2026年9月29日、2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド2回戦で、ジュビロ磐田とジェフユナイテッド千葉がヤマハスタジアムで対戦した。
試合は磐田が開始6分に西久保駿介のゴールで先制。23分にはマテウス・ペイショットが追加点を奪い、一気に2点をリードする。
しかし千葉も前半42分に杉山直宏、後半開始直後の46分に石川大地が得点し、2-2まで追いつく意地を見せた。
それでも66分、ペイショットがこの日2点目となるヘディング弾を決めて磐田が再び勝ち越し。直後に千葉GKホセ・スアレスが退場となり、数的優位となった磐田は85分に途中出場の小池直矢がダメ押し点を奪った。
最終スコアは4-2。J2の磐田がJ1の千葉を破り、ルヴァンカップ3回戦進出を決めた。
試合結果
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | 2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド2回戦 |
| 開催日 | 2026年9月29日 |
| 会場 | ヤマハスタジアム |
| 結果 | ジュビロ磐田 4-2 ジェフユナイテッド千葉 |
| 前半 | 2-1 |
| 後半 | 2-1 |
| 入場者数 | 2,892人 |
| 天候 | 雨 |
| 気温 | 21.6℃ |
得点者は磐田が西久保駿介(6分)、マテウス・ペイショット(23分、66分)、小池直矢(85分)。千葉は杉山直宏(42分)、石川大地(46分)だった。
両チームのスターティングメンバー
ジュビロ磐田
基本フォーメーションは4-2-3-1。
| Pos. | 選手 |
|---|---|
| GK | 三浦 龍輝 |
| DF | 松原 后 |
| DF | 西久保 駿介 |
| MF | 金子 大毅 |
| MF | 為田 大貴 |
| MF | 小原 基樹 |
| MF | ユーリ ララ |
| MF | 井上 潮音 |
| MF | 川合 徳孟 |
| FW | マテウス・ペイショット |
| FW | ジョアン・ヴィクトル |
ジェフユナイテッド千葉
千葉は4-4-2でスタートした。
| Pos. | 選手 |
|---|---|
| GK | ホセ・スアレス |
| DF | ンドカ・ボニフェイス |
| DF | 鳥海 晃司 |
| DF | 石尾 陸登 |
| MF | 田口 泰士 |
| MF | 小林 祐介 |
| MF | 津久井 匠海 |
| MF | 杉山 直宏 |
| MF | 日高 大 |
| FW | 石川 大地 |
| FW | 矢村 健 |
試合展開
前半6分|西久保のヘディングで磐田が先制
立ち上がりから磐田が積極的にゴールへ向かった。
6分、小原基樹が左サイドからクロスを供給。中央へ入り込んだ西久保駿介が頭で合わせ、磐田が早い時間帯に先制した。
小原のクロス精度だけでなく、サイドバックの西久保がゴール前まで入り込んだ動きも見事だった。
前半23分|ペイショットが高さを生かして2-0
23分にも磐田のクロス攻撃が千葉守備陣を襲う。
右サイドの小原から送られたボールにペイショットが反応。中央からヘディングでゴール右下へ流し込み、2-0とした。
最初の2得点はいずれも小原のクロスから生まれており、磐田のサイド攻撃が明確に機能していた。
前半37分~42分|PK阻止から千葉が反撃
37分には鳥海晃司がペナルティーエリア内でジョアン・ヴィクトルを倒し、磐田がPKを獲得。
ジョアン・ヴィクトルがキッカーを務めたが、ホセ・スアレスがセーブ。3点差となるピンチを防いだ。
すると42分、小林祐介から石尾陸登へボールが渡り、石尾のシュートを三浦龍輝がセーブ。そのこぼれ球に杉山直宏が反応し、左足でゴールへ流し込んだ。
磐田が3-0にできなかった直後に千葉が2-1としたことで、試合の流れは大きく変わった。
後半46分|石川大地が決めて2-2
後半開始からわずか1分。
石川大地のスルーパスから津久井匠海がエリア内へ進入。中央への折り返しはいったん為田大貴にクリアされたものの、こぼれ球を石川自身が回収し、右足でゴール上部へ突き刺した。
2点差を追いついた千葉は勢いに乗り、その後も田口泰士のシュートがポストを叩くなど、逆転へあと一歩という時間帯を作った。
後半66分|ペイショットが再び空中戦を制す
同点とされながらも、磐田は慌てなかった。
66分、西久保が右サイドからクロス。ペイショットが中央で頭を合わせ、3-2。
この日2点目となるゴールで、磐田が再びリードを奪った。
小原からのクロスで1点、西久保からのクロスで1点。ペイショットの高さとボックス内でのポジショニングが結果に直結した。
後半67分|ホセ・スアレス退場で試合の条件が一変
勝ち越し直後、千葉のGKホセ・スアレスにレッドカードが提示された。
Jリーグ公式およびスポーツナビの公開速報ではレッドカードの事実は確認できる一方、カードが提示された具体的な理由について詳細な説明は掲載されていないため、本記事では理由について断定しない。
千葉は田口を下げてGK鈴木椋大を投入。さらに小林からエリソン、矢村からエドゥアルドへ交代し、10人で追う形となった。
後半85分|小池直矢が試合を決める4点目
85分、左サイドから吉村瑠晟がクロス。
太田龍之介のヘディングシュートを鈴木椋大が止めたものの、こぼれ球を小池直矢が右足で蹴り込み、4-2とした。
小池は法政大学所属で、2027年1月から磐田への加入が内定している特別指定選手。大きな注目を集める若手アタッカーが勝利を決定づけるゴールを奪った。
チームスタッツから見る試合
| スタッツ | 磐田 | 千葉 |
|---|---|---|
| ボール保持率 | 47% | 53% |
| シュート | 13 | 13 |
| 枠内シュート | 6 | 7 |
| パス | 382 | 460 |
| パス成功率 | 77% | 79.1% |
| CK | 4 | 5 |
| オフサイド | 3 | 3 |
| PK | 1 | 0 |
| 警告 | 2 | 2 |
| 退場 | 0 | 1 |
数字だけを見ると、千葉がボール保持率、パス数、枠内シュート数で磐田を上回っている。
つまり、4-2というスコアほど内容に一方的な差があったわけではない。
むしろ最大の差となったのは「決定機の質と決定力」。磐田はサイドからペイショットを狙う明確な攻撃で効率良く得点し、勝負どころを逃さなかった。一方の千葉は13本のシュート、7本の枠内シュートを記録しながら2得点にとどまった。
なぜジュビロ磐田が勝てたのか
クロス攻撃と空中戦が最後まで機能
この試合最大のポイントはクロスだった。
西久保の先制点は小原のクロス、ペイショットの1点目も小原のクロス、2点目は西久保のクロスから生まれている。
さらに4点目も吉村のクロスから太田がヘディングシュートを放ち、そのこぼれ球を小池が押し込んだ。
異なる選手がサイドから供給し続け、中央では高さを生かす。磐田の攻撃パターンが90分を通じて継続していた。
ペイショットの決定力
2得点はいずれもヘディング。
特に2-2に追いつかれ、千葉が勢いに乗っていた66分の勝ち越し点は非常に大きかった。
シュートチャンスを確実に得点へ変えたペイショットは、この試合の勝敗を左右した存在と言える。
追いつかれても攻撃姿勢を失わなかった
2-0から2-2。
ホームチームとしては精神的にも難しい展開だったが、磐田は守勢一辺倒にならず、再びゴールを奪いに行った。
後半20分に太田龍之介と吉村瑠晟を投入すると、その1分後にペイショットが勝ち越し点。交代後すぐに試合を動かした点も評価できる。
ジェフ千葉が敗れた要因
2点差を追いついた攻撃力は評価できる
千葉の内容を単純に「完敗」と表現するのは適切ではない。
前半終盤からペースを取り戻し、杉山が1点を返すと、後半開始直後には石川が同点弾。
さらに田口のシュートがポストを叩き、石川や石尾も三浦を脅かした。後半15分までの直近15分では63%のボール保持率を記録するなど、2-2になった時間帯は明確に千葉が試合を押していた。
クロスへの対応に最後まで課題
一方で守備では、クロスに対するゴール前の対応が最後まで安定しなかった。
4失点すべてにサイドからのボールやクロスが関係しており、中央で相手に先に触られる場面が繰り返された。
特にペイショットの高さに対する対応策を試合中に修正し切れなかった点は大きい。
退場で反撃の可能性が急激に低下
66分に3-2とされた直後のGK退場も大きな転機だった。
千葉はGKを交代させるため、フィールドプレーヤーを1人下げざるを得ず、残り20分以上を10人で戦うことになった。
そこからもシュートまで持ち込んだ場面はあったが、同点を目指して前へ出ながら守備の人数も確保するのは難しく、最終的に4点目を許した。
選手採点|ジュビロ磐田
※10点満点。公式採点ではなく、本記事独自の評価。
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| 三浦 龍輝 | 7.0 | 2失点も石尾、石川、エリソンらのシュートをセーブ |
| 松原 后 | 6.5 | 左サイドで安定。終盤に警告 |
| 西久保 駿介 | 8.0 | 先制点+ペイショットの勝ち越し点をアシスト |
| 金子 大毅 | 6.5 | 中盤のバランスを維持 |
| 為田 大貴 | 6.0 | サイドで攻守に貢献 |
| 小原 基樹 | 7.5 | 先制点と2点目につながる高精度クロス |
| ユーリ ララ | 6.5 | 中央の強度を確保 |
| 井上 潮音 | 6.5 | ビルドアップとセットプレーで貢献 |
| 川合 徳孟 | 6.5 | 積極的なドリブルで前進 |
| マテウス・ペイショット | 8.5 | 2得点。勝敗を決定づけた |
| ジョアン・ヴィクトル | 5.5 | PK獲得も自らのキックはセーブされた |
| 吉村 瑠晟 | 6.5 | 途中出場。4点目につながるクロス |
| 太田 龍之介 | 6.5 | ヘディングシュートが4点目を誘発 |
| ダニーロ | 6.0 | リード後の守備を安定させた |
| 川﨑 一輝 | 6.0 | 終盤から試合を締めた |
| 小池 直矢 | 7.0 | 短い出場時間でダメ押しゴール |
選手採点|ジェフユナイテッド千葉
※10点満点。公式採点ではなく、本記事独自の評価。
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| ホセ・スアレス | 4.5 | PKストップは大きかったが、後半に退場 |
| ンドカ・ボニフェイス | 5.5 | 中央で対応するも4失点 |
| 鳥海 晃司 | 5.0 | PKを与え、クロス対応でも苦戦 |
| 石尾 陸登 | 6.5 | 積極的に攻撃参加し、杉山の得点にも関与 |
| 田口 泰士 | 6.5 | ポスト直撃のシュートなど攻撃面で存在感 |
| 小林 祐介 | 6.5 | 杉山の得点につながる攻撃を組み立てた |
| 津久井 匠海 | 6.5 | 石川の同点弾につながる折り返し |
| 杉山 直宏 | 7.0 | 1得点。クロスでも多くの好機を演出 |
| 日高 大 | 6.0 | ミドルシュートなど積極性を見せた |
| 石川 大地 | 7.0 | 同点ゴール。前線で大きな脅威 |
| 矢村 健 | 5.5 | 前線で動いたが得点には絡めず |
| 鈴木 椋大 | 6.0 | 緊急出場。太田のヘディングを一度はセーブ |
| エドゥアルド | 6.0 | 数的不利の中でも攻撃参加 |
| エリソン | 5.5 | 終盤に枠内シュートも三浦に阻まれる |
| 米倉 恒貴 | 5.5 | 終盤から投入 |
| 姫野 誠 | 5.5 | 10人となった難しい状況でプレー |
両チームが次戦までに改善したいポイント
ジュビロ磐田|2点リード後のゲームコントロール
4得点を奪った攻撃面は非常にポジティブだが、2-0から2-2まで戻された点は修正材料になる。
特に前半終盤から後半序盤にかけて、セカンドボールの回収とペナルティーエリア周辺での守備が後手に回った。
次の公式戦は10月4日のJ2第9節、アウェーのベガルタ仙台戦。攻撃力を維持しながら、リードした状況で試合のテンポを落ち着かせる能力が求められる。
ルヴァンカップでは10月14日、ヤマハスタジアムで川崎フロンターレとの3回戦が予定されている。
ジェフ千葉|クロス対応と守備のリスク管理
千葉はJ1チームとして敗退となったものの、攻撃面では53%のボール保持率、13本のシュート、7本の枠内シュートを記録した。
2点差を追いついた攻撃には十分な評価材料がある。
一方、相手のクロスから何度も決定機を作られた守備は改善が必要だ。特にペイショットのような大型FWに対し、クロッサーへの寄せと中央のマークを同時に整理したい。
次のJ1リーグ戦は10月11日のV・ファーレン長崎戦。カップ戦敗退を引きずらず、リーグ戦へ切り替えられるかが重要となる。
まとめ
スコアはジュビロ磐田4-2ジェフユナイテッド千葉。
しかし内容を見ると、単純な一方的ゲームではなかった。
磐田が2-0とした後、千葉が杉山直宏と石川大地のゴールで2-2まで追いつき、一時は逆転してもおかしくない流れを作った。
その流れを断ち切ったのがマテウス・ペイショットだった。
西久保のクロスからこの日2点目を決め、試合を再び磐田側へ引き戻す。その直後に千葉が10人となり、最後は小池直矢が4点目を奪った。
磐田にとっては「追いつかれても勝ち切った」ことが何より大きい。クロスと高さという明確な武器がJ1クラブを相手にも通用したことは、今後のリーグ戦や川崎フロンターレとの3回戦に向けても好材料だ。
一方の千葉も、2点差を追いついた攻撃内容には収穫がある。敗戦の中で浮き彫りになったクロス対応とゲーム管理をどう修正するか。リーグ戦再開後の戦いにも注目したい。
免責事項
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