さいたまダービーとは?浦和レッズvsRB大宮アルディージャの歴史・因縁・最新動向を解説

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同じ「さいたま市」に本拠を置く浦和レッズと大宮アルディージャ(現・RB大宮アルディージャ)。このダービーは日本で唯一の「同一政令指定都市内でのプロクラブ対決」として、Jリーグの中でも特別な位置づけを持っています。しかも2026年にはJ1で両者が再び激突する予定で、サッカーファンの間で注目がどんどん高まっています。今回はその歴史から最新事情まで、まとめてお伝えします。

目次

そもそもなぜ同じ市内にクラブが2つあるの?

2001年、旧・浦和市、旧・大宮市、旧・与野市が合併してさいたま市が誕生しました。ところが合併前からそれぞれの地域にプロクラブがあったため、「さいたま市内に2チーム」という全国でも珍しい状況が生まれたのです。

行政上の境界線はなくなっても、住民の心の中の「浦和」と「大宮」の感覚はそう簡単には消えません。むしろサッカーという場があることで、その対抗意識が毎シーズン鮮明に浮かび上がる構図になっています。

項目浦和レッズRB大宮アルディージャ
ホームタウン旧浦和市エリア旧大宮市エリア
前身三菱重工業サッカー部NTT関東サッカー部
クラブカラーレッドオレンジ
ホームスタジアム埼玉スタジアム2002NACK5スタジアム大宮

浦和と大宮の因縁は明治時代から

さいたまダービーの熱さは1993年のJリーグ開幕から始まったわけではなく、もっと古い時代に根っこがあります。

明治時代、埼玉県の中心地をどこに置くかは地域の将来を左右する一大問題でした。浦和には県庁が置かれ、政治・行政・教育の拠点として発展します。一方の大宮は鉄道の要衝として急速に台頭し、商業と交通の中心となっていきました。「政治の浦和、商業の大宮」という構図が生まれ、それぞれの住民が独自のアイデンティティを育んでいった。この長年の対抗意識が、そのままサッカーの世界に持ち込まれているわけです。

項目旧浦和市(浦和レッズ)旧大宮市(大宮アルディージャ)
都市の性格政治・行政・文教の中心地商業・交通・鉄道の要衝
住民気質公務員・教育関係者が多い落ち着いた街外部からの流入を受け入れる開放的な商業文化
サッカーとの関係「サッカーの街」としての長い伝統地域に根ざした市民スポーツの広がり

大宮が浦和のホームで連勝していた時期があった

試合内容の話をすると、クラブの規模や資金力では圧倒的に浦和が上です。ところがダービーという直接対決になると、そう簡単にはいかないのがサッカーの面白いところです。

2013年時点のJ1リーグ戦通算成績を見てみると、大宮は浦和に対して勝ち越していた時期がありました。なかでも衝撃的なのが埼玉スタジアムでのアウェイ成績で、5勝2分1敗と大宮が浦和のホームで圧倒的な強さを発揮。2010年10月以降、5試合連続で浦和に負けていない時期もありました。

対戦場所大宮の成績特徴
通算(18試合)7勝5分6敗大宮が勝ち越していた時期あり
アウェイ(埼玉スタジアム)5勝2分1敗相手ホームで大宮が圧倒的な強さ
連続無敗5試合2010年10月以降の記録

浦和が攻撃的なサッカーを志向するのに対し、大宮は組織的な守備からのカウンターを得意としていました。戦術的な相性も大宮に味方していたのかもしれません。それだけじゃなく、浦和の巨大なサポーターの圧力が大宮の選手を逆に奮起させるという現象も、よく語られる話です。

浦和サポーターと大宮サポーター、情熱の質が全然違う

両サポーターの応援スタイルも、ダービーの見どころのひとつです。

浦和レッズのサポーターが作り出す埼玉スタジアムの雰囲気は、初めて訪れた人が「恋に落ちる」と表現するほど圧倒的です。赤いユニフォームとフラッグでスタンドを埋め尽くし、スタジアムが揺れるほどのチャントと跳躍で選手を後押しする。「日本でも世界でもなかなかない」と言われるくらいのエネルギーが渦巻いています。

一方の大宮サポーターは、動員数では浦和に及ばないものの、チームへの「当事者意識」の深さが際立っています。大宮を応援する最大の動機は「大宮という街への愛着」。チームが降格しても、内容が悪くても、自分たちの街のクラブを見捨てない。負けた試合の後も「次は勝ってくれ」と送り出すような、温かみのあるサポーター像が語られることが多いです。

女子ダービーも注目:WEリーグでも激突

2021年に開幕したWEリーグ(女子プロサッカーリーグ)でも、三菱重工浦和レッズレディースとRB大宮アルディージャWOMENが対戦します。こちらは男子と違い、浦和が圧倒的な強さを誇っています。

大会浦和の勝引分浦和の負浦和得点浦和失点
WEリーグ801284
WEリーグカップ01022

島田芽依選手(通算6得点)を筆頭に、猶本光選手・菅澤優衣香選手・清家貴子選手らの豪華攻撃陣が得点を量産。大宮は有吉佐織選手らが意地を見せる場面もありますが、全体的には浦和が主導権を握ってきました。

2024年の衝撃:レッドブルが大宮を買収

2024年、さいたまダービーの勢力図が大きく変わる出来事が起きました。世界的な飲料メーカー・レッドブルグループが大宮アルディージャの全株式を取得したのです。

買収の背景には、大宮の深刻な低迷があります。かつて19億円を誇った選手人件費が2022年には5億円台まで削減され、J3まで降格するという苦境に陥っていました。そこへレッドブルが救済と再生を名目に参入したかたちです。

2025年にはクラブ名が「RB大宮アルディージャ」に変更され、エンブレムもレッドブルを象徴する雄牛のデザインに刷新されました。伝統を大切にするサポーターの間では「歴史が消えてしまう」という懸念も当然出ましたが、マスコットのアルディとミーヤの継続使用や、伝統のオレンジカラーの維持が決まったことで、徐々に新体制への理解が広がっています。

変更点内容
クラブ名大宮アルディージャ → RB大宮アルディージャ
エンブレム雄牛のデザインに刷新
マスコットアルディ・ミーヤは継続使用
クラブカラー伝統のオレンジを維持
強化責任者スチュワート・ウェバー氏(リバプール・ノリッジで実績)

2026年:J1で「真のダービー」が復活

2024年にJ3優勝、2025年にはJ2でも圧倒的な成績を残したRB大宮アルディージャは、2026年からJ1に復帰することが決まっています。これにより、最高カテゴリーでのさいたまダービーが久しぶりに実現します。

これまでのダービーが「伝統的な政治都市 vs 活気ある商業都市」という構図だったとすれば、2026年以降は「日本屈指の歴史を持つ人気クラブ vs グローバル資本が作り上げた最新鋭のクラブ」という、全く新しい対立軸が加わります。レッドブルによる強化が成功すれば、「格下の隣人」という図式が完全に崩れ、浦和も本当の意味でのライバルと向き合うことになるはずです。

まとめ

さいたまダービーは、明治時代の対立から始まり、Jリーグの発展を経て、グローバル資本の参入という現代的な要素まで飲み込んだ、日本で最もダイナミックに変化し続けるダービーです。浦和サポーターが守る「赤い壁」と、大宮サポーターが持つ「街への深い愛」がぶつかり合うとき、さいたま市はふたつの魂が共鳴する特別な空間に変わります。2026年のJ1での再会を、ぜひ楽しみにしていてください。

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