2026年9月29日、2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド2回戦で、ギラヴァンツ北九州と名古屋グランパスがミクニワールドスタジアム北九州で対戦した。
試合は名古屋が前半19分に内田宅哉、30分に山岸祐也のゴールで2点を先行。後半68分には木村勇大が追加点を奪った。
北九州も90分に途中出場の吉田晃盛が1点を返したものの、反撃はそこまで。名古屋が3-1で勝利し、1stラウンド3回戦進出を決めた。
公式記録では19時03分キックオフ、入場者数は3,704人。天候は晴れ、気温23.6度だった。
ギラヴァンツ北九州vs名古屋グランパス 試合結果
北九州 1-3 名古屋
| 項目 | ギラヴァンツ北九州 | 名古屋グランパス |
|---|---|---|
| 得点 | 1 | 3 |
| シュート | 8 | 17 |
| 枠内シュート | 3 | 6 |
| ボール支配率 | 36% | 64% |
| パス成功率 | 71% | 86% |
| オフサイド | 2 | 0 |
| コーナーキック | 2 | 8 |
| フリーキック | 6 | 14 |
| 警告 | 1 | 0 |
| 退場 | 0 | 0 |
数字を見ると、名古屋はシュート17本、ボール支配率64%、パス成功率86%を記録。北九州を上回る時間が長かったことが分かる。
特に前半終了時点では北九州のシュート2本に対して名古屋は8本、支配率も北九州32%、名古屋68%。名古屋が2点のリードを得た背景には、前半から継続的に敵陣でプレーできていたことがあった。
試合の流れ
前半3分、北九州が最初のチャンス
立ち上がりに最初の枠内シュートを記録したのは北九州だった。
3分、星広太がペナルティーエリア手前から右足でシュート。名古屋GKシュミット・ダニエルに阻まれたものの、ホームの北九州が積極的な入りを見せた。
しかし、その後は名古屋がボールを保持する時間を増加。マテウス・カストロ、木村勇大、山岸祐也らが北九州ゴールへ圧力をかけていく。
前半19分、木村勇大から内田宅哉。名古屋が先制
19分、名古屋が均衡を破った。
ペナルティーエリア手前で木村勇大がパスを出すと、反応した内田宅哉が右足でゴール左下へ流し込んだ。
木村のアシストから内田が決め、名古屋が1-0。
名古屋はそれまでにもマテウス・カストロや山岸、木村がフィニッシュへ持ち込んでおり、継続的に作っていた攻撃機会を得点へ結びつけた形となった。
前半30分、内田のラストパスから山岸祐也
名古屋は30分に追加点。
高嶺朋樹のパスから内田宅哉がペナルティーエリア内でボールを受け、中央へパス。反応した山岸祐也が右足でゴール左下へ決めた。
先制点を挙げた内田が今度はアシストを記録し、前半だけで1ゴール1アシスト。
北九州としては、ボールホルダーだけでなくエリア内へ入ってくる名古屋の選手を捕まえ切れず、中央から決定的なシュートを許してしまった。
前半は名古屋が2点リード
前半終了時点の数字は、
北九州:シュート2本、枠内1本、支配率32%
名古屋:シュート8本、枠内3本、支配率68%
となった。
名古屋がボールを握るだけではなく、シュートまで持ち込む場面を多く作ったことが、0-2というスコアにつながったと言える。
後半、北九州が選手交代で反撃
河辺駿太郎を投入
北九州はハーフタイムに永井龍を下げ、河辺駿太郎を投入。
その河辺は47分、ペナルティーエリア手前からドリブルで前進して右足シュートを放つ。これはシュミット・ダニエルにセーブされたが、交代直後から北九州の攻撃に変化を与えた。
57分にも河辺から岡野凜平へボールがつながり、岡野がシュートを放っている。
前半は名古屋に大きくボールを握られた北九州だったが、後半は前へ出る時間を徐々に増やした。
64分、吉田晃盛を投入
北九州は64分に坪郷来紀を下げて吉田晃盛を投入。
吉田は68分、ペナルティーエリア手前からスルーパスを送り、官澤琉汰が右サイドからシュート。しかし、ボールはゴール右へ外れた。
後に得点を奪う吉田が、この時点から北九州の攻撃に変化を加えていた。
後半68分、木村勇大が決定的な3点目
北九州が反撃の機運を高めていた中、名古屋が追加点を奪った。
63分、名古屋は原輝綺に代えて野上結貴、内田宅哉に代えて小屋松知哉を投入。
そのわずか5分後だった。
68分、野上がペナルティーエリア内からクロス。中央で反応した木村勇大が右足でゴール左下へ決め、名古屋が3-0とした。
途中出場した野上がアシストし、木村は1ゴール1アシスト。
交代選手がすぐに得点へ絡んだことも、この日の名古屋の大きなポイントだった。
後半90分、吉田晃盛が北九州の意地を見せる
3点差となっても北九州は攻撃を止めなかった。
90分、長谷川光基からボールを受けた吉田晃盛がペナルティーエリア手前からドリブルで進入。そのまま中央から右足を振り抜き、ゴール右下へ決めた。
公式記録では、この得点には長谷川光基のアシストが記録されている。
途中出場の吉田が個人の推進力を生かして一矢を報したが、そのまま1-3で試合終了となった。
両チームのスターティングメンバー
ギラヴァンツ北九州
GK
41 杉本光希
DF
4 長谷川光基
5 奈良坂巧
6 星広太
77 官澤琉汰
MF
14 井澤春輝
17 岡野凜平
19 吉原楓人
25 坪郷来紀
FW
7 平原隆暉
10 永井龍
名古屋グランパス
GK
1 シュミット・ダニエル
DF
13 藤井陽也
31 高嶺朋樹
70 原輝綺
MF
10 マテウス・カストロ
14 森島司
15 稲垣祥
55 徳元悠平
FW
11 山岸祐也
17 内田宅哉
22 木村勇大
なお、Jリーグ公式の試合速報では試合前の予想フォーメーションとして、北九州が4-4-2、名古屋が3-4-1-2と表示されている。実際の攻守では選手の立ち位置が変化するため、本記事では確定的なシステムとしては扱わない。
両チームの選手交代
ギラヴァンツ北九州
| 時間 | OUT | IN |
|---|---|---|
| HT | 永井龍 | 河辺駿太郎 |
| 64分 | 坪郷来紀 | 吉田晃盛 |
| 75分 | 岡野凜平 | 坂下湧太郎 |
| 85分 | 官澤琉汰 | 世良務 |
| 85分 | 井澤春輝 | 平松昇 |
名古屋グランパス
| 時間 | OUT | IN |
|---|---|---|
| 63分 | 原輝綺 | 野上結貴 |
| 63分 | 内田宅哉 | 小屋松知哉 |
| 77分 | 山岸祐也 | 杉浦駿吾 |
| 77分 | マテウス・カストロ | 甲田英將 |
| 77分 | 森島司 | 小野雅史 |
名古屋は63分に投入した野上が68分の木村のゴールをアシスト。北九州も途中出場した吉田が90分に得点を記録しており、両チームとも交代選手が得点に直接関与した。
ギラヴァンツ北九州 個人採点
本記事独自採点
※10点満点、6.0を標準とした本記事独自評価。Jリーグ公式による採点ではありません。
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| 杉本光希 | 6.0 | 3失点も、マテウスや杉浦らの枠内シュートをセーブ |
| 長谷川光基 | 6.0 | 最終ラインで対応を続け、90分の吉田の得点をアシスト |
| 奈良坂巧 | 5.5 | 山岸、小野らのシュートをブロックする場面があった |
| 星広太 | 5.5 | 開始3分にチーム最初の枠内シュート |
| 官澤琉汰 | 5.5 | 守備で対応しながら68分には決定機に絡んだ |
| 井澤春輝 | 5.5 | 中盤で守備に追われながら前半終了間際にはシュート |
| 岡野凜平 | 5.5 | 右サイドから前進。57分にはシュートも記録 |
| 吉原楓人 | 5.5 | 前半終盤には自陣からドリブルで持ち上がった |
| 坪郷来紀 | 5.0 | 前線への進入を狙ったが決定機への関与は限定的 |
| 平原隆暉 | 5.5 | 左サイドで積極的にドリブルを試みた |
| 永井龍 | 5.0 | 前半のみ。名古屋に押し込まれ十分な攻撃機会を得られず |
| 河辺駿太郎 | 6.0 | 後半開始から入り、47分に枠内シュート |
| 吉田晃盛 | 6.5 | 攻撃を活性化し、90分に得点 |
| 坂下湧太郎 | 5.5 | 75分から出場 |
| 世良務 | 5.5 | 終盤に守備陣へ投入 |
| 平松昇 | 5.5 | 85分から中盤に投入 |
名古屋グランパス 個人採点
本記事独自採点
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| シュミット・ダニエル | 6.0 | 星、河辺の枠内シュートをセーブ |
| 藤井陽也 | 6.5 | 後方からボールを動かし、89分にはパス100本到達 |
| 高嶺朋樹 | 6.5 | 2点目につながる内田へのパスを供給 |
| 原輝綺 | 6.0 | 右サイドからクロスを送り攻撃に参加 |
| マテウス・カストロ | 6.5 | ドリブルとクロスで北九州守備陣へ継続的に圧力 |
| 森島司 | 6.0 | 中盤と前線をつなぎ、61分には決定機を演出 |
| 稲垣祥 | 6.0 | 中盤のバランスを取りながら攻守に関与 |
| 徳元悠平 | 6.5 | 左サイド、セットプレーから攻撃機会を作った |
| 山岸祐也 | 7.0 | 30分に追加点を記録 |
| 内田宅哉 | 7.5 | 先制点と山岸へのアシストで1ゴール1アシスト |
| 木村勇大 | 7.5 | 内田の先制点をアシストし、自身も3点目 |
| 野上結貴 | 6.5 | 63分投入、わずか5分後に木村の得点をアシスト |
| 小屋松知哉 | 6.0 | 途中出場後、前線でボールを収め攻撃に関与 |
| 杉浦駿吾 | 6.0 | 85分に枠内シュート |
| 甲田英將 | 6.0 | 右サイドから積極的に仕掛けた |
| 小野雅史 | 6.0 | 79分にペナルティーエリア中央からシュート |
Jリーグ公式の選手スタッツでも、木村はこの試合でチャンスクリエイト4回を記録しており、名古屋で最多。ゴールとアシストだけでなく、チャンス創出という面でも攻撃の中心だったことが数字に表れている。
名古屋グランパスが勝利した要因
前半からシュートまで持ち込む回数で上回った
最も大きかったのは、ボール支配を実際のフィニッシュへつなげたことだ。
前半終了時点で名古屋は8本のシュートを放ち、北九州は2本。最終的にも17対8となった。
単に保持率が高かっただけではなく、ゴール前までボールを運び、シュートで攻撃を終える回数で上回ったことが3得点につながった。
木村・内田・山岸の関係性
名古屋の3得点には、前線の選手がそれぞれ関与した。
19分は木村→内田。
30分は内田→山岸。
68分は途中出場の野上→木村。
特に木村と内田がそれぞれ1ゴール1アシストを記録した。
試合前のJリーグ公式プレビューでは、名古屋はリーグ戦4連敗中で、得点力が課題として挙げられていた。そうした状況の中で前線の選手が複数得点に絡んだことは、結果以上に意味のある材料になったと言える。
交代策がすぐに得点へ直結
63分に投入された野上は、68分に木村の3点目をアシストした。
リードしている状況でも攻撃の質を落とさず、交代選手から追加点を生み出せたことは名古屋の大きな収穫だった。
ギラヴァンツ北九州の課題
前半の押し込まれる時間を減らしたい
北九州にとって最も修正したいのは前半だろう。
前半のボール支配率は32%。シュートも2本にとどまり、名古屋には8本を許した。
カテゴリーの違う相手だったとはいえ、自陣で守る時間が長くなると、ボールを奪っても前線へ十分な人数を送り込むことが難しくなる。
守備だけで耐えるのではなく、奪った後にボールを失わず、相手陣内まで押し返す時間を作ることが今後のポイントとなる。
後半に見せた積極性はプラス
一方、後半には明確な改善も見られた。
河辺は47分に枠内シュート。吉田は68分に官澤のシュートにつながるスルーパスを送り、90分には自ら得点した。
60分から75分までの15分間に限れば、Jリーグ公式速報のポゼッション表示は北九州53%、名古屋47%。試合全体では名古屋に支配されたものの、後半の一部では北九州が押し返した時間帯もあった。
この時間帯のプレーを、次のリーグ戦では試合開始からどれだけ増やせるかがポイントになる。
名古屋グランパスの課題
3-0からの失点は改善材料
名古屋は結果として快勝したものの、完封することはできなかった。
90分、長谷川から吉田へボールが渡ったあと、吉田のドリブル進入を止め切れず失点した。
3点のリードがあったため勝敗への影響はなかったが、リーグ戦では終盤の1失点が勝点を左右するケースもある。
試合を優位に進めている時間帯でも、最後まで守備強度を保つことは改善ポイントとして残る。
両チームの次戦
ギラヴァンツ北九州は10月3日に高知戦
北九州の次戦は、10月3日(土)17時キックオフの明治安田J3リーグ第9節・高知ユナイテッドSC戦。
会場は今回と同じミクニワールドスタジアム北九州となる。
ルヴァンカップは敗退となったが、名古屋戦の後半に見せた河辺、吉田らの積極性をリーグ戦につなげたい。
名古屋はリーグ戦で川崎F、ルヴァン杯3回戦で岡山と対戦
名古屋の次のJ1リーグ戦は、10月11日(日)16時から川崎フロンターレ戦。Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われる。
さらにルヴァンカップでは3回戦進出が決定。
10月14日(水)19時からファジアーノ岡山と対戦することが、試合終了後に発表された。会場はヒマラヤスタジアム岐阜となる。
1stラウンドは1試合制のノックアウト方式で行われるため、北九州戦の勝利によって名古屋の3回戦進出が正式に決まった形だ。
まとめ
2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド2回戦、ギラヴァンツ北九州対名古屋グランパスは、名古屋が3-1で勝利した。
名古屋は19分に内田宅哉が先制し、30分には山岸祐也、68分には木村勇大が追加点。
内田と木村がともに1ゴール1アシストを記録し、リーグ戦で得点力を課題としていたチームにとって、攻撃陣が複数得点に絡んだことは大きな収穫となった。
一方の北九州は前半に2失点し、試合全体でもボール支配率36%、シュート8本と苦しい時間が長かった。
それでも後半は河辺駿太郎、吉田晃盛ら途中出場選手を中心に前進する回数を増やし、90分には長谷川光基のアシストから吉田がゴール。
カテゴリーが上の名古屋を相手に結果こそ残せなかったが、後半に見せた積極性はリーグ戦へつなげられる材料となった。
名古屋は3回戦へ進出し、次なる相手はファジアーノ岡山。北九州はルヴァンカップを終え、J3リーグでの巻き返しに集中することになる。
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