東京ヴェルディが、イングランド2部バーミンガム・シティに所属するMF藤本寛也の獲得へ動いている。
2026年9月16日付のスポーツ報知によると、藤本の東京V復帰が決定的となり、Jリーグ第1登録期間最終日となる16日を前に交渉は大詰め。
期限付き移籍での加入となる見込みだという。
移籍が正式決定すれば、2020年夏にポルトガルへ渡って以来、約6年ぶりの古巣復帰となる。
今回の補強には、単なる「生え抜き選手の帰還」以上の意味がある。
現在の東京Vは、
J1・19位。
開幕7試合未勝利。
わずか3得点。
さらに中盤の中心だった森田晃樹が左脛骨疲労骨折で全治8〜10週と診断され、長期離脱している。
そこへ加わる可能性が高まったのが、欧州で5年以上経験を積み、ポルトガル1部では背番号10を背負った藤本だ。
東京Vが残留争いを抜け出すための「最後の大物補強」となるのか。
今回は藤本寛也のキャリア、バーミンガムでの現状、東京Vが獲得を狙う理由、加入後のポジションまで徹底分析する。
東京ヴェルディが藤本寛也を獲得へ
期限付き移籍で6季ぶり復帰が決定的
報道によれば、東京Vはバーミンガムに所属する藤本の獲得交渉を進めており、期限付き移籍での加入が有力となっている。
藤本が東京Vで最後にプレーしたのは2020年。
同年8月にポルトガル1部ジル・ヴィセンテへ期限付き移籍した。
その後は完全移籍へ移行し、ポルトガルで長期間主力として活躍。
2025年夏にはイングランド2部バーミンガムへステップアップした。
つまり今回の復帰が成立すれば、
東京V→ポルトガル→イングランド→東京V
というキャリアを歩むことになる。
藤本寛也とは?
ヴェルディアカデミーが育てた左利きの司令塔
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 選手名 | 藤本 寛也 |
| 読み | ふじもと かんや |
| 生年月日 | 1999年7月1日 |
| 年齢 | 27歳 |
| 出身地 | 山梨県 |
| 身長/体重 | 176cm/66kg |
| ポジション | MF |
| 利き足 | 左 |
| 現所属 | バーミンガム・シティ |
| 現背番号 | 27 |
| 主な経歴 | 東京Vアカデミー→東京V→ジル・ヴィセンテ→バーミンガム |
| 代表歴 | U-15〜U-20日本代表 |
藤本はFCヴァリエ都留から東京ヴェルディジュニアへ加入。
その後、
東京Vジュニア。
東京Vジュニアユース。
東京Vユース。
東京Vトップチーム。
と、まさにヴェルディの育成組織を一直線に歩んだ。
本人も2020年の海外移籍時、
12歳から約9年間ヴェルディで過ごしたことを振り返り、クラブへの強い思いを語っている。
10代から東京Vのトップチームで活躍
J2通算49試合4得点
2018年にトップチームへ昇格すると、18歳ながらJ2で25試合3得点。
2019年は16試合。
2020年も海外移籍前までリーグ戦に出場した。
東京V在籍時のJ2通算は、
49試合4得点。
10代からゲームメーク能力と左足の技術を評価され、早い段階からプロの試合経験を積んだ。
2020年夏にポルトガルへ
ジル・ヴィセンテで5シーズン
藤本は2020年8月、ポルトガル1部ジル・ヴィセンテへ期限付き移籍。
その後もクラブに残り、最終的に5シーズンをポルトガルで過ごした。
2021/22シーズン以降は主力として定着。
2024/25シーズンには、
リーグ30試合5得点5アシスト。
自身のキャリアでも屈指のシーズンを送った。
ポルトガル1部だけで156試合に出場している。
ポルトガルでは背番号10を背負うまでに成長
2024年には日本人初のハットトリック
藤本の欧州キャリアを象徴する試合の一つが、2024年8月のAVS戦。
藤本はこの試合で3得点。
ポルトガル1部リーグで日本人選手として初となるハットトリックを達成した。
ジル・ヴィセンテでは背番号10を任され、攻撃の中心としてプレー。
東京Vを離れた当時の「将来有望な若手」から、
欧州1部でゲームを作れる中堅MF
へ成長したと言っていい。
2025年夏にバーミンガムへ移籍
チャンピオンシップ挑戦も出場機会に苦しむ
2025年夏にはポルトガルを離れ、バーミンガム・シティへ加入。
契約は2028年6月まで残っていると報じられている。
しかしイングランドでは厳しい競争に直面した。
2025/26シーズンのチャンピオンシップではリーグ戦5試合。
全公式戦でも8試合の出場にとどまった。
今季2026/27シーズンも、ここまでリーグ戦では出場なし。
公式戦出場はカラバオカップの1試合のみとなっている。
なぜバーミンガムでは出番が少ない?
中盤の競争が非常に激しい
バーミンガムには中盤に、
白昇浩。
岩田智輝。
ジョン・ソリス。
テイラー・ガードナー=ヒックマン。
マックス・バード。
マーク・レナード。
ら多くの選手がいると英メディアは伝えている。
藤本自身の能力が突然落ちたというより、
中盤の選手層が厚く、序列を上げられなかった
という側面が強い。
実は数日前まで「1月まで残留」と報じられていた
東京V復帰報道は急展開
今回のニュースで興味深いのが、この部分だ。
9月9日時点ではバーミンガムのクリス・デイビス監督が、藤本について当面チームへ残す方針を示したと報じられていた。
英メディア『The72』は、クラブ側が少なくとも2027年1月までは保有する考えだと伝えていた。
そこからわずか約1週間。
東京Vへの期限付き移籍が決定的との報道。
Jリーグの登録期限が9月16日ということもあり、最後の最後で状況が大きく動いたとみられる。
なぜ東京Vは藤本寛也を必要とした?
理由① 開幕7試合未勝利・19位
最大の理由は現在の順位だ。
東京Vは第7節終了時点で、
0勝4分3敗。
勝点4。
19位。
いまだリーグ戦勝利がない。
結果は、
川崎F 1-1。
柏 1-3。
岡山 0-0。
鹿島 0-2。
神戸 0-2。
C大阪 0-0。
千葉 1-1。
守備が完全崩壊しているわけではない。
問題は明らかに攻撃だ。
理由② 7試合でわずか3得点
J1最少得点クラスの攻撃力
東京Vのリーグ戦得点は7試合でわずか3。
1試合平均得点は0.4にとどまっている。
川崎戦で1点。
柏戦で1点。
千葉戦で1点。
それ以外の4試合は無得点。
つまり、
7試合中4試合で0得点。
得点力不足は現在の順位に直結している。
藤本は純粋なストライカーではない。
しかし、
FWへパスを届ける。
ライン間で受ける。
自ら運ぶ。
左足でシュートを打つ。
セットプレーを蹴る。
攻撃全体を前進させる役割を期待できる。
理由③ 森田晃樹が長期離脱
左脛骨疲労骨折で8〜10週
今回の藤本獲得を考える上で、非常に重要なのが森田晃樹の離脱だ。
東京Vは9月10日、森田について、
左脛骨疲労骨折。
全治8〜10週。
と発表した。
森田はヴェルディアカデミー出身。
背番号10。
チームのゲームメークを担う中心選手だ。
その選手を約2カ月失う。
このタイミングで同じヴェルディ育ちの左利きMF・藤本が戻ることになれば、ストーリーとしても戦力面でも非常に大きい。
「森田の穴埋め」だけではない
欧州で成長した藤本だからできること
もちろん、
森田が負傷。
だから藤本。
という単純な話ではない。
藤本は東京Vを離れてから6年間、欧州でプレーした。
ポルトガル1部156試合。
イングランド2部。
日本国内だけでは得られない経験を積んできた。
プレッシャーを受けた状態での判断。
狭いスペースでのボール処理。
プレー強度。
守備への対応。
東京V時代より総合力の高いMFになっているはずだ。
東京Vが最近FW一美和成も獲得
「点を取る選手」と「点を作る選手」を同時補強
東京Vは9月10日、ファジアーノ岡山からFW一美和成を完全移籍で獲得したばかり。
一美は182cm・81kg。
前線で身体を張り、ゴール前で勝負できるCFだ。
そこへ藤本まで加わるなら、補強の意図は非常に分かりやすい。
一美=フィニッシャー、起点。
藤本=チャンスメーク、ラストパス。
「点を取る選手」と「点を作る選手」を一気に追加する。
7試合3得点という課題へ、真正面から手を打った補強と言える。
藤本寛也のプレースタイル
左足で試合を作れるプレーメーカー
藤本の最大の特徴は左足。
パス。
クロス。
ミドルシュート。
セットプレー。
左足から攻撃のリズムを生み出すことができる。
特に中央から相手守備の間へパスを入れる能力は、引いた相手を崩す上で大きな武器になる。
ボールを持ちながら前進できる
パスだけの選手ではない
藤本は司令塔タイプだが、ボールを持ったまま運ぶこともできる。
相手のプレスを一枚かわす。
前向きになる。
DFを引きつける。
その瞬間に味方へパス。
現在の東京Vは運動量とハードワークでは相手に対抗できている。
そこへ、
「個人で一つ局面を外せる選手」
が入れば攻撃の質を変えられる可能性がある。
東京V加入後の予想ポジション
パターン① 3-4-2-1のシャドー
最も分かりやすいのがシャドー。
城福浩監督は3バックをベースとしたシステムを採用することが多い。
藤本を2シャドーの一角へ置けば、
中盤とFWの間。
ハーフスペース。
ペナルティーエリア手前。
で左足を使える。
一美。
染野唯月。
らFWへラストパスを供給できる。
パターン② ボランチ
森田不在を直接埋める形
もう一つはボランチ。
低い位置でボールを受け、
最終ラインから前線へ橋渡しする。
相手が前からプレスを掛けてきた場合でも、藤本が一枚剥がせればチーム全体を前進させられる。
ただしJ1では守備強度も求められるため、相方とのバランスは重要になる。
パターン③ 右サイドから内側へ
左足を生かす逆足配置
右サイドへ置いて内側へ入らせる形も考えられる。
右から中央へ入り、
左足でシュート。
スルーパス。
クロス。
いわゆるインサイドへ入るプレーメーカーとして使う。
ポルトガルでは複数ポジションを経験しているため、固定された役割だけではなく流動的に使える点も魅力だ。
一美・染野との相性は?
藤本の復帰でCFが生きる可能性
現在の東京Vで最前線を担う染野唯月は、運動量や前線でのハードワークに優れる。
さらに一美も加入した。
問題は、
「誰がFWへ最後のボールを届けるか」
だった。
藤本がそこを担えれば、
藤本→染野。
藤本→一美。
という明確なホットラインを作れる。
FW陣の得点が増えるためには、非常に大きな補強になり得る。
齋藤功佑との共存も面白い
技術型MFを2人置く形
東京Vには齋藤功佑もいる。
足元の技術。
運動量。
狭いスペースでのプレー。
に優れたMFだ。
齋藤と藤本を同時起用すれば、ボール保持時の質は一気に高まる可能性がある。
一方で守備強度とのバランスをどう保つか。
ここは城福監督の腕の見せどころになる。
藤本本人にとっても東京V復帰は大きい
欧州でベンチに座るか、古巣で主役になるか
バーミンガムでは今季リーグ戦出場なし。
公式戦でも1試合。
27歳。
選手として最も脂が乗る時期だ。
この年齢でベンチに座り続けることは、キャリアを考えても大きな問題になる。
東京Vへ戻れば、
残留争い。
主力候補。
ゲームメーカー。
という明確な役割を得られる可能性が高い。
完全移籍ではなく期限付きの意味
欧州挑戦を完全に終えるわけではない
報道通り期限付き移籍となれば、バーミンガムとの契約関係は残る。
現行契約は2028年夏までとされている。
つまり、
東京Vで試合へ出る。
結果を残す。
コンディションと評価を取り戻す。
その後もう一度欧州へ挑戦する。
という道も残せる。
藤本本人にとってもリスクを抑えた選択肢になる。
東京Vにとっては「ヴェルディを知る即戦力」
適応期間を短縮できる可能性
シーズン途中加入で最大の問題となるのが適応だ。
クラブ文化。
練習環境。
スタッフ。
サポーター。
しかし藤本は12歳からヴェルディで育った選手。
城福体制そのものは海外移籍後に始まったものの、
クラブそのものへの適応時間はほとんど必要ない。
残留争い中のクラブにとって、この点も非常に大きい。
東京Vは次節浦和戦
加入なら早期デビューにも期待
東京Vの次戦は9月19日。
アウェイの浦和レッズ戦となる。
登録手続き。
移動。
コンディション。
これらを考えれば即先発は簡単ではない。
ただし正式発表と登録が間に合えば、早い段階からメンバー入りする可能性はある。
特に現在は森田不在。
一日でも早くチームへ加わってほしい状況だ。
今回の補強で東京Vはどう変わる?
「走るチーム」から「走れて、作れるチーム」へ
東京Vの強みはハードワーク。
走行距離は1試合平均116km。
スプリントも平均127回を記録している。
運動量が足りないわけではない。
問題は最後の質だ。
そこへ藤本を入れる。
走れる。
奪える。
さらに、
決定的なパスを出せる。
この要素が加われば、チーム全体の攻撃力が一段上がる可能性がある。
現在19位でも守備は完全崩壊していない
だからこそ「攻撃補強」が効く
東京Vは7試合で9失点。
最下位千葉の16失点と比べれば、極端に多い数字ではない。
さらに、
岡山戦0-0。
C大阪戦0-0。
とクリーンシートも記録している。
つまり守備を維持したまま、
1試合0点だった攻撃を1点へ。
1点だった攻撃を2点へ。
変えられれば順位は大きく動く可能性がある。
藤本は、その「あと1点」を作るための補強だ。
WSP補強相性評価
★★★★★ 5.0/5
正式発表前という前提ではあるが、東京Vとの相性は非常に良いと見る。
理由は明確。
クラブを知っている。
森田が長期離脱。
7試合3得点。
欧州1部で豊富な経験。
現在バーミンガムで出場機会がない。
選手側とクラブ側のニーズがきれいに一致している。
さらに期限付き移籍なら、東京Vとしても完全移籍より獲得ハードルを抑えられる可能性がある。
補強ポイントとしては非常に合理的だ。
不安材料は試合勘
今季公式戦はわずか1試合
唯一大きな懸念を挙げるなら、現在の試合勘だ。
藤本は今季、バーミンガムでリーグ戦に出場していない。
公式戦出場もカップ戦1試合のみ。
東京Vへ加入したからといって、いきなり90分フル稼働できるとは限らない。
20分。
30分。
45分。
と徐々に出場時間を伸ばす可能性もある。
残留争い中だからこそ、焦ってコンディションを崩すことは避けたい。
今後の注目ポイント
正式発表はいつ?
スポーツ報知は復帰が決定的と報じている。
Jリーグの登録期限が9月16日ということもあり、移籍が成立するのであれば非常に早い段階で正式発表が行われる可能性がある。
契約期間は?
報道では期限付き移籍となる見込み。
いつまでの期限付きとなるのか。
買い取りオプションがあるのか。
正式発表で確認したい。
背番号は?
藤本は以前の東京Vで「8」を着用。
しかし現在の背番号8は齋藤功佑。
ジル・ヴィセンテ時代に背負った10番も現在は森田晃樹が着用している。
新たに何番を選ぶのかも注目だ。
まとめ
東京Vに「ヴェルディ育ちの欧州帰り」が帰ってくる
東京ヴェルディがバーミンガムMF藤本寛也を獲得へ。
スポーツ報知によれば、
期限付き移籍での復帰が決定的。
移籍が実現すれば、2020年以来6季ぶりに緑のユニホームを着ることになる。
藤本はヴェルディアカデミー育ち。
10代からJ2で49試合4得点。
20歳でポルトガルへ。
そこから5シーズン。
ポルトガル1部156試合。
背番号10。
ハットトリック。
そしてイングランド2部へ。
6年前に出ていった選手と、今回帰ってくる可能性がある選手は同じではない。
欧州で経験を積んだ27歳のMFだ。
そして現在の東京Vは、
0勝4分3敗。
19位。
7試合3得点。
さらに背番号10・森田晃樹が8〜10週間離脱。
そこへ藤本。
タイミングとしてはこれ以上ないほど分かりやすい。
最近ではFW一美和成も獲得した。
一美が前線で身体を張る。
染野がゴールへ走る。
藤本が左足でボールを届ける。
この形が作れれば、現在の東京Vに不足している「最後の一手」が生まれる可能性がある。
ただの里帰りではない。
J1残留を懸けた古巣への帰還。
東京Vで育った少年が、
ポルトガルとイングランドを経験した27歳となって帰ってくる。
正式発表を待ちたい。
免責事項
本記事について
本記事は2026年9月16日付のスポーツ報知による移籍報道、東京ヴェルディ、Jリーグ、海外メディアなどが公開している情報をもとに作成しています。
本記事執筆時点で、藤本寛也選手の東京ヴェルディ加入についてクラブから正式発表は確認されていません。
スポーツ報知は「復帰が決定的」「期限付き移籍での加入見込み」と報じていますが、契約期間、背番号、買い取りオプションの有無などは正式発表まで確定情報ではありません。
また、加入後のポジション、起用法、既存選手との組み合わせ、戦術的効果などについては「ワールドサッカーポータル」独自の分析・予想を含みます。
最新情報については東京ヴェルディ、バーミンガム・シティおよびJリーグの公式発表をご確認ください。








