サッカー日本代表の「10番」を背負う堂安律が、SNS上で浴びた厳しい言葉に対して、自身らしい強い姿勢を示した。
2026年9月22日、日本代表の活動に参加している堂安は、千葉市内で行われたトレーニング後に報道陣の取材に対応。
今夏に浮上したサウジアラビア移籍報道について語る中で、SNS上では、
「日本を背負うな」
「10番をつけるな」
といった言葉まで向けられたことを明かした。
それに対して堂安が口にしたのが、
「逆に全部背負ってやろうかなと思ってます」
という言葉だった。
日本代表のエースナンバーを背負う28歳。
批判から逃げるのではなく、それすら自分のエネルギーに変えようとする堂安の姿勢からは、「日本の10番」を背負う覚悟が改めて見えてきた。
発端は今夏に浮上したサウジアラビア移籍報道
アル・イテハド移籍が取り沙汰される
堂安を巡っては2026年夏、サウジアラビア1部のアル・イテハドが獲得に乗り出していると複数メディアが報道。
移籍が近づいているとの報道も出たため、日本国内でも大きな話題となった。
しかし最終的に堂安は移籍せず、ドイツ・ブンデスリーガのアイントラハト・フランクフルトに残留。
9月22日の代表練習後、本人がこの騒動について初めて詳しく心境を明かした。
「行ってもないのにめっちゃ叩かれた」
堂安が明かした率直な心境
堂安はサウジアラビア移籍について聞かれると、冗談を交えながら、
「行ってもないのにめっちゃ叩かれた」
と振り返った。
ただ、実際には軽い気持ちで進路を考えていたわけではない。
自身のキャリアについて、批判している人たち以上に考えているという趣旨の発言をし、
「自分のキャリア、自分の人生」
だからこそ、さまざまな可能性を考え抜いたことを強調した。
普段はあまり人に相談するタイプではないという堂安だが、今回は周囲のさまざまな人に意見を聞いたうえで進路を選んだとも明かしている。
SNSでは「日本を背負うな」「10番をつけるな」
移籍報道だけで代表での立場にも批判
サウジ移籍の可能性が報じられた当時、SNSではさまざまな意見が飛び交った。
単純な移籍への賛否だけではない。
実際に当時の報道では、
「代表の10番を他の選手に渡すべき」
「10番をつけるべきではない」
といった意見がSNS上に出ていたことが報じられている。
そして堂安本人も9月22日、
「お前が日本を背負うな」
「10番をつけるな」
といった言葉を向けられたと明かした。
選手のキャリア選択に対して意見を述べることと、選手個人を攻撃することは同じではない。
今回堂安が明かした内容を見る限り、中には単なる批評の範囲を超え、本人への誹謗中傷とも受け取れる言葉が含まれていたことがうかがえる。
堂安の答えは「全部背負ってやろうかな」
批判に対して“逆を行く”
普通なら精神的にダメージを受けても不思議ではない言葉だ。
しかし堂安の反応は、いかにも堂安らしかった。
「日本を背負うな」
「10番をつけるな」
と言われたことを振り返ったうえで、
「全部背負ってやろうかなと思っています、逆に」
と発言。
さらに「真逆を行ってやろうかな」という趣旨の言葉も残している。
批判されたから背番号10から逃げる。
代表での責任を小さくする。
そうではない。
むしろ、
「だったら、全部背負う」
という方向へ進もうとしている。
それが今回、堂安が示した答えだった。
堂安は2026年W杯で日本代表の10番に
カタール大会の「8」から「10」へ
堂安にとって、日本代表の10番は単なる背番号ではない。
2022年カタールワールドカップでは背番号8を着用していたが、2026年北中米ワールドカップでは日本代表の背番号10を任された。
2026年W杯でもJFA公式記録では堂安が10番として出場。
グループステージのオランダ戦ではキャプテンマークも巻いている。
9月シリーズでもJFAが発表した最新代表メンバーで、堂安の背番号は引き続き10番となっている。
つまり現在の堂安は、
「日本代表の中心選手の一人」
であるだけではなく、
「日本の10番」
という非常に分かりやすい象徴的な立場にいる。
「10番」は以前から堂安が欲しがっていた番号
自ら求めたからこそ逃げない
堂安は以前から日本代表で10番を背負うことへの意欲を隠してこなかった。
2026年W杯で実際に10番を任された後も、堂安独自の10番像を作りたいという姿勢を示してきた。
今回、
「10番をつけるな」
という声に対して、
「全部背負ってやる」
という方向へ気持ちが向いたのも、その背景を考えれば不思議ではない。
誰かに押し付けられた10番ではない。
自ら求め、実力で手にした番号だからこそ、批判があったからといって簡単には手放さない。
そんな強い意志が感じられる。
W杯後には「優勝以外目指さない」と宣言
堂安の姿勢は今回だけではない
堂安の強気な発言は、今回が初めてではない。
2026年W杯終了後の7月には、自身のSNSで次回W杯に向けて、
「W杯は優勝以外目指しません」
と宣言している。
日本サッカー界の中には、現実的な目標設定を重視する考え方もある。
堂安もそうした意見を理解しているとしたうえで、それでも自分自身は優勝だけを目指すという考えを明確にした。
今回の発言にも共通しているのは、
「周囲からどう見られるか」より「自分がどうありたいか」
を優先する姿勢だ。
サウジ移籍を考えたこと自体を否定していない
大事なのは最終的に自分で決断したこと
今回の発言で注意したいのは、堂安がサウジアラビア移籍の可能性そのものを否定したわけではないことだ。
実際に本人は、
さまざまなことを考えた。
周囲にも相談した。
そのうえで道を選んだ。
と説明している。
つまり、
「最初からサウジへ行く気などなかった」
という話ではない。
世界のトップレベルでプレーを続けるのか。
別のリーグで新しいキャリアを選ぶのか。
収入。
競技レベル。
代表活動。
W杯優勝という目標。
そうしたさまざまな要素を比較しながら決断したと考えるのが自然だ。
決断後は「頭がすっきりした」
再びサッカーへのエネルギーが戻る
堂安はフランクフルト残留を決断した後について、
頭の中がすっきりした
という趣旨の発言もしている。
W杯終了後からプレシーズンにかけて、気持ちのギアが入り切らない時期があったという。
しかし去就について悩み、最終的な決断を下したことで、現在は再びサッカーを楽しみ、エネルギーを持ってプレーできていると説明した。
実際、直近9月19日のブンデスリーガ・フライブルク戦でもアシストを記録。
古巣を相手に攻撃面で結果を残している。
代表でも再び「10番」でスタート
9月シリーズにも選出
堂安は9月24日のウルグアイ戦、28日のベネズエラ戦などに臨む日本代表メンバーにも選出された。
JFA公式の登録では今回も背番号10。
今後は10月1日からキリンカップサッカー2026も開催され、日本代表はさらに試合を重ねていく。
2026年W杯が終了し、代表は次のサイクルへ入った。
その新たなスタートでも10番を任されていること自体、森保ジャパンにおける堂安の存在感の大きさを示している。
堂安が背負うのは「番号」だけではない
日本代表で10番をつければ、期待も批判も大きくなる。
ゴールを決めれば称賛される。
結果が出なければ批判される。
選手自身のキャリア選択についても、注目が集まる。
今回堂安が受けた言葉の中には、サッカー選手への正当な批評とは言い難いものもあった。
それでも堂安は、
「全部背負ってやろうかな」
と答えた。
それは「どんな批判でも正しい」という意味ではない。
むしろ、
批判されても、自分が選んだ道と役割から逃げない
という意思表示として捉える方が自然だろう。
まとめ|「10番をつけるな」に堂安律が出した答え
今夏、サウジアラビア移籍の可能性が報じられた堂安律。
移籍が正式決定したわけでもない段階から、SNSではさまざまな意見が飛び交った。
そして本人のもとには、
「日本を背負うな」
「10番をつけるな」
という言葉まで届いていた。
それに対する堂安の答えは、
「逆に全部背負ってやろうかな」
だった。
2026年W杯で10番を背負い、次のW杯についても優勝だけを目指すと宣言した堂安。
その言葉には、強気なキャラクターだけではなく、
自分で進路を決める責任。
日本代表10番として結果を求められる責任。
批判まで受け止めてピッチで証明する覚悟。
がにじんでいる。
SNSの言葉に対して、SNS上だけで言い返すのではない。
最後はピッチで示す。
堂安律にとって、日本の「10番」を背負うとは、そういうことなのかもしれない。









