【W杯2026審判】アブドゥルラフマンアブドゥルラフマン・アル=ジャシム 前回3決主審の実力、再び世界へ

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2026年にアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で共同開催されるFIFAワールドカップ(W杯)は、出場枠が拡大され全104試合が行われる歴史的な大会となる。この巨大なトーナメントの円滑な進行のため、国際サッカー連盟(FIFA)はアジアサッカー連盟(AFC)からも精鋭の審判員を招集しており、その筆頭格としてリストアップされているのが、カタールを代表する国際主審、アブドゥルラフマン・アル=ジャシム氏である

現代サッカーにおいては、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)との連携や、インテンシティ(プレーの激しさ)に対する的確なゲームコントロールが主審に求められる。アル=ジャシム氏は、前回の2022年カタールW杯において開催国出身として初めて試合を裁き、3位決定戦というプレッシャーの大きい大舞台を任された実績を持つ。本レポートでは、W杯2026審判として再び世界へ挑む彼の実力、プロフィール、そして最新のデータに基づくジャッジ傾向やレフェリングの特徴を、サッカー初心者にも分かりやすく専門的な視点から徹底解説する。

目次

目次

1.アブドゥルラフマン・アル=ジャシムのプロフィールと主な経歴

2.これまでの主な実績と担当したビッグマッチ

3.レフェリングの特徴と傾向

4.まとめ

5.免責事項

アブドゥルラフマン・アル=ジャシムのプロフィールと主な経歴

世界最高峰の舞台で笛を吹く審判員は、各国の厳しい競争を勝ち抜いてきたエリートである。アル=ジャシム氏も若くして国際舞台でのキャリアをスタートさせ、着実に実績を積み上げてきた。

項目詳細情報
氏名アブドゥルラフマン・イブラヒム・アル=ジャシム(Abdulrahman Ibrahim Al-Jassim)
生年月日1987年10月14日
国籍カタール
FIFA国際審判員登録2013年〜
主戦場カタール・スターズリーグ、AFC管轄大会、FIFA管轄大会

アル=ジャシム氏は2026年の北中米W杯時には38歳という、主審として最も脂の乗った時期を迎える。彼は2013年に20代半ばの若さでFIFA国際審判員として登録された。彼のキャリアにおける大きな転機は、2018年ロシアW杯でVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の担当として大会に参加したことである。最新テクノロジーを用いた判定の最前線で経験を積んだことは、その後の彼のレフェリング基盤を強固なものにした。また、日常的には母国のカタール1部リーグ(カタール・スターズリーグ)で70試合以上の主審を務めるなど、国内リーグの屋台骨として活躍している

これまでの主な実績と担当したビッグマッチ

アル=ジャシム氏は、アジア圏内にとどまらず、世界的なビッグマッチを幾度も裁いており、FIFAやAFCから厚い信頼を寄せられている。

大会名・時期担当試合特記事項
2022年W杯 カタール大会グループB:アメリカ vs ウェールズ (1-1)ガレス・ベイルへのイエローカード提示およびPK判定を実施
2022年W杯 カタール大会3位決定戦:クロアチア vs モロッコ (2-1)開催国出身の審判として大抜擢された大会終盤のビッグマッチ
2019年 クラブW杯決勝:リヴァプール vs フラメンゴ (1-0)欧州王者と南米王者の激闘を延長戦までコントロール
2026年W杯 アジア最終予選第7節:日本 vs バーレーン (2-0)2025年3月20日開催。VAR介入によりハンドの反則を的確に見極めた

特筆すべきは、2019年のクラブW杯決勝という国際的なタイトルマッチを全カタール人の審判団で裁ききったことである。また、直近の2025年3月に行われた2026年W杯アジア最終予選「日本 vs バーレーン」戦でも主審を務め、VARモニターの確認を経て上田綺世選手の直前のハンドを指摘し、遠藤航選手のゴールを取り消すというルールに忠実なレフェリングを見せている

レフェリングの特徴と傾向

審判の実力や特徴を深く理解するためには、統計データとピッチ上での定性的な振る舞いの両面から分析することが不可欠である。最新のデータから、彼のジャッジ傾向を紐解く。

データが示す「厳格なカード提示」傾向

彼のレフェリングの最大の特徴は、反則に対して躊躇なくカードを提示する厳格さにある。直近のカタール国内リーグ等に基づく彼の1試合あたりのスタッツは以下の通りである。

判定指標1試合あたりの平均値
イエローカード提示数約5.14枚
レッドカード提示数約0.43枚
ペナルティキック(PK)判定数約0.48回

1試合平均で5枚以上のイエローカードを提示し、約2試合に1回のペースでPKを与えるというスタッツは、国際基準においても「厳格(カードが多め)」に分類される。ペナルティエリア内での小細工やスポーツマンシップに反する行為に対し、毅然とした態度で臨む主審であることがデータから裏付けられている

大舞台でのプレッシャーとゲームコントロール

基本的には高い統率力を持つものの、極度のプレッシャーがかかる試合ではゲームコントロールに課題を残した経験もある。2022年W杯の3位決定戦(クロアチア対モロッコ)では、ペナルティエリア内でクロアチアのヨシュコ・グヴァルディオル選手が倒されたシーンでPKを与えず、VARも介入しなかった。この判定を機に両チームの選手がフラストレーションを溜め、試合終盤には判定を巡って選手たちから激しく取り囲まれる事態を招いた。海外の専門家からは、波風を立てまいとしたジャッジが逆にコントロール喪失に繋がったと分析されており、この教訓が今後のレフェリングにどう活かされるかが注目される

ナショナルチームとの「相性」とコミュニケーション

国際舞台では、特定の国との「相性」やピッチ上でのコミュニケーションも話題となる。

中国のスポーツメディアは、アル=ジャシム主審を「我々の天敵」として最大級の警戒を示している。その理由は、2019年アジアカップの韓国戦やイラン戦を含め、中国代表チームが彼の担当試合で全敗を喫しているという事実に基づく。一方、日本代表との関係においては、2016年のロシアW杯予選UAE戦での敗戦(1-2)という苦い記憶があるものの、前述の2025年バーレーン戦(2-0で勝利)のように的確なジャッジで試合を成立させている側面もあり、一概に相性が悪いとは言えない

また、2021年にはカタールリーグでプレーしていた元日本代表の小林祐希選手との間で、コミュニケーション上の誤解から騒動が起きた。抗議した際、主審から「殺すぞ(I kill you)」と脅迫されたと小林選手がSNSで告発したものの、後の音声確認により、実際の主審の発言は「君に言っているんだ(I tell you)」であったことが判明した。小林選手が謝罪して収束したこの一件は、興奮状態のピッチ上において、いかにレフェリーが強い口調で毅然としたコミュニケーションを取っているかを示す興味深いエピソードである

まとめ

アブドゥルラフマン・アル=ジャシム氏は、カタールが国を挙げて育成したアジア最高峰のレフェリーである。豊富なVAR経験と、クラブW杯決勝やW杯3位決定戦を裁いた実績は、2026年W杯審判団の中でも際立っている。

彼のレフェリング傾向は、データが示す通り反則に厳しく、カード提示をためらわない「厳格型」である。一方で、過去のビッグマッチにおいて選手とのコミュニケーションや試合のテンション制御に苦心した場面もあり、こうした経験を経て彼がどのような成熟を見せるかが2026年大会の見どころとなる。サッカーファンは、今後日本代表戦やW杯本大会を観戦する際、アル=ジャシム主審の厳格なジャッジ基準やペナルティエリア内での的確な見極めに注目することで、試合の奥深さをより一層味わうことができるだろう。

免責事項

本記事に記載されている情報は、2026年時点での公開データおよび過去の統計・報道に基づき作成されています。サッカーの競技規則や大会のレギュレーション、審判員の所属や統計データは、今後の試合の進行や公式発表によって変更される場合があります。本記事の内容を利用したことによるいかなる損害・トラブルについても、当方は一切の責任を負いかねます。最新の公式情報については、FIFAやAFCの公式サイトをあわせてご参照ください。

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