UEFAネーションズリーグ2026-27のリーグAが、2026年9月24日に開幕します。2026年ワールドカップ終了から約2か月後に始まるため、今大会は欧州各国にとって新たなサイクルの出発点となります。
リーグAは16チームが4グループに分かれ、ホーム&アウェー方式で各6試合を実施。各グループの上位2チームが準々決勝へ進み、3位はリーグBとの昇格・降格プレーオフ、4位はリーグBへ自動降格します。
最大の優勝候補は、2026年ワールドカップを制したスペインです。一方、前回王者ポルトガル、ワールドカップ3位のイングランド、準決勝へ進出したフランス、ユルゲン・クロップ新監督を迎えるドイツなどにも注目が集まります。
リーグAの組み合わせ
| グループ | 出場国 | 展望 |
|---|---|---|
| A1 | フランス、イタリア、ベルギー、トルコ | 監督交代と再建が焦点となる混戦 |
| A2 | ドイツ、オランダ、セルビア、ギリシャ | クロップ率いるドイツが中心 |
| A3 | スペイン、クロアチア、イングランド、チェコ | 世界王者を含む最激戦区 |
| A4 | ポルトガル、デンマーク、ノルウェー、ウェールズ | ポルトガルとノルウェーが軸 |
グループA1展望|フランスが本命も監督交代が不安材料
グループA1は、フランス、イタリア、ベルギー、トルコが入った実力の拮抗した組です。
本命はフランスですが、2026年ワールドカップでは準決勝でスペインに0-2で敗れ、3位決定戦でもイングランドに4-6で敗戦。長期間チームを率いたディディエ・デシャン監督も大会後に退任し、新たな体制でネーションズリーグへ臨みます。
選手層ではグループ内トップと考えられますが、短期間で新監督の戦術を浸透させられるかが最大のポイントです。キリアン・エムバペを中心とした攻撃力は強力であり、チームが安定すれば首位候補でしょう。
対抗はベルギーです。ワールドカップではアメリカを4-1で破り、ベスト8まで進出しました。スペインには1-2で敗れたものの、世代交代を進めながら一定の結果を残しています。ただし、ルディ・ガルシア監督の退任が決まっており、フランスと同様に新体制の完成度が問われます。
イタリアは3大会連続でワールドカップ出場を逃し、再建が急務です。守備力と試合運びには伝統がありますが、得点力不足を解消できなければ、準々決勝争いより残留争いに巻き込まれる可能性があります。
トルコは突破候補の伏兵です。アルダ・ギュレルやケナン・ユルドゥズら若い攻撃陣には勢いがあり、強豪国が新体制の構築に苦しめば上位へ割って入る力があります。
突破候補:フランス、ベルギー
ダークホース:トルコ
グループA2展望|クロップ新監督のドイツに注目
グループA2では、ドイツとオランダが準々決勝進出の有力候補です。
ドイツはワールドカップのラウンド32でパラグアイにPK戦の末敗れ、期待を大きく下回りました。大会後にはユルゲン・クロップ監督の就任が決定。ネーションズリーグが新体制最初の公式大会となります。
クロップ監督が得意とする強度の高いプレッシングと速い攻撃を代表チームでどこまで再現できるかが焦点です。ジャマル・ムシアラやフロリアン・ヴィルツら創造性の高い選手を生かせれば、短期間で勢いを取り戻す可能性があります。
オランダもワールドカップではラウンド32でモロッコにPK戦で敗退しました。ボールを保持する力と個々の能力は高いものの、決定力や接戦での勝負強さには課題が残ります。ドイツとの直接対決が首位争いを大きく左右するでしょう。
セルビアは身体能力と高さを生かした攻撃が武器です。ドイツやオランダが攻め込む時間が長くなれば、カウンターやセットプレーから勝ち点を奪う可能性があります。
ギリシャは組織的な守備を武器とするチームですが、グループ内では戦力的に最も厳しい立場です。ホームでセルビアを破り、ドイツやオランダから勝ち点を得られるかが残留への鍵となります。
突破候補:ドイツ、オランダ
ダークホース:セルビア
グループA3展望|世界王者スペインとイングランドが激突
リーグA最大の激戦区がグループA3です。スペイン、クロアチア、イングランド、チェコが同組となりました。
優勝候補の筆頭はスペインです。EURO2024優勝、ネーションズリーグ2024-25準優勝を経て、2026年ワールドカップではアルゼンチンを延長戦の末に破り、2度目の世界一に輝きました。
ロドリを中心とする中盤の支配力、ラミン・ヤマルやニコ・ウィリアムズの突破力、選手を入れ替えても落ちない組織力が最大の強みです。長期間無敗を続けており、ネーションズリーグでもグループ首位の最有力候補となります。
対抗はイングランドです。ワールドカップ準決勝ではアルゼンチンに逆転負けしましたが、3位決定戦でフランスを6-4で破り、1966年の優勝以来となる好成績を残しました。
ジュード・ベリンガム、デクラン・ライス、ブカヨ・サカら世界トップクラスの選手をそろえています。ただし、リード後に守備へ回りすぎる試合運びが批判されており、スペインのボール保持にどう対抗するかが課題です。
クロアチアはワールドカップのラウンド32でポルトガルに敗退しました。長年チームを支えた世代からの移行期にあり、若手選手がどこまで中心を担えるかが焦点となります。それでも中盤の技術と大会での勝負強さは無視できません。
チェコは守備とセットプレーを武器に上位2チームを追います。スペイン、イングランド、クロアチアとの連戦は厳しいものの、ホームゲームで勝ち点を積み上げれば3位以上も狙えます。
突破候補:スペイン、イングランド
ダークホース:クロアチア
グループA4展望|王者ポルトガルにノルウェーが挑む
グループA4は、前回王者ポルトガルと、ワールドカップで躍進したノルウェーの争いが中心となりそうです。
ポルトガルは2024-25大会の決勝でスペインをPK戦の末に破り、通算2回目のネーションズリーグ優勝を達成しました。しかし、2026年ワールドカップではラウンド16でスペインに0-1で敗れ、ロベルト・マルティネス監督が退任。新監督のホルヘ・ジェズスがチームを引き継ぎます。
クリスティアーノ・ロナウドを中心としてきた時代から、次の世代へどのように移行するかも大きなテーマです。選手層は豊富ですが、攻撃の中心を早期に定められるかが連覇への鍵となります。
ノルウェーはワールドカップでブラジルを破り、準々決勝まで進出しました。準々決勝ではイングランドに1-2で敗れましたが、欧州の強豪と互角に戦えることを証明しています。
アーリング・ハーランドを中心とする攻撃は破壊力があり、ポルトガルを上回ってグループ首位へ進む可能性も十分です。
デンマークは組織力が高く、大崩れしにくいチームです。ポルトガルやノルウェーとの直接対決で勝ち点を得れば、突破争いへ加わるでしょう。ウェールズは戦力的には厳しいものの、ホームでの粘り強さを生かして残留を目指します。
突破候補:ポルトガル、ノルウェー
ダークホース:デンマーク
リーグAの優勝候補
| 評価 | 代表国 |
|---|---|
| 優勝最有力 | スペイン |
| 優勝候補 | フランス、イングランド、ドイツ、ポルトガル |
| 上位進出候補 | オランダ、ベルギー、ノルウェー |
| ダークホース | トルコ、クロアチア、デンマーク |
現時点で頭一つ抜けているのはスペインです。世界王者としての完成度に加え、若い主力が多く、継続的に強さを維持できるチーム構成となっています。
追うのは、豊富な選手層を持つフランスとイングランド、新監督クロップの下で復活を目指すドイツ、前回王者ポルトガルです。特にドイツは新体制が早く機能すれば、一気に優勝候補へ浮上する可能性があります。
まとめ
UEFAネーションズリーグ2026-27のリーグAは、世界王者スペインを中心に展開されると予想されます。
グループA1は監督交代が相次ぐフランス、ベルギー、イタリアと、若手が成長するトルコの混戦。A2はクロップ新監督率いるドイツとオランダが中心です。
A3ではスペインとイングランドが同組となり、リーグ戦最大の注目カードが実現します。A4では前回王者ポルトガルに、ワールドカップで躍進したノルウェーが挑みます。
ワールドカップ後の短い準備期間で、各国がどこまで新たなチームを作れるか。2028年のEUROへ向けた欧州代表の勢力図を占う大会としても注目です。


