2026年9月24日、キューアンドエースタジアムみやぎで行われたキリンチャレンジカップ2026、日本代表vsウルグアイ代表。
北中米ワールドカップ後、最初の国際試合となった一戦は、日本代表が3-1でウルグアイ代表を下した。
前半11分、A代表初出場・初先発となった松木玖生が鮮烈なミドルシュートで先制。42分にはマキシミリアノ・アラウホに同点弾を許したものの、後半アディショナルタイムに塩貝健人がA代表初ゴールとなる勝ち越し点を奪い、さらに上田綺世が3点目を決めた。
スコアだけを見れば3-1の快勝。しかしJFA公式記録を見ると、ボール支配率は日本51.6%、ウルグアイ48.4%だった一方、シュート数は日本8本に対してウルグアイ16本。日本が一方的に押し切った試合ではない。
今回は、スターティングメンバー、試合展開、交代策、個人評価、そして次戦へ向けた改善ポイントまで徹底分析する。
日本代表vsウルグアイ代表|試合結果
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | キリンチャレンジカップ2026 |
| 開催日 | 2026年9月24日 |
| 会場 | キューアンドエースタジアムみやぎ |
| 結果 | 日本代表 3-1 ウルグアイ代表 |
| 前半 | 1-1 |
| 後半 | 2-0 |
| 日本得点 | 11分 松木玖生、90+1分 塩貝健人、90+6分 上田綺世 |
| ウルグアイ得点 | 42分 マキシミリアノ・アラウホ |
| 観客数 | 44,070人 |
得点者、観客数ともにJFA公式記録で確認できる。
日本代表のスターティングメンバー
3-4-2-1でスタート
日本は3-4-2-1をベースに試合へ入った。
堂安律がキャプテンマークを巻き、佐野海舟と佐野航大の兄弟がダブルボランチを形成。初招集の松木玖生は右ウイングバックに入り、A代表デビューを果たした。
通常の主力をすべて並べるのではなく、新戦力と既存戦力を組み合わせた布陣だったことが今回の大きな特徴だ。
ウルグアイ代表のスターティングメンバー
主力を多数起用した4-4-2
ウルグアイもダルウィン・ヌニェス、ロナルド・アラウホ、ロドリゴ・ベンタンクール、ルーカス・トレイラらを先発起用した。
GKはサンティアゴ・メレ。最終ラインにはナイタン・ナンデス、ロナルド・アラウホ、マティアス・オリベラ、フアン・マヌエル・サナブリアが入り、中盤にはベンタンクール、トレイラ、ブライアン・ロドリゲス、マキシミリアノ・アラウホ。前線ではヌニェスとフェデリコ・ビニャスが並んだ。
新監督ディエゴ・フォルランにとって、この日本戦がウルグアイ代表監督としての初戦だった。
スタッツ分析|3-1でも「日本の完勝」ではない
JFA公式記録の数字を見ると、非常に興味深い。
| スタッツ | 日本 | ウルグアイ |
|---|---|---|
| ボール支配率 | 51.6% | 48.4% |
| シュート | 8 | 16 |
| CK | 2 | 4 |
| 得点 | 3 | 1 |
最大のポイントはシュート数だ。
日本は8本で3得点。一方のウルグアイは、その倍となる16本を放ちながら1得点に終わった。
つまり今回の3-1は、「チャンスを大量に作って圧倒した勝利」というより、日本が限られた決定機を高確率で得点へ変えた試合と見る方が実態に近い。
前半分析|松木玖生の一撃で日本が先制
11分、松木がA代表デビュー弾
試合最初の大きな見せ場を作ったのは松木玖生だった。
11分、中村敬斗から右サイドへ大きく展開。松木がボールを受けると、中央へ持ち出して左足を一閃。
ペナルティーエリア手前から放った強烈なシュートがゴールへ突き刺さった。
日本 1-0 ウルグアイ。
初招集。
初出場。
初先発。
そして試合開始11分で代表初ゴール。
松木にとってこれ以上ない代表デビューとなった。
松木を右WBに置いた狙い
松木は本来中央でプレーする能力を持つ選手だが、この日は右WB。
ただし攻撃時には単純にタッチライン際へ張り続けるわけではなく、内側へ入って堂安らと関係を作ることで、中央にも厚みをもたらした。
先制点もまさに外から中へ入る動きによって生まれた。
右WBを「サイドを上下動するだけの選手」とせず、中央へ侵入できる松木を置いたことは、今後の日本代表に新たな選択肢を与えそうだ。
早川友基が日本を救った前半
ウルグアイが徐々に攻勢
先制後、日本がそのまま試合を支配したわけではない。
時間の経過とともにウルグアイが前進。
ヌニェスやビニャスを使いながら、日本の3バック周辺へ圧力を掛けた。
この時間帯で重要だったのがGK早川友基だ。
鈴木彩艶がコンディション面の問題を抱えていた中でスタメンに抜擢された早川は、ウルグアイの決定機に対応。複数のシュートを防ぎ、日本がリードを維持する時間を作った。
42分、マキシミリアノ・アラウホに同点弾
しかし42分。
フェデリコ・ビニャスのシュートを早川が一度は防いだものの、そのこぼれ球をマキシミリアノ・アラウホに押し込まれる。
日本 1-1 ウルグアイ。
前半終了間際に追いつかれ、日本は1-1でハーフタイムを迎えた。
早川だけに責任を求める場面ではない。
シュートを許した後のセカンドボールへの対応を含め、守備陣全体で改善できる失点だった。
後半分析|森保監督が次々と主力を投入
ハーフタイムに鎌田大地
森保一監督は後半開始と同時に佐野航大を下げ、鎌田大地を投入した。
鎌田が入ることで、中盤と前線の間でボールを受ける選手が増加。
前半よりも中央で落ち着いてボールを動かせるようになった。
63分に一気に4人変更
そして大きく試合を動かしたのが63分。
板倉滉 → 鈴木淳之介
前田大然 → 上田綺世
堂安律 → 久保建英
松木玖生 → 伊東純也
と、4人を一気に交代した。
上田、久保、伊東が同時に入ったことで日本の攻撃は大きく変化。
前線でボールを収められる上田、狭いスペースで違いを生み出せる久保、右サイドを高速で突破できる伊東と、異なる武器を持った選手を同時に投入できた。
日本代表の選手層の厚さを感じさせる交代だった。
90+1分|塩貝健人が代表初ゴール
83分投入からわずか8分
試合最大のドラマは終了間際に待っていた。
83分、中村敬斗に代わって塩貝健人が投入される。
そして90+1分。
伊東純也から展開されたボールを塩貝が落として前方へ走り込む。
ボールを受けた上田綺世が絶妙なスルーパス。
抜け出した塩貝がGKとの1対1を冷静に制した。
日本 2-1 ウルグアイ。
塩貝にとって記念すべきA代表初ゴールだった。
新戦力が結果を残した意味
松木だけでなく塩貝もゴール。
ワールドカップ後の再スタートという位置付けの試合で、新しい選手が即座に結果を残した意味は非常に大きい。
既存の中心選手に依存するだけでなく、次のサイクルへ向けて競争が始まったことを象徴する2得点だった。
90+6分|上田綺世が試合を決める
さらに日本は攻撃の手を緩めない。
90+6分、久保建英がボールを保持して後方へ戻すと、伊東純也が右サイドからスルーパス。
裏へ抜け出した上田綺世がGKをかわし、無人のゴールへ流し込んだ。
日本 3-1 ウルグアイ。
試合終了直前にエースストライカーがダメ押しゴールを奪った。
塩貝のゴールでは上田がアシスト。
その5分後には自身が得点。
途中出場ながら1得点1アシストという非常に大きな仕事を果たした。
勝敗を分けたポイント① 決定力
今回の最大の差はここだろう。
シュート数は、
日本8本
ウルグアイ16本。
それでも得点は、
日本3
ウルグアイ1。
日本はチャンスの総量ではウルグアイを下回ったが、重要な場面でゴールを奪った。
特に終盤は塩貝、上田が立て続けに決定機をものにしている。
国際試合では相手より多くシュートを打てるとは限らない。
その中で決定力によって勝ち切れたことは大きな収穫だ。
勝敗を分けたポイント② 交代カードの質
日本が後半に投入した主な選手は、鎌田大地、上田綺世、久保建英、伊東純也、田中碧、相馬勇紀、塩貝健人。
そして最終的な2点目、3点目には途中出場組が大きく関与した。
2点目は塩貝のゴールを上田がアシスト。
3点目は伊東のパスから上田。
日本は「スタメンで勝つチーム」というだけでなく、ベンチから試合を変えられるチームになっている。
今回の勝利で最もポジティブだったポイントの一つだ。
勝敗を分けたポイント③ 新戦力の躍動
松木玖生が代表デビュー戦でゴール。
塩貝健人も代表初ゴール。
既存の主力である上田、久保、伊東だけが目立った試合ではない。
若い選手が世界レベルの相手に対して結果を残した。
次のアジアカップ、そして2030年ワールドカップを考えれば、チーム内競争を活性化させる意味でも価値の大きな試合となった。
日本代表の良かったポイント
松木玖生という新たなオプション
右WBでデビューしながら得点。
フィジカルコンタクトを恐れず、中央へ入ってプレーできることも示した。
日本代表の右サイドには堂安、伊東など実力者がいるが、松木は彼らとは異なる特徴を持つ。
右WBだけでなく中央でもプレーできる点も含め、今後の代表で非常に興味深い存在だ。
途中出場組が機能
森保監督の交代策も結果につながった。
鎌田、久保、伊東、上田といった経験豊富な選手を途中から入れられるのは大きい。
さらに最後に塩貝が結果を残した。
選手を入れ替えることでチームの質が落ちるどころか、むしろ終盤に攻撃力を上げられた。
早川友基がチャンスを生かす
早川も重要な収穫だ。
ウルグアイは16本のシュートを放った。
その中で失点を1に抑えて勝利できたことには、GKの貢献も無視できない。
守護神争いの競争という意味でも価値ある90分となった。
日本代表の課題
シュート16本を許した守備
3-1という結果の裏で、最も修正すべきなのがここだ。
ウルグアイに16本のシュートを許した。
日本の倍だ。
特に前半は相手にゴール前へ運ばれる場面も多く、早川のセーブに救われたシーンがあった。
ワールドカップ上位を本気で狙うのであれば、「GKが止めればいい」では済まない。
相手のシュートそのものを減らす必要がある。
WBの背後への対応
3バックを採用する以上、WBが高い位置を取った後のスペース管理は重要になる。
日本が攻撃へ出た直後にボールを失うと、ウルグアイのスピードある攻撃陣に背後を使われる場面があった。
CB、ボランチ、WBがどのタイミングでカバーへ入るのか。
この守備の整理は今後も必要になる。
ウルグアイ代表分析
内容そのものは3-1ほど悪くない
ウルグアイ側から見れば、スコアほど一方的な試合ではなかった。
シュート16本。
ボール支配率48.4%。
CK4本。
特にチャンスの数では日本を上回っている。
フォルラン新体制の初戦として、攻撃面には一定の手応えがあったはずだ。
最大の問題はゴール前
問題は決定力。
16本で1得点。
一方の日本は8本で3得点だった。
この差がそのままスコアに表れた。
ヌニェス、ビニャス、マキシ・アラウホらがゴール前まで入れているだけに、最後の精度を高めたい。
日本代表|選手個人評価
※以下の評価は10点満点で、本サイト独自の採点。JFAなどによる公式評価ではありません。
| 選手 | 評価 | 寸評 |
|---|---|---|
| 早川友基 | 7.0 | ウルグアイの攻勢に対応。1失点に抑えた |
| 板倉滉 | 6.5 | 最終ラインを統率。63分までプレー |
| 伊藤洋輝 | 6.5 | 左サイドで対人の強さを発揮 |
| 瀬古歩夢 | 6.0 | シュートを許す場面もあったが90分を支えた |
| 松木玖生 | 8.0 | A代表デビューで鮮烈な先制ゴール |
| 佐野海舟 | 6.5 | 中盤のボール回収とつなぎで貢献 |
| 佐野航大 | 6.0 | 兄・海舟と中盤を形成。前半で交代 |
| 中村敬斗 | 6.5 | 松木の先制点につながる展開を作った |
| 堂安律 | 6.5 | キャプテンとして攻撃陣を牽引 |
| 鈴木唯人 | 6.0 | 攻撃の間でボールを受けたが得点には絡めず |
| 前田大然 | 6.0 | 前線からの守備で相手に圧力 |
| 鎌田大地 | 6.5 | 後半から入り、攻撃のテンポを整理 |
| 鈴木淳之介 | 6.0 | 途中出場から最終ラインに入った |
| 久保建英 | 6.5 | 3点目につながる攻撃に関与 |
| 伊東純也 | 7.5 | 終盤の2得点に絡み試合を動かした |
| 上田綺世 | 8.0 | 1得点1アシスト。途中出場で決定的な仕事 |
| 田中碧 | 6.5 | 終盤の中盤を安定させた |
| 相馬勇紀 | 6.0 | 途中出場から運動量を提供 |
| 塩貝健人 | 7.5 | 83分投入から代表初ゴールとなる決勝点 |
MOM:松木玖生/上田綺世
今回は一人に絞るのが難しい。
インパクトなら松木。
勝敗への直接的な貢献なら上田だ。
松木は代表デビュー11分で先制弾。
上田は途中出場から1得点1アシスト。
「新戦力」と「既存のエース」がそれぞれ結果を出したこと自体が、今回の日本代表を象徴していた。
次戦・ベネズエラ戦への改善ポイント
日本代表の次戦は9月28日、エディオンピースウイング広島でベネズエラ代表と対戦する。キックオフは19時25分予定。
守備の安定を最優先に
ウルグアイ戦では3得点という攻撃面より、16シュートを許した守備を次戦で確認したい。
特に攻守の切り替え直後。
ボールを失った瞬間に誰が相手の前進を止めるのか。
ここを整理できれば、攻撃力を保ったまま試合の安定感を高められる。
スタメン入れ替えにも注目
今回ベンチスタートだった久保、鎌田、上田、伊東らがベネズエラ戦で先発する可能性もある。
一方、松木や塩貝のように今回結果を出した若手を再び起用するのか。
4連戦を通して森保監督がどのように競争を作っていくのかにも注目したい。
まとめ|3-1以上に価値があった「競争の始まり」
日本代表3-1ウルグアイ代表。
ワールドカップ後の初戦として、結果は申し分ない。
松木玖生が代表デビューでゴール。
塩貝健人も代表初ゴール。
そして上田綺世が1得点1アシスト。
若手と主力の両方が結果を残した。
一方で、ウルグアイに16本ものシュートを許した事実は見逃せない。日本は8本だった。
つまり今回の試合は、「日本がウルグアイを圧倒した」というよりも、苦しい時間を耐え、交代策と決定力で3-1まで突き放した試合と評価するのが適切だろう。
攻撃では新しい選択肢が生まれた。
守備では改善点が見えた。
そして既存の主力に若手が挑戦する新しい競争も始まった。
2027年アジアカップ、さらにその先の2030年ワールドカップへ。
新しい森保ジャパンの第一歩として、非常に情報量の多い90分となった。
免責事項
本記事は、2026年9月25日時点で確認できる日本サッカー協会(JFA)の公式試合記録、公式発表および公開されている試合情報をもとに作成しています。
得点時刻、スターティングメンバー、交代選手、シュート数、ボール支配率などの基本データについては、JFA公式記録を優先して確認しています。
戦術分析、選手評価、MOM、改善ポイントなどについては、公式記録および試合内容をもとにした当サイト独自の分析・見解であり、日本サッカー協会、日本代表、監督、選手等の公式評価ではありません。
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