「ハットトリック」の語源はクリケット?3得点以上を決めた際のルールと記念ボールの謎を徹底解説

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サッカーの試合で最も観客を沸かせるプレイの一つが、一人の選手が1試合で3得点をあげる「ハットトリック」です。ストライカーにとっては最高の栄誉であり、達成した瞬間はスタジアム全体が大きな歓喜に包まれます。

しかし、なぜ「3得点」なのに「ハット(帽子)」という言葉が使われているのでしょうか?

実はその裏には、サッカーではなく「クリケット」という別のスポーツに由来する意外な歴史と、達成者だけに与えられる特別な伝統が存在します。

本記事では、ハットトリックの知られざる語源から、サッカーにおける厳密なルール、パーフェクト・ハットトリックなどの種類、そして「記念ボール」にまつわるカルチャーまでをわかりやすく解説します。

目次

目次

    1. はじめに:サッカーの最高峰の歓喜「ハットトリック」とは
    1. なぜ「ハット(帽子)」なのか?クリケット発祥の意外な歴史
    1. サッカーにおけるハットトリックのルールとバリエーション
    1. 達成者の特権!「記念ボール持ち帰り」とチームの伝統
    1. 記録に残る伝説のハットトリック&スピード達成劇
    1. まとめ:言葉の由来を知るとサッカー観戦がより深くなる
    1. 免責事項

1. はじめに:サッカーの最高峰の歓喜「ハットトリック」とは

サッカーの試合において、1人の選手が1試合中に3点以上のゴールを奪うことを「ハットトリック」と呼びます。

チームの勝利に大きく貢献することはもちろん、現代の高度に組織化された守備網を1人で3度も打ち破ることは容易ではありません。世界最高峰のプロリーグであっても、ハットトリックが達成される頻度はそう多くはなく、ストライカーとしての能力の高さを証明する金字塔と言えます。

しかし、冷静に考えると「3点のゴール」と「帽子(ハット)」には何の直接的な関係もないように思えます。なぜこの偉業に「ハット」という名称が使われるようになったのでしょうか。

2. なぜ「ハット(帽子)」なのか?クリケット発祥の意外な歴史

ハットトリックという言葉のルーツは、19世紀のイギリスで生まれたスポーツ「クリケット」にあります。

1858年、イングランドの有名なクリケット選手であるエドワード・ヘンリー・スティーブンソン(H.H. Stephenson)が、試合中に「3球連続でウィケット(打者の後ろにある柱)を倒してアウトを取る」という超絶大記録を達成しました。

当時、クリケットにおいて3連続アウトを取ることは非常に困難であり、奇跡的なプレイとされていました。この偉業に感動した所属クラブのファンや関係者たちは、彼の健闘を称えて「資金を募り、特別な帽子(ハット)をプレゼントした」とされています。

この出来事から、「3連続で素晴らしい成果を挙げて帽子(ハット)を贈られること=ハットトリック(Hat-Trick)」という言葉が誕生しました。

その後、1870年代頃から同じ英国発祥のスポーツであるサッカーでも「1試合3得点」を達成した際にこの表現が使われるようになり、やがてラグビーやモータースポーツ(3連勝など)、日常会話における「3連続の偉業」を指す言葉として世界中に広まっていきました。

3. サッカーにおけるハットトリックのルールとバリエーション

サッカーにおけるハットトリックには、いくつか知っておくべき公式ルールや派生語が存在します。

基本ルールとカウント対象

  • 1試合(90分+アディショナルタイム)での達成:延長戦に入った場合でも、同一試合内であればカウントされるのが一般的です。ただし、PK戦(ペナルティシュートアウト)でのゴールはハットトリックの得点数には含まれません。
  • PK(ペナルティキック)による得点:試合時間中のPKによる得点は、通常の1得点としてカウントされます。そのため、3点のうちPKが混ざっていてもハットトリックとして成立します。

「パーフェクト・ハットトリック」とは?

ハットトリックの中でも特に難易度が高く、最高峰と称されるのが「パーフェクト・ハットトリック(Perfect Hat-Trick)」です。

これは、以下の条件をすべて満たして3得点をあげることを指します。

  1. 右足でのゴール
  2. 左足でのゴール
  3. ヘディング(頭)でのゴール

あらゆる態勢・部位からゴールを狙える万能型ストライカーにしか達成できない、非常に価値の高い記録です。

純正(ローレス)ハットトリック

地域や国(特にドイツなど)によっては、より厳密な定義が存在します。

「前後半のいずれか片方で、間に誰も得点を挟まず、連続して3得点をあげること」を条件とするもので、これを「純正ハットトリック(Flawless / Pure Hat-trick)」と呼ぶ場合があります。

4. 達成者の特権!「記念ボール持ち帰り」とチームの伝統

サッカー界には、ハットトリックを達成した選手に与えられる素晴らしい「暗黙のルール(伝統)」があります。それが「試合で使用された公式球(マッチボール)を持ち帰ることができる」という権利です。

試合終了のホイッスルが鳴ると、ハットトリックを達成した選手は主審からその試合のボールを受け取り、大事そうに抱えてピッチを後にします。

さらにロッカールームに戻った後、チームメイトや監督全員からそのボールに直筆サインと祝福のメッセージを書いてもらうのが定番の習慣となっています。達成した選手にとって、そのボールは自身のキャリアを象徴する一生の宝物となるのです。

トリビア:もし同じ試合で2人がハットトリックを達成したら?

めったにない事例ですが、激しい打ち合いの末に両チーム(あるいは同チーム内)の2人の選手が同時にハットトリックを達成することがあります。

その場合、どうなるのでしょうか?

明確な国際ルールが決まっているわけではありませんが、一般的な優先権としては「先に3得点を達成した選手がボールを持ち帰る」か、あるいは「予備の試合球をもう1個用意して双方にプレゼントする」という運用がなされます。

5. 記録に残る伝説のハットトリック&スピード達成劇

サッカーの歴史には、数々の異次元なハットトリック記録が残されています。

  • 世界最速のハットトリックプロサッカーにおける最速記録としては、数分間(わずか1分〜3分台)の間に3得点をたたき出した記録がいくつか公式・準公式に認定されています。相手チームが失点後にキックオフした直後、瞬く間にボールを奪い返してゴールを重ねるという、奇跡的な集中力によって生み出されます。
  • ワールドカップにおけるハットトリックサッカー最高峰の舞台「FIFAワールドカップ」の決勝戦でハットトリックを達成したのは、歴史上わずか2人(1966年イングランド大会のジェフ・ハースト、2022年カタール大会のキリアン・エムバペ)しかいません。

6. まとめ:言葉の由来を知るとサッカー観戦がより深くなる

普段何気なく耳にしている「ハットトリック」という言葉。その背景には、19世紀のクリケット界で生まれた「素晴らしい成果に帽子を贈った」という心温まる歴史が存在していました。

  • 語源はクリケットの3連続アウトファンの帽子プレゼント
  • サッカーでは1試合3得点で成立(PKも含む)
  • 右足・左足・頭で決めるパーフェクト・ハットトリックという至高の記録が存在
  • 達成者は試合球を持ち帰り、仲間からサインをもらう伝統がある

次にサッカーを観戦するとき、誰かがハットトリックを達成したら、ぜひ試合後のピッチやロッカールームでの「ボールの行方」にも注目してみてください。スポーツの持つ長い歴史と伝統をより一層感じられるはずです。

7. 免責事項

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