2026年8月26日に行われた天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会2回戦、京都サンガF.C.対FCマルヤス岡崎。
J1の京都サンガF.C.と、愛知県代表として勝ち上がってきたFCマルヤス岡崎。カテゴリーだけを見れば京都優位と考えた人も多かったはずですが、実際の試合は最後まで緊張感の消えない接戦となりました。
最終スコアは京都サンガF.C. 1-0 FCマルヤス岡崎。
勝負を決めたのは67分。38歳になったばかりのFW長沢駿が、山中亮輔のクロスを頭で仕留めました。京都が順当に勝ち上がった――結果だけならそう見えます。しかし、90分を振り返ると「J1対JFL」というカテゴリー差ほど簡単な試合ではありませんでした。
京都のシュートは7本、マルヤス岡崎は4本。前半だけなら3本対3本です。マルヤス岡崎が十分に京都を苦しめた一戦だったことが数字からも分かります。
本記事では、2026年8月27日時点の最新情報をもとに、両チームのスタメン、試合の流れ、長沢駿の決勝ゴール、そしてなぜ1-0という結果になったのかを詳しく振り返ります。
目次
- はじめに:京都が1-0で辛勝した天皇杯初戦
- 京都サンガvsFCマルヤス岡崎の試合結果・基本データ
- 両チームのスタメンをチェック
- 試合の流れ|前半0-0から京都が後半に修正
- 最大の見どころ|67分・長沢駿の決勝ヘッド
- なぜ京都が1-0で勝てたのか?勝敗を分けた3つのポイント
- まとめ:マルヤスの健闘と京都の「勝ち切る力」
- 免責事項
1. はじめに:京都が1-0で辛勝した天皇杯初戦
8月26日19時、たけびしスタジアム京都で行われた天皇杯2回戦。
京都サンガF.C.はJ1クラブのため、この2回戦が今大会の初戦でした。一方のFCマルヤス岡崎は、1回戦でSRC広島を6-1で破って京都戦へ進出。単なる「格下」と片付けられない勢いを持って京都へ乗り込んできました。
試合は序盤から一方的にはなりません。
京都がJ1クラブとしてボールを前進させようとする一方、マルヤス岡崎も簡単には中央を開けず、ボールを奪った際には前線の酒井達磨、大竹将吾を使いながらゴールを狙います。
公式記録では前半のシュート数は京都3本、マルヤス岡崎3本。カテゴリーの差を考えれば、マルヤス岡崎にとっては狙い通りに近い45分だったと言っていいでしょう。
京都としては「そのうち入る」と構えていられる試合ではありませんでした。0-0の時間が長くなればなるほど勢いづくのは挑戦者側。天皇杯特有の嫌な空気が漂い始める展開でした。
2. 京都サンガvsFCマルヤス岡崎の試合結果・基本データ
天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会 2回戦
開催日:2026年8月26日(水)
会場:たけびしスタジアム京都
結果:京都サンガF.C. 1-0 FCマルヤス岡崎
前半:0-0
後半:1-0
得点:67分 長沢駿(京都)
観客数:3,335人
天候:晴
気温:32.2℃
湿度:50%
公式記録では京都のシュートが7本、マルヤス岡崎が4本。コーナーキックは京都4本、マルヤス岡崎3本でした。
数字を見る限り、京都が大量の決定機を作り続けた試合ではありません。むしろ、限られたチャンスの中でJ1クラブが最後に一つ上回った試合と表現する方が実態に近いでしょう。
3. 両チームのスタメンをチェック
京都サンガF.C.先発
GK
90 ハウス
DF
5 アピアタウィア 久
15 永田倖大
40 石田侑資
60 山中亮輔
MF
10 福岡慎平
14 チアゴ
39 平戸太貴
99 本田風智
FW
38 エベルトン・マセイオ
93 長沢駿
京都は長沢駿とエベルトン・マセイオを前線に置き、平戸太貴、本田風智、福岡慎平らが中盤に入りました。
リーグ戦とは異なるメンバーも起用しつつ、アピアタウィア久、山中亮輔、福岡慎平ら経験のある選手も配置。単純なターンオーバーというより、選手を入れ替えながらも確実に次へ進みたいメンバー構成でした。
FCマルヤス岡崎先発
GK
31 久保賢也
DF
3 小川真輝
5 徳武正之
6 西本雅崇
MF
2 畔柳頼生
7 細島大空
8 江口稜馬
14 小野寺亮太
20 生地慶充
FW
9 酒井達磨
22 大竹将吾
マルヤス岡崎は酒井達磨と大竹将吾を前線に配置。中盤には江口稜馬、小野寺亮太らを起用し、J1京都を相手に守るだけではなく、前へ出る選択肢もしっかり残した構成でした。
4. 試合の流れ|前半0-0から京都が後半に修正
前半:マルヤス岡崎が京都を無得点に封じる
前半45分を終えてスコアは0-0。
興味深いのはシュート数です。前半は両チームとも3本ずつ。京都が圧倒的に押し込んでいたという数字ではありません。
マルヤス岡崎は29分に酒井達磨が警告を受けましたが、大崩れすることなく前半を終了。J1クラブを無得点に抑えたことで、試合は完全に「どちらが先に1点を取るか」という展開になりました。
京都ベンチも、このままではまずいと判断したのでしょう。
ハーフタイムに平戸太貴と本田風智を下げ、中野瑠馬、新井晴樹を投入。0-0にもかかわらず一気に2枚を替えています。
ここはこの試合を読み解く上でかなり重要なポイントです。
「まだ45分ある」とメンバーを維持するのではなく、後半開始から流れを変えにいった。京都がこの試合を決して楽観視していなかったことが分かる采配でした。
後半:京都が交代カードを使いながら圧力を強める
57分にはマルヤス岡崎の小川真輝、61分には小野寺亮太が警告。
一方、京都は60分にチアゴから尹星俊へ交代します。この交代についてJFA公式記録では、チアゴに脳振盪の疑いがあったための交代と記載されています。
そして迎えた67分、ようやく試合が動きます。
5. 最大の見どころ|67分・長沢駿の決勝ヘッド
この試合最大の見どころは、もちろん長沢駿の決勝ゴールです。
JFAの公式記録を追うと、得点までの流れも非常に京都らしい形でした。
左サイドのエベルトン・マセイオからボールが入ると、マルヤス岡崎の守備陣が一度クリア。しかし、そのセカンドボールを京都が回収します。
中央で尹星俊がつなぎ、再び左サイドの山中亮輔へ。
山中が中央へクロスを送り、最後は長沢駿がヘディングシュート。
これがゴールネットを揺らし、京都が待望の先制点を奪いました。
一度攻撃を跳ね返されても終わらず、セカンドボールを回収し、もう一度サイドから攻め直したことがポイントです。
そして最後に待っていたのが長沢。
若手主体になりやすい天皇杯の序盤戦で、こうした「一発で試合を決める経験値」を持ったベテランの存在は大きいものがあります。
しかも長沢は8月25日に38歳の誕生日を迎えたばかり。誕生日翌日にチームを次のラウンドへ導く決勝点を決めるという、何とも長沢らしい仕事でした。
6. なぜ京都が1-0で勝てたのか?勝敗を分けた3つのポイント
ポイント1:ハーフタイムから動いた京都ベンチ
最大のポイントは、京都が0-0の状況を放置しなかったことです。
前半終了時点でシュート3対3。そこで後半頭から中野瑠馬、新井晴樹を投入しました。
さらに60分には尹星俊がピッチへ入り、その尹が67分の決勝点につながる攻撃にも関与します。
交代そのものがすべてを解決したとは言い切れませんが、前半と同じ流れを続けなかったことが京都にとって重要でした。
後半のシュート数は京都4本に対し、マルヤス岡崎はわずか1本。前半の3対3から数字が変化しており、後半は京都が徐々に試合を自分たちの側へ引き寄せたことがうかがえます。
ポイント2:長沢駿が「一度の好機」を仕留めた
京都は90分間で7本しかシュートを打っていません。
圧倒的な攻撃力で相手をねじ伏せたわけではなく、決定的な場面そのものが多かった試合でもありません。
だからこそ、67分の一撃には価値があります。
カップ戦では「何本シュートを打ったか」より「決めるべき場面で決めたか」が結果に直結します。
長沢は山中のクロスにしっかり入り込み、頭でゴールを奪いました。
こういう拮抗した試合で最後に差になるのは、派手な連係よりもゴール前での一つの判断やポジショニングだったりします。京都には、その仕事をできる長沢がいました。
ポイント3:マルヤス岡崎は善戦したが、後半の攻撃回数を増やせなかった
マルヤス岡崎は決して悪い試合をしたわけではありません。
むしろJ1クラブを相手に前半を0-0で終え、京都のシュートを90分で7本に抑えた守備は高く評価できます。
ただ、後半になるとシュートは1本だけ。
先制点を奪われた69分には、細島大空、大竹将吾、生地慶充、酒井達磨を一気に交代し、森勇人、榎本大輝、石坂亮人、林雄飛を投入しました。井幡博康監督もすぐに勝負へ動きましたが、京都から同点ゴールを奪うところまでは届きませんでした。
マルヤスとしては「守れていた」だけに、先に1点を取れていれば全く違う試合になっていたでしょう。
逆に京都からすれば、苦しい時間帯を0-0で耐え、後半に先制してから試合を壊さなかったことが勝利につながりました。
7. まとめ:マルヤスの健闘と京都の「勝ち切る力」
2026年8月26日の天皇杯2回戦、京都サンガF.C.対FCマルヤス岡崎は、京都が1-0で勝利しました。
決勝点は67分の長沢駿。
しかし試合内容を見ると、単純な「J1京都の順当勝ち」とだけ表現するのは少し違います。
前半のシュート数は3対3。マルヤス岡崎は京都を前半無得点に抑え、試合終盤まで1点差の状況を維持しました。JFL勢として十分に存在感を示した90分だったと言えるでしょう。
その中で京都が見せたのは、圧倒的な強さというよりも勝負どころを逃さない力でした。
ハーフタイムから2枚を替え、60分にも交代。67分には一度クリアされたボールを回収して攻撃をやり直し、最後はベテラン長沢駿が仕留める。
天皇杯では、内容が良くても負ければその瞬間に大会が終わります。
だからこそ、苦しい試合でも1点を取り、無失点で終わらせたことには大きな意味があります。
一方のマルヤス岡崎にとっても、1回戦の6-1という派手な勝利とは全く違う形で、自分たちがJ1クラブ相手にも戦えることを示した一戦でした。
スコアは1-0。
数字だけなら小さな差ですが、その「1点」を生み出すための選手交代、セカンドボールへの反応、クロスの精度、そして長沢駿の決定力。そこに、この試合の勝敗を分けた差が詰まっていました。
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