% |
Jリーグ公式記録では、鹿島がシュート15本、枠内2本、浦和がシュート11本、枠内3本。鹿島がボールを保持しながら押し込んだ一方、浦和は走行距離119.6km、スプリント139回で鹿島の114.1km、130回を上回りました。
| スタッツ | 鹿島 | 浦和 |
|---|---|---|
| シュート | 15 | 11 |
| 枠内シュート | 2 | 3 |
| ボール支配率 | 55% | 45% |
| パス成功率 | 74.8% | 67.8% |
| xG | 1.30 | 0.77 |
| 走行距離 | 114.1km | 119.6km |
| スプリント | 130 | 139 |
| CK | 5 | 8 |
2. 得点までの流れ|20分、浦和がオウンゴールで先制
浦和の右サイド攻撃が鹿島守備にミスを誘発
試合が動いたのは20分でした。
浦和が右サイドから攻撃を継続し、渡邊凌磨がゴール前へ鋭いクロスを供給。
Jリーグ公式記録では得点者はオウンゴールとされています。報道では、渡邊のクロスを鹿島GK早川友基が触ったボールが鈴木優磨に当たり、そのままゴールへ入ったと伝えられています。
決して華麗なゴールではありません。
しかし、その前段階を見れば浦和の狙いが表れています。
浦和は開始直後から鹿島に対して後ろ向きにならず、サイドから積極的に仕掛けました。12分には渡邊がペナルティーエリア手前から左足でシュートを放ち、早川がセーブ。
鹿島に「今日は簡単にボールを持たせてもらえない」と感じさせる入りでした。
結果的に、その積極性がオウンゴールを誘発したと言えるでしょう。
3. なぜ浦和は鹿島に勝てたのか?試合を分けた3つのポイント
① 試合当日に決めた3バックが機能した
今回、浦和は3-4-2-1で試合に入りました。
興味深いのは、この3バック採用がかなり直前に決まったことです。
西川周作は試合後、曺貴裁監督から試合当日のホテルで「今日は3枚で行く」と伝えられたと明かしています。
突然の変更にもかかわらず、
宮本優太
ダニーロ・ボザ
根本健太
の3バックは大きく崩れませんでした。
特に鹿島の2トップ、鈴木優磨とレオ・セアラに対して、中央で簡単に前を向かせなかったことが大きかった。
曺監督も試合後、「鹿島に対して引かずに最後まで戦えた」ことを評価しています。
② 西川周作が鹿島の反撃を止めた
勝敗の分岐点になったのは後半16分前後でしょう。
61分、レオ・セアラがペナルティーエリア手前から右足シュート。
これを西川がセーブ。
さらに63分には、途中出場の松村優太が右足で枠内へシュートを放ちましたが、ここも西川が阻止しました。
どちらかが決まっていれば1-1。
スタジアムの空気も一変していたはずです。
しかし浦和はここを耐えました。
最終的に鹿島は15本のシュートを放ちながら枠内はわずか2本。
西川だけではなく、その前で身体を張った浦和DF陣の勝利でもあります。
③ 鹿島は「押している時間」をゴールへ変えられなかった
鹿島は決して悪い試合をしていたわけではありません。
むしろ後半は明確に試合を押しています。
46分に松村を投入。
63分には柴崎岳、田川亨介を投入。
さらに吉田湊海、広瀬陸斗も送り込みました。
終盤には84分の松村、86分の松村、88分のレオ・セアラ、同じく88分の鈴木優磨、90+2分の吉田と立て続けにゴールへ迫っています。
しかし決まらない。
最後のクロスがDFに当たる。
シュートがわずかに外れる。
良い場所まで入っても、一つ余計なタッチが入る。
この「最後の数%」の差が、そのまま0-1という結果になりました。
4. 鹿島アントラーズ|スタメン・途中出場選手評価
※採点は10点満点。ワールドサッカーポータル編集部による独自評価です。出場メンバー・交代時間はJリーグ公式記録を参照しています。
スタメン
| 選手 | 採点 | 短評 |
|---|---|---|
| GK 早川友基 | 6.0 | 12分の渡邊のシュートをセーブ。失点場面は不運な要素も大きかった。 |
| DF 津久井佳祐 | 6.5 | 今季初先発。後半にはチャヴリッチへのスルーパスなど攻撃でも存在感。 |
| DF 植田直通 | 6.5 | 中央の対人では安定。浦和の速攻にも粘り強く対応した。 |
| DF キム・テヒョン | 6.5 | カバーリングで貢献。終盤も浦和の攻撃をブロックした。 |
| DF 小川諒也 | 7.0 | 左からクロス、セットプレーで何度も好機を作った。終盤の攻撃の中心。 |
| MF 三竿健斗 | 6.5 | 21分には渡邊のシュートをブロック。中盤で守備強度を保った。 |
| MF マテウス・ブエノ | 6.0 | ボールを動かしたが、浦和の中央守備を壊す決定的な縦パスは少なかった。 |
| MF チャヴリッチ | 6.0 | 右サイドからゴール前へ進入したが、決定的な結果にはつながらず。 |
| MF 林晴己 | 5.5 | 前半のみ。浦和の強度に苦しみ、攻撃で十分な違いを作れなかった。 |
| FW 鈴木優磨 | 6.0 | 前線で身体を張り続けた。終盤の決定機を仕留められなかったのは惜しい。 |
| FW レオ・セアラ | 6.5 | チーム最多級のシュートを放ち、23分や61分、88分にゴールへ迫った。無得点でも最も怖さを見せた。 |
途中出場
| 選手 | 採点 | 短評 |
|---|---|---|
| MF 松村優太(46分~) | 7.0 | 後半の攻撃を明確に活性化。63分の枠内シュートなど、1対1から違いを作った。 |
| MF 柴崎岳(63分~) | 6.5 | ボール循環を改善。浦和を押し込む時間を増やした。 |
| FW 田川亨介(63分~68分) | 採点なし | 出場時間が非常に短く評価困難。 |
| FW 吉田湊海(68分~) | 6.5 | 86分以降にボックス内で何度もボールへ関与。若さを感じさせない積極性。 |
| DF 広瀬陸斗(80分~) | 6.5 | 右からクロスを供給し、終盤の猛攻を支えた。 |
5. 浦和レッズ|スタメン・途中出場選手評価
スタメン
| 選手 | 採点 | 短評 |
|---|---|---|
| GK 西川周作 | 8.5 | MOM。後半のレオ・セアラ、松村のシュートを止め、今季初のリーグ戦完封を実現。 |
| DF 宮本優太 | 7.5 | クロス対応、終盤のブロックで貢献。3バック初採用にも冷静に対応した。 |
| DF ダニーロ・ボザ | 7.0 | 17分に警告を受けたが、その後は落ち着いて守り切った。 |
| DF 根本健太 | 7.5 | レオ・セアラの88分のシュートもブロック。ゴール前で身体を張った。 |
| DF 林幸多郎 | 7.0 | チーム最多の12.561kmを走破。左サイドを上下動し続けた。 |
| MF 植木颯 | 7.0 | 12km超を走り、中盤で鹿島の前進を阻害。71分にはシュートも放った。 |
| MF 瀬古樹 | 6.5 | 中盤のバランスを維持。警告を受けたため68分で交代したが役割を遂行。 |
| MF 稲垣篤志 | 6.5 | 初スタメンの大一番でも臆せずプレー。守備強度を落とさなかった。 |
| MF 金子拓郎 | 7.0 | 右から何度も仕掛け、浦和のカウンターの出口になった。 |
| MF 渡邊凌磨 | 7.5 | 先制点につながるクロスを供給。12分にも枠内シュートを記録した。 |
| FW 小森飛絢 | 6.0 | 前半のみ。得点機は多くなかったが、前線からプレッシャーを掛け続けた。 |
途中出場
| 選手 | 採点 | 短評 |
|---|---|---|
| FW オナイウ阿道(46分~) | 6.5 | 前線でボールを収め、82分には左足シュートでゴールへ迫った。 |
| MF 笹修大(46分~) | 6.5 | 中盤の運動量を確保。87分にはシュートまで持ち込んだ。 |
| MF マテウス・サヴィオ(60分~) | 7.0 | 71分に連続してチャンスを演出。終盤のセットプレーでも時間を作った。 |
| DF 片山瑛一(68分~) | 7.0 | 守備固めだけでなく前進にも関与。終盤の鹿島のクロス攻勢をよく耐えた。 |
| FW 南野遥海(80分~) | 6.5 | 前線とサイドの守備強度を落とさず、逃げ切りに貢献した。 |
MOM:西川周作(浦和レッズ)8.5
この試合のMOMは西川周作としました。
40歳となっても、その存在感は変わりません。
後半、鹿島が明確に勢いを増した時間帯。
レオ・セアラのシュート。
松村のシュート。
一つでも入っていれば、浦和は完全に押し込まれていたでしょう。
それでも西川は止めた。
曺監督が「西川を中心にゼロで抑えた」と振り返った通り、この1-0勝利を成立させた最大の存在でした。
6. 鹿島アントラーズの課題と次節への改善点
① 15本のシュートで枠内2本という決定力
最も分かりやすい課題です。
鹿島はシュート15本。
しかし枠内は2本。
xGは1.30ありました。
チャンスがないわけではありません。
むしろ作れています。
だからこそ最後のシュート精度が問題です。
ゴール前で、
あと一歩入り込む。
もう一度パスする。
逆に迷わず打つ。
この判断を整理する必要があります。
② 先に失点する試合を減らしたい
前節の水戸戦では開始5分に失点。
今回も20分に先制されています。
開幕4連勝のあと、2試合連続で追いかける展開になりました。鹿島は現在6試合で4勝2敗、3位ですが、守備面の不安定さはシーズン序盤から続いています。
鬼木監督も試合後、より安定した戦いが必要だという趣旨の課題を挙げています。
③ 次節・神戸戦は「先制」が最重要
鹿島の次節は9月11日、アウェーで現在2位のヴィッセル神戸戦です。
ここで3連敗となれば、開幕4連勝で作った貯金が一気に小さくなります。
しかもその4日後にはACLエリート初戦も控えています。
神戸相手に重要なのは、まず試合を落ち着かせること。
最初の20分を無失点で乗り切り、レオ・セアラや鈴木優磨がゴールへ向かえる状況を作りたいところです。
7. 浦和レッズの課題と次節への改善点
① 勝利したがボール保持時の質はまだ改善できる
浦和は非常に価値の高い勝利を手にしました。
しかし支配率45%、パス成功率67.8%。
ボール保持という意味では鹿島に主導権を握られています。
今回は守備が耐えました。
ただ、毎試合15本前後のシュートを浴びながら勝ち続けるのは難しい。
奪ったボールをすぐ相手へ返さず、一度落ち着かせる時間を作れるようになれば、試合運びはさらに安定します。
② 追加点を奪う力
1-0で勝ったから問題なし。
そう言いたいところですが、後半は何度も同点にされそうになりました。
70分以降にはマテウス・サヴィオ、植木、オナイウらがチャンスを作っています。
ここで2点目を取れていれば、もっと楽に試合を終えられたでしょう。
「守って逃げ切る」だけではなく、
リードしている状態でも2点目を奪いに行く
ことが、上位進出には必要です。
③ 次節・岡山戦で4連勝を狙えるか
浦和は開幕3連敗から、
横浜FM戦 3-2
福岡戦 3-2
鹿島戦 1-0
と3連勝。
勝敗を3勝3敗まで戻し、順位も12位まで上げました。
次節は9月13日、埼玉スタジアムでファジアーノ岡山と対戦します。
ここで4連勝できれば、「開幕不振から立て直した」という段階を超えて、本格的な上位争いへ入っていけます。
今回機能した3バックを継続するのか。
マテウス・サヴィオを先発へ戻すのか。
曺監督の次の選択にも注目です。
8. まとめ|浦和が「守れるチーム」への変化を示した1-0、鹿島は2連敗
鹿島0-1浦和。
決勝点はオウンゴールでした。
決して派手なスコアではありません。
しかし、両チームにとって非常に意味の大きな試合だったと思います。
浦和は開幕3試合で3連敗。
守備も崩れ、5試合終了時点で15失点を喫していました。
そのチームが、リーグ屈指の得点力を誇る鹿島を敵地で無失点に抑えた。
しかも曺監督が試合当日に決断した3バックで。
これは単なる勝点3以上の意味があります。
一方の鹿島は、ボールを持った。
シュートも打った。
後半には何度もゴールへ迫った。
それでも0点。
水戸戦の2-4に続く連敗となりました。
開幕4連勝で見せた勢いが消えたわけではありません。
むしろこの試合は、内容そのものより、
「良い時間帯に点を取る」
という勝負の原則を改めて突きつけられた90分だったと言えるでしょう。
鹿島は次節、2位神戸との直接対決。
浦和はホームで岡山と対戦。
シーズンはまだ第6節です。
ただ、この時期に「負け方を修正できるチーム」と「勝ち方を覚えるチーム」のどちらになれるかは、後々大きな差になります。
鹿島にとっては試練の2連敗。
浦和にとっては復活を印象づける3連勝。
このナショナルダービーは、両クラブのシーズンの流れを変える一戦になるかもしれません。
9. 免責事項
本記事は、Jリーグ公式サイト、鹿島アントラーズ、浦和レッズの公式発表および公開されている試合速報・スタッツ・報道情報をもとに、ワールドサッカーポータル編集部およびAIライティングサポートツールを活用して作成・編集しています。
試合結果、スタメン、途中交代、得点時間などの事実情報については正確性の確保に努めていますが、公式記録の修正やデータ提供元による集計基準の違いなどにより、掲載内容と最新情報が異なる場合があります。
また、記事内の選手評価点、MOM、戦術分析、課題、改善点については公式発表ではなく、試合内容や公開情報をもとにしたワールドサッカーポータル編集部独自の評価・見解です。
特に20分の得点について、Jリーグ公式記録は「オウンゴール」としており、具体的なボールの当たり方については公開報道も参考にしています。公式記録が後日変更された場合は、最新の公式情報をご確認ください。
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