2026年9月29日、岐阜メモリアルセンターヒマラヤスタジアム岐阜で「2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド2回戦」のFC岐阜対横浜FCが行われました。
試合は25分に屋嘉比奏汰のゴールでFC岐阜が先制。しかし横浜FCは後半55分に宇田光史朗が同点ゴールを決めると、後半アディショナルタイムの90+3分、途中出場のジョアン・パウロが劇的な決勝点を奪取。横浜FCが2-1で逆転勝利を収めました。
数字だけを見れば、ボールを握ったのは横浜FC。一方でFC岐阜は横浜FCを上回る15本のシュートを放っており、「試合を支配したチーム」と「より多くフィニッシュまで持ち込んだチーム」が異なる興味深い一戦となりました。
FC岐阜vs横浜FC|試合結果・基本情報
試合概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | 2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド2回戦 |
| 開催日 | 2026年9月29日 |
| キックオフ | 19:03 |
| 会場 | 岐阜メモリアルセンターヒマラヤスタジアム岐阜 |
| 結果 | FC岐阜 1-2 横浜FC |
| 前半 | FC岐阜 1-0 横浜FC |
| 後半 | FC岐阜 0-2 横浜FC |
| 入場者数 | 1,468人 |
| 天候 | 雨 |
| 気温 | 20.8℃ |
| 湿度 | 85% |
得点者はFC岐阜が25分の屋嘉比奏汰。横浜FCは55分に宇田光史朗、90+3分にジョアン・パウロがゴールを記録しました。
両チームのスターティングメンバー
FC岐阜
| Pos. | 選手 |
|---|---|
| GK | 佐藤 隼 |
| DF | 甲斐 健太郎 |
| DF | 北島 郁哉 |
| DF | 藤田 准也 |
| DF | キム ユゴン |
| MF | 萩野 滉大 |
| MF | 鈴木 陽人 |
| MF | 金本 信利 |
| MF | 屋嘉比 奏汰 |
| FW | 浅田 大翔 |
| FW | 武 颯 |
横浜FC
| Pos. | 選手 |
|---|---|
| GK | 原田 眞透 |
| DF | 林 賢吾 |
| DF | 秦 樹 |
| DF | 中村 琉聖 |
| MF | 山田 康太 |
| MF | 窪田 稜 |
| MF | 高塩 隼生 |
| MF | 宇田 光史朗 |
| FW | 横山 暁之 |
| FW | 渡辺 莉太 |
| FW | アダイウトン |
Jリーグ公式記録では両チームとも上記11人が先発。横浜FCはボール保持を高めながら試合を進め、岐阜は武颯らを中心に効率よくゴールへ迫る展開となりました。
試合展開
前半|横浜FCがボールを握るも、岐阜が鋭い攻撃で先制
試合序盤からボール保持率で上回ったのは横浜FCでした。
しかし、より積極的にシュートまで持ち込んでいたのはFC岐阜。12分には武颯が立て続けにゴールへ迫り、18分にも武が枠内シュートを放つなど、ボールを長く保持しなくても相手ゴール前まで一気に進む攻撃が機能しました。
そして25分、試合が動きます。
25分|屋嘉比奏汰が左足で先制
金本信利からボールを受けた屋嘉比奏汰がペナルティーエリア手前から左足を振り抜き、ゴール。
FC岐阜が1-0と先制しました。公式記録では金本にアシストが記録されています。
岐阜はその後も武を中心にフィニッシュへ持ち込み、40分までに武だけで5本以上のシュートを記録。横浜FCにボールを握られながらも、「奪った後に迷わずゴールへ向かう」という狙いがはっきり見える前半でした。
前半はFC岐阜の1点リードで終了します。
後半|横浜FCが圧力を強め、宇田光史朗が同点弾
55分|宇田光史朗がこぼれ球を仕留める
後半に入ると横浜FCがさらに岐阜陣内でプレーする時間を増やします。
55分、高塩隼生の左サイドからのクロスは一度クリアされたものの、横浜FCがセカンドボールを回収。山田康太から林賢吾へとつなぎ、林のシュートは甲斐健太郎にブロックされます。
しかし、このこぼれ球に宇田光史朗が反応。
ペナルティーエリア中央から右足でゴール右下へ決め、1-1としました。
一度の攻撃で終わらず、二次攻撃、三次攻撃につなげた横浜FCらしい得点でした。
岐阜にも勝ち越しのチャンス
同点にされた岐阜も攻撃の姿勢を失ったわけではありません。
59分には鈴木陽人が左サイドからドリブルで侵入してシュート。69分には武颯が相手陣中央から狙うなど、横浜FCがボールを保持する中でもカウンターから勝ち越し点を狙いました。
最終的に岐阜は15本のシュート、5本の枠内シュートを記録。横浜FCの8本、枠内3本を上回っています。
90+3分|ジョアン・パウロが劇的決勝ゴール
試合を決めたのは、80分からピッチに入ったジョアン・パウロでした。
後半アディショナルタイムの90+3分、横浜FCが右CKを獲得。
中村琉聖が入れたボールはGK佐藤隼にクリアされますが、そのこぼれ球をペナルティーエリア左でジョアン・パウロが拾います。
そこから左足を一閃。
シュートはゴール右下へと吸い込まれ、横浜FCが土壇場で2-1と逆転しました。
岐阜も90+5分、CKからGK佐藤隼まで攻撃参加して最後の一撃を狙いましたが、シュートは枠を越え、そのままタイムアップ。
横浜FCが劇的な逆転勝利を収めました。
両チームの交代選手
FC岐阜
| 時間 | IN | OUT |
|---|---|---|
| 80分 | 中島 崇仁 | 屋嘉比 奏汰 |
| 90+1分 | 北 龍磨 | 藤田 准也 |
| 90+1分 | 中村 明日翔 | 金本 信利 |
横浜FC
| 時間 | IN | OUT |
|---|---|---|
| 62分 | 福岡 湧大 | アダイウトン |
| 73分 | 熊倉 弘貴 | 高塩 隼生 |
| 73分 | 細井 響 | 秦 樹 |
| 80分 | 齋藤 翔 | 山田 康太 |
| 80分 | ジョアン・パウロ | 横山 暁之 |
横浜FCは5人の交代枠を活用しながら終盤まで強度を維持。特に80分から投入されたジョアン・パウロが決勝点を奪ったことで、交代策が直接勝敗につながりました。
スタッツから見るFC岐阜vs横浜FC
| スタッツ | FC岐阜 | 横浜FC |
|---|---|---|
| ボール保持率 | 38% | 62% |
| シュート | 15 | 8 |
| 枠内シュート | 5 | 3 |
| パス | 301 | 577 |
| パス成功率 | 69.8% | 78.7% |
| オフサイド | 1 | 7 |
| CK | 3 | 7 |
| FK | 15 | 14 |
| 警告 | 0 | 1 |
| 退場 | 0 | 0 |
数字からこの試合の特徴がよく分かります。
横浜FCは保持率62%、577本のパスでゲームをコントロール。一方の岐阜は保持率38%ながら15本ものシュートを放ちました。
「保持=決定機の多さ」ではなかったのがこの試合です。
岐阜はボールを奪った後の縦へのスピードでシュート数を積み上げ、横浜FCは時間をかけて相手陣へ押し込みながらセットプレーやセカンドボールを利用して得点へつなげました。
FC岐阜|選手採点・評価
※採点は10点満点。当サイト独自評価であり、Jリーグ公式の採点ではありません。
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| 佐藤 隼 | 5.5 | 終盤まで耐えたが2失点。最後は攻撃参加も見せた |
| 甲斐 健太郎 | 6.5 | ブロックやクリアで中央を守り、宇田の得点場面でも一度シュートを阻止 |
| 北島 郁哉 | 6.5 | クロスへの対応で存在感。守備陣の中で多くの危険を処理した |
| 藤田 准也 | 6.0 | 右サイドで攻守に奮闘。終盤まで粘り強く対応 |
| キム ユゴン | 6.0 | ボールを前進させるプレーも見せた |
| 萩野 滉大 | 6.0 | 中盤で守備のバランスを取り続けた |
| 鈴木 陽人 | 6.5 | 左サイドから積極的に仕掛け、枠内シュートも記録 |
| 金本 信利 | 6.5 | 屋嘉比の先制点をアシスト |
| 屋嘉比 奏汰 | 7.0 | 左足で貴重な先制ゴール。攻撃の中心として存在感 |
| 浅田 大翔 | 6.0 | 前線でスペースを突き、複数回シュートまで持ち込んだ |
| 武 颯 | 6.5 | チーム最多6本のシュート。得点こそなかったが最大の脅威となった |
| 中島 崇仁 | 5.5 | 80分から出場。限られた時間で守備にも奔走 |
| 北 龍磨 | 5.5 | ATからの出場でプレー時間は限定的 |
| 中村 明日翔 | 5.5 | ATから出場。評価できるプレー時間はわずか |
特に武颯は6本のシュート、2本の枠内シュートを記録。得点には至らなかったものの、岐阜が15本までシュート数を伸ばせた大きな要因でした。
横浜FC|選手採点・評価
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| 原田 眞透 | 6.5 | 岐阜の多くのシュートに対応し、逆転への土台を作った |
| 林 賢吾 | 6.5 | DFながら3本のシュート。宇田の得点場面にも絡んだ |
| 秦 樹 | 6.0 | 武へのブロックなど序盤から身体を張った |
| 中村 琉聖 | 6.5 | 最終ラインからボールを動かし、決勝点につながるCKも担当 |
| 山田 康太 | 6.5 | ボール循環の中心となり、同点弾につながる攻撃を構築 |
| 窪田 稜 | 6.0 | 右サイドから積極的に仕掛け続けた。前半に警告 |
| 高塩 隼生 | 6.0 | 左サイドからクロスを送り続け、同点ゴールの起点に |
| 宇田 光史朗 | 7.0 | 55分に値千金の同点ゴール |
| 横山 暁之 | 6.0 | 前線と中盤をつなぎながらセットプレーも担当 |
| 渡辺 莉太 | 6.0 | 前線で動きながらボール循環に関与 |
| アダイウトン | 5.5 | 大きな決定機を作れず62分に交代 |
| 福岡 湧大 | 6.0 | 途中出場から攻撃に変化を加えた |
| 熊倉 弘貴 | 6.0 | 終盤の攻勢を支え、セットプレーにも関与 |
| 細井 響 | 6.0 | 終盤の最終ラインを安定させた |
| 齋藤 翔 | 6.0 | 80分から投入され、前線の運動量を維持 |
| ジョアン・パウロ | 7.5 | 90+3分に決勝ゴール。短い出場時間で試合を決めたMOM級の働き |
なぜ横浜FCが逆転できたのか?
セカンドボールを拾い続けた横浜FC
横浜FCの2得点には共通点があります。
55分の宇田光史朗のゴールも、最初のシュートやクロスで完結せず、岐阜がクリア・ブロックした後のボールを再び回収して生まれました。
そして90+3分の決勝点もCKを一度クリアされた後、ジョアン・パウロがセカンドボールを仕留めています。
「一度守られても攻撃を終わらせなかったこと」が逆転につながったと言えるでしょう。
途中出場ジョアン・パウロという切り札
80分から投入されたジョアン・パウロは、わずかな出場時間で決勝点を記録しました。
試合終盤、相手守備陣に疲労が出る時間帯でフレッシュなアタッカーを投入できた横浜FCの選手層も勝敗を左右しました。
FC岐阜が勝利を逃した要因
15本のシュートを1得点で終えた決定力
岐阜は決して攻撃できなかったわけではありません。
むしろシュート数は15対8と横浜FCを大きく上回っています。
武颯が6本、鈴木陽人と浅田大翔がそれぞれ2本を記録するなど、チャンス自体は作れていました。
それだけに、1-0の時間帯で追加点を奪えなかったことが響きました。
2点目を取れていれば横浜FCはさらに前へ出ざるを得ず、岐阜がカウンターを仕掛けられるスペースも増えていたはずです。
終盤のセットプレーを耐え切れず
もう一つの課題は試合の締め方です。
90分を過ぎても横浜FCにCKを与え、最初のボールをクリアした後のセカンドボールに対応できませんでした。
トーナメント戦では「90分を過ぎてからの1プレー」がそのまま敗退につながります。
内容面で手応えのある試合だっただけに、最後の数分をどうコントロールするかは今後の大きなテーマとなりそうです。
次戦へ向けたFC岐阜の改善ポイント
フィニッシュの精度をさらに高めたい
最大の収穫は、格上カテゴリーの横浜FCを相手に15本のシュートまで持ち込めたことです。
武颯を起点にした速攻、鈴木陽人のサイドからの仕掛け、屋嘉比奏汰のミドルレンジでのプレーなど、攻撃の形は複数作れていました。
課題はその先です。
次戦は10月3日、J3リーグでレノファ山口FCとホームで対戦予定。ルヴァンカップから中3日という短い間隔となります。
攻撃の形を維持しながら、15本のシュートを複数得点へ変えられるかがポイントとなります。
次戦へ向けた横浜FCの改善ポイント
ボール保持を決定機へつなげる
逆転勝利という結果は大きなプラスですが、62%のボール保持率に対しシュートは8本でした。
577本のパスを記録しながら、フィニッシュ数では岐阜の15本を大きく下回っています。
相手を押し込んだ後、クロスを入れるだけでなく中央への縦パスやペナルティーエリア内への侵入回数をさらに増やしたいところです。
横浜FCの次戦は10月4日のJ2リーグ、ヴァンラーレ八戸とのアウェイゲーム。こちらもルヴァンカップから短い間隔での試合となります。
まとめ|岐阜が内容で抵抗も、横浜FCが最後の一撃で勝ち切る
FC岐阜 1-2 横浜FC。
スコアだけを見ると横浜FCの順当な勝利にも見えますが、試合内容は決して一方的ではありませんでした。
岐阜はわずか38%のボール保持率ながら15本のシュートを放ち、横浜FCのゴールを何度も脅かしました。
一方の横浜FCは62%の保持率を生かして試合をコントロールし、後半は宇田光史朗の同点弾で追いつくと、最後は途中出場のジョアン・パウロが90+3分に決勝点。
岐阜にとっては「勝てる可能性が十分にあった」だけに悔しい敗戦でしょう。
それでも、シュート数で横浜FCを大きく上回った攻撃面には今後につながる材料があります。
横浜FCにとっては、苦しい試合を最後まで諦めず逆転まで持っていったことが大きな収穫。セットプレー後のセカンドボール、途中交代選手の決定力、そして最後までゴールを狙い続けた姿勢が勝敗を分けた一戦となりました。
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