2026年W杯に向けた「トゥリオ・モレノ」への期待
2026年にアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で共同開催される「W杯2026」。出場国が48カ国に拡大されるこの歴史的な大会において、ピッチ上のドラマを陰で支え、公平なジャッジを下す「審判(レフェリー)」の存在感はこれまで以上に高まっています。
近年、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の導入により、1プレーの判定が勝敗を大きく左右する時代となりました。その中で、卓越した集中力と驚異的なオフサイド判定技術を持ち、南米のみならず世界から注目を集めている名副審(アシスタントレフェリー)がいます。それがベネズエラ出身の「トゥリオ・モレノ(Túlio Moreno)」です。
モレノは、世界最高峰の主審の一人であるヘスス・バレンズエラ(Jesús Valenzuela)氏らと共に「ベネズエラ審判団」の看板トリオを形成しており、本大会での重要な一戦を任されると強く予想されています。今回は、この優秀な副審、トゥリオ・モレノの魅力や実績、レフェリングの特徴についてプロの視点から徹底的に解説します。
トゥリオ・モレノのプロフィールと主な経歴
トゥリオ・モレノのこれまでの歩みと、基本的なプロフィールをまとめました。
- 氏名:トゥリオ・モレノ(Túlio Moreno)
- 生年月日:1986年7月19日(現在39歳)
- 国籍:ベネズエラ(ボリバル州シウダ・グアヤナ出身)
- 主な役割:副審(アシスタントレフェリー)
- 国際審判員登録:南米サッカー連盟(CONMEBOL)所属
モレノはベネズエラの国内最高峰リーグ「リーガFUTVE」でキャリアをスタートし、瞬く間に国内で最も信頼される副審へと成長しました。
ベネズエラといえば、近年若いタレントが欧州などで頭角を現しているサッカー新興国ですが、実は「審判員(レフェリー)」の育成レベルが南米の中でも非常に高いことで知られています。その頂点に位置するのが、主審のヘスス・バレンズエラ、第一副審のホルヘ・ウレゴ、そして第二副審のトゥリオ・モレノによる「ベネズエラ審判トリオ」です。彼らは長年にわたり、国内外のタフな試合を共に戦い抜いてきました。
これまでの主な実績と担当したビッグマッチ
トゥリオ・モレノは、若くしてその実力を認められ、すでに世界のフットボールシーンにおける多くのビッグマッチを担当した豊富な実績を持っています。
主な国際大会の実績
- 2020年東京オリンピック(2021年開催):世界から選び抜かれた若きタレントが集うオリンピックの舞台で、安定感抜群のジャッジを披露。国際的な知名度を大きく高めるきっかけとなりました。
- 2022年カタールW杯:自身初のワールドカップ本大会に選出。グループステージ屈指の好カードとなった「イングランド対アメリカ」や、決勝トーナメント・ラウンド16の「フランス対ポーランド」などの世界が注目したメガマッチを担当しました。
- CONMEBOL(南米サッカー連盟)主要大会:「コパ・リベルタドーレス」や「コパ・スダメリカーナ」など、世界で最も激しく過酷とされる南米のクラブ選手権で、毎シーズンのように準決勝や決勝といった大一番を担当しています。
- 2025年FIFAクラブワールドカップ:新フォーマットに移行し、世界中のトップクラブがしのぎを削ったこのビッグトーナメントでも、ベネズエラ審判団の一員として見事なパフォーマンスを発揮しました。
世界のトッププレイヤーが集まる緊迫した国際舞台においても、モレノは常に冷静さを失わず、ライン際で完璧な任務を遂行しています。
レフェリングの特徴と傾向
サッカーファンやスポーツベッティングなどの試合展開を「予想」する上でも、審判の傾向を知ることは非常に有益です。副審であるトゥリオ・モレノのプレースタイルには、大きく分けて3つの際立った特徴があります。
1. VAR時代に即した「完璧なオフサイドディレイ」
現代サッカーでは、きわどいオフサイドの際はプレーが切れるまでフラッグを上げない「オフサイドディレイ」が推奨されています。モレノはこのディレイのタイミングが非常に上手く、選手のプレーを不要に止めず、かつミリ単位での正確な見極めを行います。
2. 主審との「阿吽の呼吸」が生む鉄壁の連携
モレノの最大の強みは、主審バレンズエラ、第一副審ウレゴとの「絶対的な信頼関係」です。長年同じセットで笛を吹いているため、主審の死角で発生したバイオレーション(ファウルやハンドなど)を瞬時に見極め、主審へ的確なサポートシグナルを送ることができます。
3. 毅然としたコミュニケーション
南米の熱狂的で、時に過激なゲーム環境で鍛えられたモレノは、スタジアムのブーイングやスター選手からの激しい抗議にも全く動じません。審判としての威厳を保ちつつも、選手たちと対等でフラットなコミュニケーションを取ることができ、試合のクオリティを高い位置で維持します。
2026年ワールドカップで審判団に選出される可能性
それでは、プロの視点から「W杯2026において、トゥリオ・モレノが審判団として本大会の切符を掴む可能性」について解説・予想します。
結論からお伝えすると、モレノが選出される可能性は「極めて高い(95%以上)」と予想されます。その背景には、以下の決定的な要因があります。
- 「チーム(セット)」としての評価の高さ:FIFA(国際サッカー連盟)は近年、審判員個人の能力だけでなく、主審・副審・VAR間の「連携の成熟度」を何よりも重視しています。主審のヘスス・バレンズエラ氏が世界最優秀審判候補にノミネートされるなど高い評価を受けているため、その相棒であるモレノの選出も事実上確実となっています。
- CONMEBOL(南米)枠における揺るぎない地位:ブラジルやアルゼンチンといったフットボール大国の強豪審判陣に引けを取らず、ベネズエラ審判団は南米連盟内で「最も安定しているセット」の一つとして数えられています。
- 大舞台での豊富な経験値:カタールW杯を経験し、さらに2025年のクラブW杯でも高く評価された実績は、FIFAの選考プロセスにおいて大きなアドバンテージとなります。
W杯2026の本大会では、決勝トーナメントのハイクラスなゲームにおいて、ライン際でフラッグを握るトゥリオ・モレノの姿が見られることはほぼ間違いないでしょう。
まとめ
今回は、W杯2026での活躍が期待されるベネズエラの名副審、トゥリオ・モレノ(Túlio Moreno)にスポットを当ててご紹介しました。
- 東京五輪、カタールW杯、クラブW杯を経験した世界一線級の副審
- 主審バレンズエラ氏らとの「ベネズエラ審判トリオ」の連携は世界最高レベル
- 抜群の集中力と、現代サッカーに対応した正確なオフサイドディレイが武器
選手たちの華麗なプレーや戦術に目が奪われがちですが、試合を極限の緊迫感の中でコントロールする「審判団」の技術もまた、フットボールの大きな魅力です。W杯2026では、ピッチのサイドを並走するトゥリオ・モレノの素晴らしいフラッグワークにもぜひ注目してみてください!
免責事項
※この記事の内容は、執筆時点での過去の実績やデータに基づく、サッカージャーナリスト独自の「予想・考察」を交えて作成したものです。FIFA(国際サッカー連盟)公式のW杯2026における審判員・副審の最終選出結果や公式発表を確約・保証するものではありません。実際の選出結果につきましては、FIFA公式サイト等をご確認ください。








