2026年、サッカー界最大の祭典であるワールドカップが、アメリカ、メキシコ、カナダの3カ国による共同開催「北中米ワールドカップ」として幕を開けます。日本代表(サムライブルー)の試合がメキシコ・モンテレイで開催されることが決まり、北米を横断しながら応援に駆けつけるサポーターの方も多いことでしょう。
3カ国共同開催という特性上、アメリカからメキシコへ、あるいはカナダからメキシコへと国境を越える移動が頻繁に発生します。その際、メキシコ入国時に必ず求められるのがFMM(Forma Migratoria Múltiple)と呼ばれる入国カードです。本記事では、2026年大会の最新状況を踏まえ、メキシコ入国のためのFMMオンライン申請手順を日本語で徹底解説します。
北中米W杯とメキシコの入国管理システム
北中米ワールドカップは史上初めて3カ国で開催されるため、入国管理もそれぞれの国の方針に従う必要があります。メキシコにおいては、観光目的の短期滞在であってもFMMの提出が基本となります。
近年、メキシコシティなどの主要国際空港ではデジタル入国管理システム「SITME」の導入が進んでおり、パスポートをかざすだけで手続きが完了するケースも増えています。しかし、日本代表戦の会場となるモンテレイの空港や、アメリカからレンタカーやバスで国境を越える陸路入国においては、依然として紙またはデジタル形式のFMM提示が求められることが一般的です。
特に大会期間中は、世界中からサポーターが押し寄せ、入国審査場は大混乱が予想されます。機内や国境で配布される紙のカードにその場で記入するよりも、事前にオンラインで申請し、受理された書類をプリントアウトして持参する方が、圧倒的にスムーズかつ確実に手続きを終えることができます。
オンライン申請の前に準備しておくべきもの
オンライン申請を始める前に、手元に以下の情報と書類を揃えておきましょう。入力中にセッションが切れてしまうのを防ぐため、事前の準備がスムーズな申請の鍵となります。
| 準備するもの | 詳細・注意点 |
| パスポート | 入国時に有効期限が6ヶ月以上残っているものが推奨されます |
| 航空券または移動情報 | 便名、到着予定日。陸路の場合は入国予定日と場所 |
| メキシコでの滞在先 | モンテレイ等の宿泊ホテルの名称・住所・電話番号 |
| メールアドレス | 申請完了後にPDFファイルが送付される宛先 |
| クレジットカード | 陸路入国で観光税(DNR)の支払いが必要な場合 |
空路で直接メキシコに入る場合、観光税は航空券代金に含まれていることがほとんどですが、アメリカから陸路で入国する際はオンライン申請の過程でクレジットカード決済が必要になる点に注意してください。
FMMオンライン申請の具体的なステップ
それでは、実際の手順を順を追って解説します。公式サイトはスペイン語または英語での表記となりますが、基本的な流れは以下の通りです。
- メキシコ国立移民局(INM)公式サイトへアクセスまず、FMM申請用の特設ページを開きます。画面右上にある言語設定で「English」を選択すると、内容が把握しやすくなります。
- 入国手段(空路または陸路)の選択北中米W杯では移動パターンが多様化します。日本から直行便や経由便でモンテレイ空港に降りる場合は「Air(空路)」、アメリカでの試合観戦後にテキサス州などから陸路で入国する場合は「Land(陸路)」を正確に選択してください。
- 個人情報の正確な入力パスポートの記載通りに、氏名、生年月日、国籍(JAPAN)、パスポート番号を入力します。一文字でも間違いがあると、入国審査で足止めを食らう可能性があるため、二重のチェックを怠らないようにしましょう。
- 滞在目的と住所の入力滞在目的は通常「Tourism(観光)」を選択します。到着日と滞在予定日数を入力し、滞在先にはモンテレイで予約しているホテルの情報を詳細に入力します。ホテル名だけでなく、通り名や郵便番号(Código Postal)も必要です。
- 確認・送信とPDFの保存すべての入力が完了したら、内容を確認して送信します。登録したメールアドレスに確認の通知が届き、FMMのPDFファイルが発行されます。これをA4サイズで2枚(入国用と出国用)印刷して持参するのが最も安全な方法です。
北中米W杯サポーターが特に注意すべきポイント
3カ国をまたぐ今回の大会ならではの、日本人サポーターが直面しやすい注意点をまとめました。
陸路入国時の「観光税」支払い
アメリカのダラスやヒューストンから車でモンテレイを目指す場合、7日以上の滞在であれば観光税の支払い義務が生じます。オンライン申請時にクレジットカードで決済し、その「支払い証明書(Comprobante de pago)」も必ず印刷して持参してください。国境の検問所での手続き時間を大幅に短縮できます。
デジタル化とアナログの混在
メキシコの入国管理はデジタル化の過渡期にあります。スマホの画面提示だけで済む場合もありますが、不測の事態(スマホの故障、電波不足、担当官の指示)に備え、紙の控えを持っておくことが、海外でのリスクマネジメントの基本です。
出国時まで半券をなくさない
入国審査時にパスポートに挟まれるFMMの半券(出国用)は、メキシコを出るまで絶対に失くさないでください。紛失すると、出国時に再発行のための高額な罰金と、数時間に及ぶ手続きを強いられることがあります。
モンテレイ入国後の流れとサポーターへのアドバイス
モンテレイのジェネラル・マリアーノ・エスコベド国際空港に到着したら、まずは「Migración(入国審査)」へと向かいます。
審査官に対しては、笑顔で「W杯観戦のために来ました(Vengo para la Copa del Mundo)」と伝えると、非常に好意的に対応してくれることが多いです。その際、印刷したFMMを提示してください。審査官がスタンプを押し、入国許可の日数を書き込んでくれます。
モンテレイ市内はワールドカップ一色に染まっているはずです。入国手続きをスムーズに終えることができれば、スタジアムへの下見や、現地サポーターとの交流など、より多くの時間を「サッカーの祭典」を楽しむために費やすことができます。
よくある質問とトラブル解決法(FAQ)
Q. 申請は日本語でできますか?
A. 残念ながら公式サイトに日本語版はありません。ブラウザの翻訳機能を利用するか、本記事のようなガイドを見ながら進めてください。固有名詞の入力ミスには特に注意が必要です。
Q. 申請は入国の何日前からすべきですか?
A. 通常、入国の30日前から申請が可能です。直前すぎるとシステムのメンテナンス等に重なるリスクがあるため、出発の1週間前までには完了させておくのがベストです。
Q. FMMは3カ国共通ですか?
A. いいえ、FMMはメキシコ専用の書類です。アメリカ入国にはESTA、カナダ入国にはeTAがそれぞれ別に必要ですので、3カ国を周遊する場合はそれぞれの国の手続きを忘れないようにしてください。
まとめ
2026年北中米ワールドカップは、広大な大陸を舞台にしたかつてない規模の大会になります。メキシコ・モンテレイで日本代表を全力で応援するためには、こうした事務的な手続きを事前に完璧にこなしておくことが重要です。
FMMのオンライン申請は、最初は戸惑うかもしれませんが、手順さえ分かれば難しいものではありません。万全の準備を整え、現地の熱い空気を感じながら、サムライブルーが歴史を塗り替える瞬間をその目で見届けましょう。
安全で充実したメキシコ滞在と、日本代表の躍進を心から願っています!
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免責事項:本記事に掲載されている情報は、執筆時点の調査に基づいたものです。メキシコの入国要件、FMMの申請システム、観光税の金額などは、メキシコ政府の判断やワールドカップ開催に伴う特別措置により予告なく変更される場合があります。渡航前には必ず公式な最新情報をメキシコ大使館、国立移民局(INM)、または大会公式サイトで確認してください。本記事の情報に基づいた行動により生じたいかなるトラブルや不利益についても、当サイトは一切の責任を負いかねます。









