【2026年W杯】日本代表vsオランダ・スウェーデン・チュニジア!各国の戦術と攻略法を徹底解剖

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いよいよ開幕が迫る2026年北中米ワールドカップ。我らが日本代表と同組に入った3カ国の最終登録メンバーが発表された。戦術オタクからライト層まで、日本中のサッカーファンがこのリストを食い入るように見つめていることだろう。

オランダ、スウェーデン、チュニジア——。このグループは、欧州の戦術的頂点、北欧の新進気鋭な超攻撃的スタイル、そしてアフリカ特有の堅守速攻と、見事に「三者三様」のカラーが揃った。日本代表が史上初のベスト8、さらにその先へ進むためには、この全く異なる3つの矢面をどう凌ぎ、どうへし折るかが問われる。

本稿では、「ワールドサッカーポータル」の戦術アナリストである筆者が、発表されたメンバーリストと直近のデータから各国の戦力・戦術を丸裸にし、森保ジャパンがいかにしてこのグループを突破すべきか、その最適解を提示していく。

1. チュニジア代表:アフリカ屈指の「組織的要塞」をどう崩壊させるか

【基本データ】

メンバー全容と選考の意図

ベンザルティ監督が選出した26名は、まさに「堅守速攻」という明確なゲームモデルを体現する職人集団だ。サプライズは少なく、欧州の中堅クラブで確固たる地位を築いている実力者たちが順当に名を連ねた。特筆すべきは、中盤の絶対的フィルターであるエリス・スキリ(フランクフルト)と、最終ラインの門番モンタッサル・タルビ(ロリアン)の存在。彼らを中心とした強固なセンターラインは、アフリカ予選でも失点を極限まで抑え込んだ。弱点を挙げるとすれば、絶対的なストライカーの不在による「得点力不足」だが、それを補って余りある組織的なブロック守備が彼らの最大の武器である。

戦術予想とキーマン

予想フォーメーションは4-3-3。しかしボール非保持時は、両ウイングが深く下がって4-5-1のコンパクトなミドル/ローブロックを形成する。 日本にとって最大の脅威となる要注意人物は以下の2名だ。

  • エリス・スキリ(MF):ブンデスリーガ屈指の走行距離とボール回収能力を誇る中盤のダイナモ。日本のビルドアップのパスコースを幾度となく分断してくるだろう。
  • エリアス・アシュリ(FW):左サイドから鋭いカットインを見せるアタッカー。奪ってからの素早いトランジション(攻守の切り替え)において、彼の単独突破はチュニジアの最大の得点源となる。

対日本代表 シミュレーション

日本代表がボールを保持(ポゼッション)する展開になることは間違いない。データ的にも、チュニジアは強豪国相手にボール保持率30%台で戦うことに一切の躊躇がない。日本が警戒すべきは、ボールを持たされた挙句、焦って縦パスを入れたところをスキリやライドゥニに刈り取られ、アシュリのショートカウンターを食らう展開だ。 この要塞を崩すための狙い目は「ハーフスペースの攻略」と「サイドチェンジ」にある。中央のスペースは極度に圧縮されているため、久保建英や堂安律といったシャドー/ウイングの選手が、相手の中盤と最終ラインの間(ライン間)でいかに前を向けるかが鍵となる。また、チュニジアのスライド(横スライド)の遅れを突くため、逆サイドへの大きな展開から1対1のアイソレーションを作り出すことが得点への近道となる。

2. オランダ代表:「個の暴力」と「戦術的柔軟性」のハイブリッド

【基本データ】

  • 監督:ロナルド・クーマン
  • メンバーリスト(主要)
    • GK:バルト・フェルブルッヘン
    • DF:フィルジル・ファン・ダイク、ナタン・アケ、マタイス・デ・リフト、デンゼル・ダンフリース、ジェレミー・フリンポン
    • MF:フレンキー・デ・ヨング、シャビ・シモンズ、タイアニ・ラインデルス、トゥン・コープマイネルス
    • FW:コーディ・ガクポ、メンフィス・デパイ、ドニエル・マレン、ブライアン・ブロビー
  • 特記事項:3-4-2-1と4-3-3を併用。圧倒的なフィジカルとポジショナルプレーの融合。

メンバー全容と選考の意図

クーマン監督が選び抜いたスカッドは、まさにワールドクラスのオンパレードだ。特にファン・ダイク、アケ、デ・リフトを擁するセンターバック陣の層の厚さは世界最高峰と言っていい。中盤にはゲームメイクの心臓であるフレンキー・デ・ヨングが君臨し、前線にはガクポやシャビ・シモンズといった創造性と決定力を兼ね備えたタレントが揃う。オランダの強みは、各ポジションにトップ・オブ・トップの選手を揃えつつ、「オランダらしいボール保持」と「現実的なロングカウンター」を相手によって使い分けられる柔軟性にある。弱点は、左サイドバックの層の薄さと、絶対的エースストライカー(9番)の不在程度か。

戦術予想とキーマン

クーマン体制のオランダは3-4-2-1をメインシステムに据える可能性が高い。ボール保持時は最終ラインからの配球でリズムを作り、ウイングバックが高い位置を取って5レーンを埋める。 要注意選手は以下の3名だ。

  • フレンキー・デ・ヨング(MF):プレス耐性が異常に高く、日本のハイプレスを単独のドリブルで無効化してしまう神出鬼没なレジスタ。
  • シャビ・シモンズ(MF/FW):ライン間でボールを受け、前を向いてからの推進力とスルーパスは世界トップクラス。
  • ジェレミー・フリンポン(WB):右サイドを爆走する超攻撃的ウイングバック。彼にスペースを与えれば一瞬で致命傷を負う。

対日本代表 シミュレーション

日本にとって最もタフな試合になる。まともにボールを握り合う展開になれば、オランダの個の質(フィジカル、テクニック)に押し切られるリスクが高い。日本は「ミドルブロックからの組織的なプレッシング」で対抗すべきだ。ファン・ダイクからのロングフィードを警戒しつつ、デ・ヨングへのパスコースを徹底的に遮断する(マンマーク気味に対応する)必要がある。 日本の狙い目は「ネガティブ・トランジション(攻から守への切り替え)時のオランダの両脇のスペース」だ。オランダのウイングバック(ダンフリースやフリンポン)が高い位置を取るため、ボールを奪取した瞬間にその裏の広大なスペースへ伊東純也や三笘薫を走らせることが最大の勝機となる。奪ってから最初の縦パスが入るかどうかが、勝敗を分ける境界線だ。

3. スウェーデン代表:北欧の重戦車が手に入れた「超攻撃的」新スタイル

【基本データ】

  • 監督:ヨン・ダール・トマソン
  • メンバーリスト(主要)
    • GK:ロビン・オルセン
    • DF:ビクトル・リンデロフ、イサク・ヒエン、エミル・クラフト、ルドビグ・アウグスティンソン
    • MF:デヤン・クルゼフスキ、イェスパー・カールストロム、マティアス・スバンベリ、アントン・サレトロス
    • FW:アレクサンデル・イサク、ヴィクトル・ギェケレシュ、アンソニー・エランガ
  • 特記事項:伝統的な4-4-2の堅守から、前線への素早い配球を軸とした超攻撃的スタイルへの転換。

メンバー全容と選考の意図

かつてのスウェーデンと言えば「ソリッドな4-4-2のゾーンディフェンス」が代名詞だったが、トマソン監督就任以降、その姿は劇的に変貌を遂げた。今回のメンバーリストを見ると、その意図は明白だ。イサク(ニューカッスル)とギェケレシュ(スポルティングCP)という、欧州全土が震え上がるほどの圧倒的火力を誇るストライカーコンビを最大限に活かすためのスカッドである。中盤には配球力に優れた選手を揃え、右サイドのクルゼフスキが攻撃のタクトを振るう。前線のタレント力はオランダにも引けを取らない一方、ハイラインを敷くことによる守備陣営(特にディフェンスラインの背後)の脆弱さが弱点として浮き彫りになっている。

戦術予想とキーマン

フォーメーションは4-4-2、あるいは流動的な4-2-3-1。ボールを奪えば最短距離でイサクとギェケレシュに当て、そこから爆発的な攻撃を展開する。 要注意選手は説明するまでもなく、この「破壊的デュオ」である。

  • ヴィクトル・ギェケレシュ(FW):理不尽なまでのフィジカル強者でありながら、裏抜けのスピードとシュート精度を完備する現代型ストライカーの完成形。
  • アレクサンデル・イサク(FW):長身でありながら足元の技術が驚異的に高く、サイドに流れてからのカットインや、理外のタイミングでのシュートでゴールを量産する。
  • デヤン・クルゼフスキ(MF):前線の2人を操る司令塔。彼にボールが渡った瞬間、スウェーデンの攻撃のスイッチが入る。

対日本代表 シミュレーション

冨安健洋や板倉滉といった日本の世界基準のセンターバック陣にとっても、イサクとギェケレシュのコンビと対峙する90分間は地獄のような疲労を伴う「デュエルの連続」になるだろう。この2人に良い形でボールを持たれたら、どれだけ人数をかけても失点するリスクがある。 したがって日本は「前線の2人にボールを入れさせない」ためのプレッシングが不可欠となる。スウェーデンのビルドアップはオランダほど洗練されていないため、前線からの連動したハイプレスで中盤のスバンベリやカールストロムからボールを刈り取ることが可能だ。日本の狙い目は「スウェーデンのハイラインの背後」。相手が前かがみになった瞬間、日本の両ウイングが一気にディフェンスラインの裏を突くことで、撃ち合い(乱打戦)を制するチャンスは十分にある。

4. グループ突破へのシナリオ(総括)

この過酷なグループリーグを日本代表がいかにして突破するか。現実的なシナリオを描いてみよう。

鍵を握るのは「勝ち点5」または「勝ち点4と得失点差」の確保である。 対戦順にもよるが、第一目標は「チュニジアからの確実な勝ち点3」だ。引いた相手を崩し切るクリエイティビティと、焦れずにリスクマネジメントを徹底する忍耐力が求められる。ここで取りこぼすと、あとの2戦は地獄のプレッシャーとなる。

最大のヤマ場は「スウェーデン戦」。ここは真っ向勝負の撃ち合いになる可能性が高い。最悪でもドロー(勝ち点1)を拾い、あわよくば勝ち切る(勝ち点3)戦略が必要だ。圧倒的な破壊力を前にしても引かずに、トランジションのスピードで相手を上回れるかが勝負を分ける。

そして「オランダ戦」。客観的な戦力差を考慮すれば、ここはリアリストに徹して「勝ち点1をもぎ取る」戦い方がベターだ。無謀なプレッシングを避け、組織的なブロックと強烈なカウンターを突きつけることで、オランダに「日本を崩すのは面倒だ」と思わせる展開に持ち込みたい。

【理想的シナリオ】 チュニジア戦:○ (3pt) スウェーデン戦:△ or ○ (1~3pt) オランダ戦:△ (1pt) 合計勝ち点:5 〜 7

決して簡単なグループではない。しかし、欧州の牙城を崩し、北欧の重戦車をかわし、アフリカの要塞を打ち破るだけの戦術的オプションとタレント力が、今の日本代表には間違いなく備わっている。2026年、新たな歴史が刻まれる瞬間を、我々ファンは最高の熱量で見届けようではないか。

※免責事項:本記事に記載されている各国の代表メンバー、監督、戦術予想などの情報は、2026年ワールドカップに向けたシミュレーションおよび筆者の分析に基づく予測であり、実際の公式発表とは異なる場合があります。

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