アジア競技大会の男子サッカーで、日本代表はこれまでに金メダル1個、銀メダル3個、銅メダル2個を獲得しています。初めて表彰台に立ったのは第1回の1951年ニューデリー大会で、初優勝を果たしたのは2010年広州大会です。
2018年ジャカルタ・パレンバン大会と、第19回杭州大会では2大会連続で決勝へ進出しましたが、いずれも韓国に敗れて銀メダルとなりました。2026年愛知・名古屋大会では、自国開催で16年ぶりとなる金メダル獲得を目指します。
アジア競技大会・男子サッカー日本代表のメダル獲得数
| メダル | 獲得数 | 該当大会 |
|---|---|---|
| 金メダル | 1回 | 2010年広州大会 |
| 銀メダル | 3回 | 2002年釜山大会、2018年ジャカルタ・パレンバン大会、第19回杭州大会 |
| 銅メダル | 2回 | 1951年ニューデリー大会、1966年バンコク大会 |
| 合計 | 6回 | 金1・銀3・銅2 |
日本の最高成績は2010年大会の優勝です。銀メダルは2002年、2018年、杭州大会の3回で、銅メダルは1951年と1966年に獲得しています。
このほか、1970年バンコク大会では準決勝まで進出しましたが、3位決定戦でインドに0-1で敗れて4位となりました。
男子サッカー日本代表の主な過去成績
| 大会 | 開催地 | 日本の成績 | 最後の試合 |
|---|---|---|---|
| 1951年 | ニューデリー | 銅メダル | 3位決定戦でアフガニスタンに2-0で勝利 |
| 1966年 | バンコク | 銅メダル | 3位決定戦でシンガポールに2-0で勝利 |
| 1970年 | バンコク | 4位 | 3位決定戦でインドに0-1で敗戦 |
| 2002年 | 釜山 | 銀メダル | 決勝でイランに1-2で敗戦 |
| 2006年 | ドーハ | グループステージ敗退・11位 | 2勝1敗で敗退 |
| 2010年 | 広州 | 金メダル | 決勝でUAEに1-0で勝利 |
| 2014年 | 仁川 | ベスト8 | 準々決勝で韓国に0-1で敗戦 |
| 2018年 | ジャカルタ・パレンバン | 銀メダル | 決勝で韓国に延長1-2で敗戦 |
| 第19回大会 | 杭州 | 銀メダル | 決勝で韓国に1-2で敗戦 |
※第19回杭州大会は当初2022年に開催予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で延期され、2023年に実施されました。
1951年大会で初の銅メダル
日本は1951年にインドのニューデリーで開催された第1回アジア競技大会から男子サッカーに出場しました。
6チームが参加した大会で、日本は準決勝まで勝ち上がりました。決勝進出は逃したものの、3位決定戦でアフガニスタンに2-0で勝利し、銅メダルを獲得しています。
アジア競技大会で日本男子サッカーが獲得した最初のメダルであり、日本サッカーが国際舞台へ復帰していく過程でも重要な大会となりました。
1966年大会で2度目の銅メダル
1966年バンコク大会では、日本が15年ぶりとなる表彰台へ戻りました。
準決勝では敗れたものの、3位決定戦でシンガポールに2-0で勝利。1951年大会以来となる2個目の銅メダルを獲得しました。
この時期の日本代表は、1964年東京オリンピックでベスト8に進出し、1968年メキシコシティーオリンピックでは銅メダルを獲得する世代です。アジア競技大会での結果も、日本サッカーが国際競争力を高めていた時代を象徴しています。
1970年大会は4位
1970年バンコク大会でも日本は上位へ進出しましたが、準決勝で韓国に1-2で敗れました。
3位決定戦ではインドと対戦し、0-1で敗戦。2大会連続のメダル獲得には届かず、最終順位は4位となりました。
その後、日本は長期間にわたってアジア競技大会の表彰台から遠ざかります。再びメダルを獲得したのは、32年後の2002年釜山大会でした。
2002年大会で初の銀メダル
2002年釜山大会から、男子サッカーには原則23歳以下の選手と、年齢制限のないオーバーエイジ選手最大3人という規定が導入されました。
日本は将来のオリンピックを見据えた若い世代を中心に大会へ出場。決勝まで勝ち上がり、イランと対戦しました。
決勝では後半に2点を先行され、日本も1点を返しましたが、1-2で敗戦。初優勝は逃したものの、日本男子サッカーとして初めて銀メダルを獲得しました。
日本はこの大会以降、アジア競技大会をオリンピック世代の強化機会として活用しています。大会規定上はU-23ですが、2年後のオリンピックを目指すU-21世代を中心に編成することも少なくありません。
2006年大会は2勝してもグループステージ敗退
2006年ドーハ大会では、平山相太、本田圭佑、家長昭博、細貝萌、青山敏弘らを擁する若い世代が出場しました。
日本はグループステージで2勝1敗を記録しましたが、各組1位を中心とした限られたチームしか決勝トーナメントへ進めない大会方式だったため、11位で敗退しました。
勝ち点6を獲得しながら突破できなかったことから、短期決戦では勝敗だけでなく、得失点差や試合ごとの得点数が重要になることを示した大会でした。
2010年広州大会で初優勝
日本男子サッカー最大の実績が、2010年広州大会での金メダル獲得です。
U-21日本代表はグループステージで中国に3-0、マレーシアに2-0、キルギスに3-0で勝利。3戦全勝、無失点で決勝トーナメントへ進出しました。
| ラウンド | 対戦相手 | 結果 |
|---|---|---|
| グループステージ | 中国 | 3-0で勝利 |
| グループステージ | マレーシア | 2-0で勝利 |
| グループステージ | キルギス | 3-0で勝利 |
| ラウンド16 | インド | 5-0で勝利 |
| 準々決勝 | タイ | 1-0で勝利 |
| 準決勝 | イラン | 2-1で勝利 |
| 決勝 | UAE | 1-0で勝利 |
決勝ではUAEと対戦し、後半に實藤友紀が決勝点を記録。1-0で勝利し、日本男子サッカー史上初となるアジア競技大会優勝を果たしました。
日本は大会を7戦全勝、17得点1失点で終えています。同じ大会では、なでしこジャパンも女子サッカーで優勝しており、日本が男女同時に金メダルを獲得しました。
2014年大会は韓国に敗れてベスト8
連覇を目指した2014年仁川大会には、2016年リオデジャネイロオリンピックを目指すU-21日本代表が出場しました。
グループステージではクウェートとネパールに勝利し、イラクに敗れて2勝1敗。ラウンド16ではパレスチナを4-0で破りました。
準々決勝の相手は開催国の韓国です。日本は終盤まで0-0で粘りましたが、試合終了間際にPKを与えて失点。0-1で敗れ、大会連覇は実現しませんでした。
2018年大会で16年ぶりの銀メダル
2018年ジャカルタ・パレンバン大会では、森保一監督率いるU-21日本代表が出場しました。
三笘薫、上田綺世、前田大然、旗手怜央、板倉滉ら、その後のA代表でも活躍する選手が多数出場しています。
日本はグループステージを2勝1敗で突破すると、マレーシア、サウジアラビア、UAEを破って決勝へ進出。決勝ではソン・フンミンらオーバーエイジ選手を擁する韓国と対戦しました。
90分間は0-0でしたが、延長戦で韓国に2点を先行されます。日本も上田綺世の得点で1点を返したものの、1-2で敗れました。2002年大会以来となる銀メダルを獲得しましたが、2度目の優勝には届きませんでした。
杭州大会でも韓国に敗れて銀メダル
第19回杭州大会は、当初の2022年から1年延期され、2023年に開催されました。日本は大岩剛監督率いるU-22日本代表で出場し、オーバーエイジ選手を採用せず、大学所属選手を多く含む編成で臨みました。
グループステージではカタールとパレスチナに勝利。決勝トーナメントではミャンマーに7-0、朝鮮民主主義人民共和国に2-1、ホンコン・チャイナに4-0で勝利し、2大会連続となる決勝進出を決めました。
決勝では韓国を相手に開始早々に先制しましたが、前半に追いつかれ、後半に逆転を許して1-2で敗戦。2018年大会に続く銀メダルとなりました。
日本と韓国のライバル関係
近年のアジア競技大会では、韓国が日本の前に立ちはだかっています。
日本は2014年大会の準々決勝、2018年大会の決勝、杭州大会の決勝で韓国に敗れました。特に直近2大会は、いずれも決勝で1-2という結果です。
韓国は兵役に関する優遇措置を得られる金メダルへの意欲が非常に高く、オーバーエイジ枠や海外クラブ所属選手を積極的に招集する傾向があります。一方、日本は2年後のオリンピックを見据え、年齢の若い選手を中心に経験を積ませる編成を採用してきました。
両国には大会への選手選考や強化方針に違いがありますが、日本にとって韓国を倒すことが金メダル奪回の大きな課題となっています。
2026年愛知・名古屋大会で16年ぶりの優勝へ
2026年愛知・名古屋大会には、2028年ロサンゼルスオリンピックを目指すU-21日本代表が出場します。
日本がアジア競技大会を制したのは2010年の1回だけです。2018年と杭州大会では決勝まで進みながら、いずれも韓国に敗れて銀メダルとなりました。
2026年大会では自国のサポーターの前で、2010年以来16年ぶりとなる金メダル獲得を目指します。同時に、ロサンゼルスオリンピックへ向けた選手の発掘とチーム強化という面でも重要な大会になります。
まとめ
アジア競技大会の男子サッカーで、日本代表は金メダル1個、銀メダル3個、銅メダル2個の合計6個のメダルを獲得しています。
初優勝は2010年広州大会で、7戦全勝という圧倒的な成績を残しました。2018年と杭州大会では2大会連続で決勝へ進出したものの、韓国に敗れて銀メダルとなっています。
2026年愛知・名古屋大会では、地元開催の利点を生かし、16年ぶり2回目の優勝を達成できるかが注目されます。



