2026年9月2日、岐阜メモリアルセンターヒマラヤスタジアム岐阜で行われた「2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ」1回戦、FC岐阜対徳島ヴォルティス。
試合は90分で決着がつかず、延長戦を含む120分を戦ってもスコアは0-0。最後はPK戦にもつれ込み、FC岐阜が3-1で勝利しました。
カテゴリーだけを見ればJ3の岐阜がJ2の徳島を迎える構図。しかし、ピッチ上では「格上・格下」という言葉だけでは説明できないほど拮抗したゲームになりました。
徳島はシュート22本を放ち、枠内シュートも11本。対する岐阜はシュート14本、枠内9本。数字では徳島が上回ったものの、岐阜は最後のところで身体を張り続け、GK菅沼一晃を中心に120分間無失点。そしてPK戦では菅沼が主役となり、クラブを次のラウンドへ導きました。
単なる「0-0の試合」ではありません。
攻めても入らない徳島。耐えながらも、決して守るだけではなかった岐阜。そして最後に訪れたPK戦。
今回はFC岐阜vs徳島ヴォルティスを、試合展開、スタメン、途中交代、全出場選手の独自採点、両チームの課題と今後の改善点まで詳しく振り返ります。
※採点は10点満点。「6.0」を標準とした当サイト独自評価です。
1. FC岐阜vs徳島ヴォルティスの試合結果
120分間スコアレス、PK戦で岐阜が勝利
FC岐阜 0-0 徳島ヴォルティス
PK戦:FC岐阜 3-1 徳島ヴォルティス
試合は2026年9月2日19時03分キックオフ。
会場は岐阜メモリアルセンターヒマラヤスタジアム岐阜で、入場者数は1,607人。天候は曇り、気温29.6度、湿度63%というコンディションでした。
公式記録による主なスタッツは以下の通りです。
| 項目 | FC岐阜 | 徳島 |
|---|---|---|
| 得点 | 0 | 0 |
| シュート | 14 | 22 |
| 枠内シュート | 9 | 11 |
| CK | 4 | 8 |
| オフサイド | 3 | 2 |
| 警告 | 3 | 2 |
| PK戦 | 3 | 1 |
数字を見れば、攻撃回数では徳島が優勢です。
それでもサッカーは、シュート数を競う競技ではありません。
ゴールを割らせなかった岐阜が最後にPK戦を制した。内容と結果の違いがはっきり表れたゲームでした。
2. 前半分析:互いに決定機を作るもGKが立ちはだかる
開始1分、ジョルダン・テルがいきなり徳島ゴールを襲う
試合開始直後、最初に会場を沸かせたのは岐阜でした。
開始1分、ジョルダン・テルがペナルティーエリア外から枠内シュート。徳島GK三井大輝がセーブしました。
J3クラブがJ2クラブを迎える試合では、どうしても立ち上がりに慎重になりがちです。
しかし岐阜は逆でした。
「まず受ける」のではなく、「自分たちから仕掛ける」。
この姿勢が、120分を通じて徳島に簡単な試合をさせなかった一つの要因でしょう。
徳島は児玉駿斗、髙田颯也らがゴールへ迫る
一方の徳島も徐々に攻撃のギアを上げます。
12分には児玉駿斗がペナルティーエリア外から枠内シュート。しかしGK菅沼一晃がセーブ。
16分にも髙田颯也がエリア内からシュートを放ちましたが、ここでも菅沼が立ちはだかります。
この日の菅沼は、PK戦だけが良かったわけではありません。
通常の120分間からすでに集中力は非常に高く、徳島が良い形を作っても最後の一線を越えさせませんでした。
前半はほぼ互角の展開
前半15分時点のポゼッションは岐阜51%、徳島49%。
前半終了時も岐阜49%、徳島51%と、大きな差はありませんでした。
徳島がカテゴリー差を利用して一方的に押し込む試合を想像していた人にとっては、少し意外だったかもしれません。
岐阜は中盤でボールを奪った後も前を向き、武颯やジョルダン・テルを使いながら徳島ゴールへ出ていく。
35分にはCKから武がシュート。
39分にはジョルダン・テルも再び枠内へ飛ばしました。
前半は0-0。
ただし、静かなスコアとは裏腹に、お互いが「あと一つ」でゴールという場面を作った45分でした。
3. 後半分析:徳島が押し込む一方、岐阜も武颯を中心に反撃
徳島は57分に杉本太郎、田中隼人を投入
徳島は後半12分、つまり57分に動きます。
髙田優に代えて杉本太郎、髙田颯也に代えて田中隼人を投入しました。
流れを大きく変えたいというより、運動量を維持しながら攻撃の質を高める意図が感じられる交代でした。
73分にはローレンス・デイビッドに代えて梶谷政仁。
さらに90分にはカイケから山田奈央、宮崎純真から鹿沼直生へ交代し、延長戦も見据えながら選手を入れ替えています。
岐阜は若い力を投入して流れを変える
岐阜も後半開始から北龍磨に代えて屋嘉比奏汰を投入。
73分にはキム・ユゴンから屋敷優成、ジョルダン・テルから半田祥真へ。
84分には鈴木陽人に代えて泉澤仁をピッチへ送り込みました。
特に半田は中盤でのボールへの寄せや切り替えで存在感を見せ、疲労が出始めた終盤のチームに新しいエネルギーを加えました。
武颯が終盤に何度もゴールへ迫る
岐阜の攻撃で最後まで怖さを残したのが武颯でした。
80分、81分、85分と立て続けにシュート。
特に81分のシュートは枠内へ飛びましたが、徳島GK三井に止められました。公式速報でも、この時間帯までに武が5本以上のシュートを放っていたことが記録されています。
徳島が押していた試合ではあります。
ただ、「岐阜がただ耐えていただけ」という見方は少し違うでしょう。
徳島が前へ人数をかければ、その背後を岐阜が狙う。
岐阜にも十分に勝負を決めるチャンスはありました。
4. 延長戦・PK戦:菅沼一晃が主役になった夜
延長30分でもゴールは生まれず
90分を終えて0-0。
試合は延長戦へ突入します。
徳島は延長後半開始から重廣卓也に代えて福田武玖。
岐阜も同じタイミングで武颯を下げ、閑田隼人を投入しました。
しかし延長前半、延長後半ともゴールは生まれません。
120分を戦った結果は0-0。
決着はPK戦へ委ねられました。
PK戦3-1。菅沼一晃が最大のヒーローに
そして、この日最大の見せ場がやってきます。
PK戦で圧倒的な存在感を放ったのが、岐阜GK菅沼一晃でした。
菅沼は徳島のPKを2本ストップしたと報じられ、岐阜は3-1でPK戦を制しました。
120分間、徳島の攻撃を受け続けた最後に待っていたPK戦。
GKにとっては技術だけでなく、精神力も問われる場面です。
そこで最後まで冷静だった。
この試合のMOMを一人選ぶのであれば、菅沼以外は考えにくいでしょう。
5. FC岐阜のスタメン・途中交代・全選手採点
岐阜は4-2-3-1をベースとする形でスタートしました。スターティングメンバーはJリーグ公式記録に基づきます。
FC岐阜スタメン採点
| Pos | 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|---|
| GK | 菅沼 一晃 | 8.5 | MOM。120分無失点に加えPK戦でも圧倒的存在感。勝利の最大の立役者 |
| DF | 羽田 健人 | 6.5 | 徳島の攻撃に粘り強く対応。終盤も集中を切らさなかった |
| DF | 平瀬 大 | 6.5 | 33分に警告を受けながら、その後も冷静に最終ラインを維持 |
| DF | 北島 郁哉 | 6.5 | 守備だけでなくセットプレーでも役割を担った |
| DF | 藤田 准也 | 6.5 | 90分まで走り切り、徳島のサイド攻撃に対応 |
| DF | キム ユゴン | 6.0 | 73分までプレー。守備のバランスを崩さず役割を果たした |
| MF | 萩野 滉大 | 6.5 | 120分出場。中盤で身体を張り続けた。延長戦では警告 |
| MF | 北 龍磨 | 6.0 | 前半の中盤を支え、試合を落ち着かせる役割を担当 |
| MF | 鈴木 陽人 | 6.0 | 攻守に幅広く動いた。終盤は疲労もあり84分交代 |
| FW | ジョルダン テル | 6.5 | 開始1分から枠内シュート。前線で徳島にプレッシャーを与えた |
| FW | 武 颯 | 7.0 | 終盤までシュートを打ち続けた。ゴールこそなかったが岐阜最大の攻撃源 |
FC岐阜途中出場選手
| IN | OUT | 時間 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 屋嘉比 奏汰 | 北 龍磨 | 46分 | 6.0 | 後半から中盤のテンポ作りに参加 |
| 屋敷 優成 | キム ユゴン | 73分 | 6.0 | サイドに運動量を加えた |
| 半田 祥真 | ジョルダン テル | 73分 | 6.5 | 積極的な守備と切り替えで終盤のチームを活性化 |
| 泉澤 仁 | 鈴木 陽人 | 84分 | 6.0 | 技術を生かし前進する役割を担った |
| 中島 崇仁 | 藤田 准也 | 90+1分 | 6.0 | 延長戦で守備強度を保った |
| 閑田 隼人 | 武 颯 | 延長後半開始 | 6.0 | 疲労の大きい最終盤で前線の運動量を確保 |
交代時間・組み合わせは公式記録に基づきます。
6. 徳島ヴォルティスのスタメン・途中交代・全選手採点
徳島は3-4-2-1を基本形としてスタートしました。
徳島ヴォルティススタメン採点
| Pos | 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|---|
| GK | 三井 大輝 | 7.0 | 120分無失点。岐阜の枠内シュートを何度も防ぎ、通常時間では文句なしの内容 |
| DF | 稲見 哲行 | 6.5 | 最終ラインから攻撃にも関与。37分には自ら枠内シュート |
| DF | 山越 康平 | 6.5 | 岐阜の速攻に対応し120分無失点を支えた |
| DF | カイケ | 6.5 | 90分まで最終ラインを安定させた |
| DF | 山口 竜弥 | 6.0 | サイドで攻守に関与。82分に警告 |
| MF | 児玉 駿斗 | 6.5 | 12分の枠内シュートなど積極的。セットプレーでも中心を担った |
| MF | 髙田 優 | 6.0 | 中盤でボールを動かし徳島のポゼッションを支えた |
| MF | 髙田 颯也 | 6.5 | 16分に決定機。得点にはならなかったがゴールへの姿勢を見せた |
| MF | 重廣 卓也 | 6.5 | 中盤から積極的に前へ。120分近くプレーし運動量を維持 |
| FW | 宮崎 純真 | 6.0 | 前線を動き回ったが決定的な仕事までは届かなかった |
| FW | ローレンス デイビッド | 6.0 | 18分などゴールへ向かったが決定力を欠いた |
徳島ヴォルティス途中出場選手
| IN | OUT | 時間 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 杉本 太郎 | 髙田 優 | 57分 | 6.0 | 攻撃に変化を加えたが決勝点には結び付かなかった |
| 田中 隼人 | 髙田 颯也 | 57分 | 6.0 | 守備の安定に貢献。延長前半に警告 |
| 梶谷 政仁 | ローレンス デイビッド | 73分 | 6.0 | 75分にはCKからシュート。積極性を見せた |
| 山田 奈央 | カイケ | 90分 | 6.0 | 延長戦で無失点を維持 |
| 鹿沼 直生 | 宮崎 純真 | 90分 | 6.0 | 延長戦の中盤を支えた |
| 福田 武玖 | 重廣 卓也 | 延長後半開始 | 6.0 | 最終盤の運動量確保に貢献 |
スタメン・途中交代はJリーグ公式記録に基づきます。
7. FC岐阜の課題と今後の改善点
課題① 守れたことと、押し込まれたことは別問題
岐阜はJ2徳島を120分無得点に抑えました。
これは間違いなく大きな収穫です。
一方で、徳島に22本のシュート、11本の枠内シュートを許した事実は無視できません。
今回は菅沼の好セーブと最終ラインの粘りで無失点にできましたが、毎試合GKがビッグセーブを連発できるとは限りません。
ペナルティーエリアへ侵入される前の段階で相手を止める。
中盤で簡単に前を向かせない。
この部分は、リーグ戦を勝ち抜く上でもさらに改善したいポイントです。
課題② チャンスを90分以内に仕留めたい
岐阜もシュート14本、枠内9本を記録しています。
つまり、決定機がなかったわけではありません。
武が何度もゴールへ迫り、ジョルダン・テルにもシュートチャンスがありました。
それでも120分で得点はゼロ。
PK勝ちは大きな自信になりますが、リーグ戦ではPK戦はありません。
「内容が良かった」「チャンスを作った」だけでなく、90分以内に1点を取って勝つ。
現在の岐阜がさらに強いチームになるためには、ここが次のステップです。
次戦はツエーゲン金沢戦
岐阜の次戦は9月5日、J3第5節のツエーゲン金沢戦。
岐阜は現在3勝1分0敗、勝点10で首位。4試合で14得点1失点という非常に好調なスタートを切っています。
ただし、徳島戦は延長まで120分を戦っています。
中2日で迎える金沢戦では、戦術以上にコンディション管理が重要になるでしょう。
8. 徳島ヴォルティスの課題と今後の改善点
課題① 22本打って0点という決定力
徳島の課題は非常に分かりやすいです。
22本シュートを打って0得点。
さらに11本が枠内でした。
チャンスそのものを作れていないチームより状況は良いとも言えます。
しかし、勝負の世界では最終的にゴールへ入れなければ結果にはつながりません。
児玉、髙田颯也、宮崎、ローレンス・デイビッド、梶谷など複数の選手がゴールへ向かいました。
攻撃が一人に依存していないのは好材料です。
だからこそ最後のシュート精度、GKとの駆け引き、クロスへ入る人数など「最後の数メートル」にもう一工夫欲しいところです。
課題② 優勢な試合を勝ち切る力
徳島にとって痛いのは、内容で大崩れしたわけではないことです。
120分無失点。
シュート数もCK数も岐阜を上回りました。
それでも大会から姿を消しました。
カップ戦では「内容が上だった」という評価は次のラウンドへの切符にはなりません。
こうした試合を1-0で終わらせる力こそ、上位を狙うチームには必要です。
次戦はいわきFC戦
徳島は9月5日、J2第5節でいわきFCとホームで対戦します。
現在の徳島は1勝1分2敗で15位。対するいわきは1勝3敗で18位です。
ルヴァンカップ敗退を引きずらず、まずはゴールを奪ってリーグ戦で流れを作り直したいところ。
22本のシュートを「攻撃が機能していた証拠」と見るのか、「決め切れなかった課題」と見るのか。
答えは次戦以降の得点数に表れてくるでしょう。
9. まとめ:0-0でも見どころ満載。最後に笑ったのは岐阜だった
FC岐阜0-0徳島ヴォルティス。
スコアだけを見れば、派手さのない試合に思えるかもしれません。
しかし実際には、徳島が22本、岐阜が14本のシュートを放ち、両GKが何度もゴールを守った緊張感の高い120分でした。
そしてPK戦。
そこで主役になったのが菅沼一晃です。
120分の無失点だけでも十分に高評価ですが、最後のPK戦でもゴールを守り、岐阜を2回戦へ導きました。
MOM:菅沼 一晃(FC岐阜)/8.5点
一方、徳島にとっては非常にもったいない敗戦です。
シュート22本、枠内11本。それでも得点はゼロ。
「チャンスを作れているから大丈夫」で終わらせるのか、それとも決定力の問題へ本気で向き合うのか。
シーズンを考えれば、今回の敗戦から何を学ぶかが重要になります。
岐阜にとっては、J3首位というリーグ戦の勢いが偶然ではないことを、J2クラブ相手にも示した一戦でした。
120分戦っても折れない。
最後にはPK戦まで勝ち切る。
こうした成功体験は、これから長いシーズンを戦うチームにとって数字以上に大きな財産になるはずです。
免責事項
本記事は、2026年9月3日時点で確認できるJリーグ公式サイト、各クラブ公式情報、試合速報および公開されている試合データ等をもとに、運営事務局およびAIライティングサポートツールを活用して作成・編集しております。
スターティングメンバー、途中交代、試合結果、シュート数などの客観的な情報については公式記録との照合に努めていますが、掲載後に公式記録の訂正・変更が行われる可能性があります。
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