2026年ワールドカップ・グループF、日本代表はチュニジア代表と対戦し、4-0で快勝した。
日本は前半4分、鈴木彩艶を起点としたビルドアップから、最後は中村敬斗の折り返しに鎌田大地が合わせて先制。前半31分には板倉滉のパスカットから上田綺世が力強く持ち運び、右足で追加点を奪った。
後半に入っても日本の勢いは止まらない。後半24分には、田中碧の縦パスを上田がフリックし、裏へ抜け出した伊東純也がGKとの1対1を冷静に制して3点目。さらに後半39分には、伊東のスルーパスから佐野海舟が右サイドで折り返し、上田がヘディングでこの日2点目を決めた。
日本は4得点、無失点。チュニジアの枠内シュートを0本に抑える完勝で、グループステージ突破、そして1位通過へ大きく前進した。
試合結果
| チーム | スコア |
|---|---|
| チュニジア | 0 |
| 日本 | 4 |
得点者
| 時間 | チーム | 得点者 |
|---|---|---|
| 前半4分 | 日本 | 鎌田大地 |
| 前半31分 | 日本 | 上田綺世 |
| 後半24分 | 日本 | 伊東純也 |
| 後半39分 | 日本 | 上田綺世 |
試合スタッツ
| 項目 | チュニジア | 日本 |
|---|---|---|
| ボール保持率 | 40% | 60% |
| ゴール期待値 | 0.15 | 1.67 |
| シュート | 3本 | 11本 |
| 枠内シュート | 0本 | 7本 |
| パス成功数・成功率 | 333本・78.1% | 599本・88.6% |
| オフサイド | 1 | 1 |
| FK | 16 | 9 |
| CK | 3 | 5 |
| PK | 0 | 0 |
| 警告・退場 | なし | なし |
日本は保持率60%、パス成功率88.6%と、試合全体を通して安定したボール保持を見せた。攻撃では11本のシュートのうち7本を枠内に飛ばし、4得点。守備ではチュニジアを枠内シュート0本に抑え、攻守両面で完成度の高い内容だった。
MOM:上田綺世
この試合のMOMは、2ゴールを奪った上田綺世を選出したい。
前半31分、板倉滉のパスカットから縦パスを受けると、相手陣中央から持ち運び、ペナルティエリア右角付近から右足を一閃。低い弾道のシュートをゴール左下へ突き刺し、日本に大きな追加点をもたらした。
さらに後半24分には、田中碧の縦パスをセンターサークル付近で正確にフリック。これが伊東純也の裏抜けにつながり、日本の3点目の起点となった。
そして後半39分、伊東のスルーパスから佐野海舟が右サイドで折り返すと、上田がゴール前で反応。下がりながらの難しい体勢ながら、コースを狙ったヘディングシュートをゴール右隅へ流し込み、この日2点目を記録した。
2ゴール、さらに1得点の起点。日本の4得点中3得点に関与した内容は圧巻だった。決定力、ポストプレー、味方を生かすプレーの質を含め、文句なしのMOMにふさわしい働きだった。
MOM採点
上田綺世:9.5点
2ゴールに加え、伊東純也のゴールにつながるフリックでも貢献。前線での収まり、シュート意識、連係面のすべてでチュニジア守備陣を上回った。
日本代表・最速採点
※採点は10点満点。
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| 鈴木彩艶 | 7.0 | 枠内シュートを許さない展開の中でも、終盤のFK対応などキャッチングが安定。先制点の起点にもなり、ビルドアップ面でも貢献した。 |
| 板倉滉 | 8.0 | キャプテンとして最終ラインを統率。前半31分の上田のゴールは自身のパスカットから生まれた。後半もクロス対応で落ち着きを見せた。 |
| 冨安健洋 | 7.5 | カバーリングと対人守備で高い安定感。前半10分にはCKから惜しいヘディングもあり、攻守に存在感を示した。 |
| 伊藤洋輝 | 7.0 | 大きなミスなく最終ラインを支えた。派手さはないが、チュニジアの攻撃を外へ追いやる対応が安定していた。 |
| 堂安律 | 7.0 | 後半13分、アブディのクロスを体を投げ出してブロック。攻撃面では伊東との連係に絡み、守備面での貢献も大きかった。 |
| 佐野海舟 | 8.0 | 前半から中盤で強度を発揮。後半39分には右からダイレクトで折り返し、上田の4点目を演出した。攻守のバランスが非常に良かった。 |
| 田中碧 | 7.5 | 最終ラインまで下がってビルドアップを助け、後半3分には惜しいミドルシュート。後半24分の伊東のゴールも、田中の縦パスから流れが生まれた。 |
| 中村敬斗 | 7.5 | 前半4分の先制点を左サイドから演出。後半21分にも得意のカットインから鋭いシュートを放つなど、左サイドで脅威になった。 |
| 伊東純也 | 9.0 | 後半24分に裏へ抜け出して3点目。さらに後半39分には右サイドから佐野へスルーパスを送り、4点目の起点に。右サイドで圧倒的な存在感を放った。 |
| 鎌田大地 | 8.0 | 前半4分に先制ゴール。守備でも戻ってボールを奪う場面があり、攻守両面で貢献。久保建英不在のシャドーで大きな仕事を果たした。 |
| 上田綺世 | 9.5 | 2ゴールに加え、伊東のゴールにつながるフリックも記録。4得点中3得点に関与し、文句なしのMOM。 |
| 菅原由勢 | 6.5 | 後半29分から出場。右ウイングバックに入り、後半38分にはオーバーラップからクロスを狙った。 |
| 鈴木淳之介 | 6.5 | 後半29分から出場。ウイングバックとして試合を締める役割を担い、大きく崩れることなく対応した。 |
| 鈴木唯人 | 6.5 | 後半33分から出場。左サイドで積極的にドリブルを仕掛け、終盤にもレキクを振り切る場面を作った。 |
| 瀬古歩夢 | 6.5 | 後半33分から出場。守備的なカードとして投入され、終盤のチュニジアの攻撃にしっかり対応した。 |
| 後藤啓介 | 6.0 | 後半39分から出場。出場時間は短かったが、前線で守備のスイッチ役を担った。 |
日本代表チーム採点:9.0
日本はほぼ理想的な試合運びだった。
開始4分で先制し、前半31分に追加点。後半もチュニジアに大きな反撃を許さず、伊東純也と上田綺世のゴールで4-0まで突き放した。
特に評価したいのは、リードしてからも受け身になりすぎなかった点だ。相手が前線からのプレスを控えると、日本は余裕を持ってビルドアップを行い、パス成功率88.6%を記録。599本のパスをつなぎながら、相手を動かしてチャンスを作った。
守備でもチュニジアの枠内シュートを0本に抑えた。後半4分にメイブリを起点とした危ない場面はあったが、最後のところで対応。終盤も守備的なカードを切りながら隙を与えなかった。
攻撃で4点、守備で無失点。さらに得失点差も大きく伸ばした。1位通過を狙ううえで、非常に大きな勝利だった。
チュニジア代表・最速採点
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| アイメン・ダーメン | 4.5 | 4失点と厳しい結果。前半には冨安のヘディングをゴールライン上で防ぐ場面もあったが、日本の決定力を止めきれなかった。 |
| アリ・アブディ | 4.5 | 後半13分に左サイド深くまで進入したが、堂安にブロックされた。守備では日本のサイド攻撃に苦しんだ。 |
| モンタサル・タルビ | 4.0 | 上田への対応で後手に回った。日本の前線の動き出しに対して、最後まで安定した対応ができなかった。 |
| オマル・レキク | 4.0 | 終盤に鈴木唯人のドリブル対応でも苦戦。中央の守備でも日本にスペースを使われる場面が多かった。 |
| ディラン・ブロン | 4.0 | 前半で交代。日本の攻撃に押し込まれ、流れを変えられないままピッチを退いた。 |
| ヤン・ヴァレリー | 4.5 | 右サイドでロングスローや仕掛けを見せたが、決定機にはつながらず。守備面でも日本の左サイドに対応しきれなかった。 |
| ハンニバル・メイブリ | 5.5 | チュニジアで最も可能性を感じさせた選手。後半4分には右サイドから崩しの起点となり、終盤のFKでもチャンスを作ろうとした。 |
| エリス・スキリ | 5.0 | 中盤で落ち着きを出そうとしたが、日本のプレスと展開力に押され続けた。後半45分に交代。 |
| アニス・スリマン | 4.5 | セットプレーでボールに関わる場面はあったが、攻撃全体を動かすほどの影響力は出せなかった。 |
| セバスティアン・トゥネクティ | 4.0 | ロングボールのターゲットとして狙われたが、効果的なプレーは少なかった。後半19分に交代。 |
| エリアス・サアド | 4.5 | 前半にCKや持ち上がりで関与したが、ゴールを脅かすには至らず。後半開始時に交代。 |
| ベンハミダ | 4.5 | 後半から出場。伊東や鈴木唯人への対応に追われ、守備で苦しい時間が続いた。 |
| ガルビ | 4.5 | 後半から出場したが、攻撃の流れを大きく変えることはできなかった。 |
| シャウアト | 4.5 | 後半19分から出場。前線に変化を加える役割を期待されたが、日本の守備を崩せなかった。 |
| ケディラ | 評価なし | 後半45分から出場。出場時間が短く採点対象外。 |
| アシュリ | 評価なし | 後半45分から出場。出場時間が短く採点対象外。 |
チュニジア代表チーム採点:4.0
チュニジアにとっては厳しい90分となった。
立ち上がりに失点し、前半31分にも追加点を許したことで、試合プランは大きく崩れた。後半開始時に2枚替えを行い、後半19分にも交代カードを切ったが、流れを変えるまでには至らなかった。
メイブリを中心に前進を試みる場面はあったものの、日本の守備を崩し切ることはできず、最終的に枠内シュート0本。ゴール期待値も0.15にとどまり、決定機の少なさがそのままスコアに表れた。
終盤は中盤でのロストも増え、日本にカウンターを許す場面が目立った。4失点という結果以上に、攻撃の形を作れなかったことが大きな課題となった。
高評価だった日本代表選手
上田綺世
2ゴールに加え、伊東純也のゴールにつながるフリックでも貢献。ゴールを奪うだけでなく、味方を生かすプレーでも違いを作った。
前線でボールを収め、相手DFを背負いながらも攻撃を前進させるプレーは非常に効果的だった。ストライカーとして、理想的な働きだった。
伊東純也
右サイドで何度も仕掛け続け、後半24分には裏へ抜け出してダーメンとの1対1を冷静に制した。さらに後半39分には佐野へスルーパスを送り、4点目の起点にもなった。
1ゴールに加え、攻撃全体を押し上げる存在として高く評価できる。
鎌田大地
前半4分の先制点は試合の流れを決定づけた。ゴール前に走り込み、DFと競り合いながら合わせたプレーは見事だった。
守備でも戻りながらボールを奪う場面があり、攻守のつなぎ役として非常に効いていた。久保建英の代役として注目されたシャドーの一角で、十分すぎる働きを見せた。
板倉滉
キャプテンマークを巻いた板倉は、守備の安定感だけでなく攻撃のスイッチ役としても機能した。前半31分の上田のゴールは、板倉のパスカットから始まったもの。
後半もチュニジアのクロスを冷静にクリアし、無失点勝利に大きく貢献した。
佐野海舟
中盤での強度に加え、後半39分の4点目では右サイドからダイレクトで折り返して上田のゴールを演出した。
ボール奪取、カバー、攻撃参加のバランスが良く、得点者たちの陰で非常に重要な役割を果たした。
日本が勝てた理由
1. 立ち上がりの先制点で主導権を握った
日本は前半4分、鈴木彩艶からのビルドアップを起点に、冨安、鎌田、上田、田中とつなぎ、最後は中村敬斗の折り返しから鎌田が先制した。
この早い時間帯のゴールによって、日本は試合を優位に進めることができた。チュニジアは前に出る必要が生まれ、日本はスペースを使いやすくなった。
2. 上田綺世が前線で違いを作った
上田は2得点だけでなく、伊東のゴールにつながるフリックでも大きく貢献した。前線でボールを収め、背後へ抜け、シュートまで持ち込む姿勢はチュニジア守備陣にとって大きな脅威だった。
この試合の日本は、前線に明確な基準点があったことで、攻撃の形が非常に作りやすかった。
3. 右サイドの伊東純也が最後まで効いた
前半から右サイドで仕掛け続けた伊東は、後半に入ってゴールという結果を残した。相手が疲れてきた時間帯でもスピードを落とさず、背後への抜け出しで3点目を奪った。
さらに4点目の場面でも右サイドからスルーパスを通し、チャンスの起点となった。日本の攻撃は右サイドから大きく活性化していた。
4. チュニジアに枠内シュートを許さなかった
4得点に注目が集まるが、守備面の完成度も非常に高かった。
チュニジアのシュートは3本、枠内シュートは0本。後半4分にメイブリを起点に危ない場面を作られたが、最後のパスは合わず。終盤のFKも鈴木彩艶がしっかりキャッチした。
日本は最後まで集中を切らさず、クリーンシートを達成した。
1位通過へ向けて大きな4-0
この4-0勝利は、単なる勝点3以上の意味を持つ。
グループステージでは勝点だけでなく、得失点差が順位争いに大きく影響する可能性がある。日本はチュニジア相手に4得点、無失点。得失点差を大きく伸ばしたことで、1位通過を狙ううえでも非常に大きな結果となった。
もちろん、最終的な順位は他会場の結果や次戦の内容にも左右される。それでも、この試合で日本が見せた内容は、1位通過にふさわしいものだった。
攻撃では鎌田、上田、伊東が得点を奪い、守備では鈴木彩艶、板倉、冨安らを中心に無失点。さらに途中出場の選手も試合を壊さず、チーム全体で勝ち切った。
総評
日本はチュニジアを相手に4-0で完勝した。
前半4分の鎌田大地の先制点で流れをつかみ、前半31分に上田綺世が追加点。後半24分には伊東純也が3点目を奪い、後半39分には上田がこの日2点目を決めた。
MOMは上田綺世。2ゴールに加え、伊東のゴールにつながるフリックでも貢献し、日本の4得点中3得点に関与した。
スタッツを見ても、日本は保持率60%、シュート11本、枠内シュート7本、ゴール期待値1.67。チュニジアはシュート3本、枠内シュート0本、ゴール期待値0.15にとどまった。
攻撃の決定力、守備の安定感、試合運びの落ち着き。どれを取っても日本が上回った一戦だった。
この勝利により、日本はグループステージ突破、そして1位通過へ大きく前進。次戦に向けても大きな自信となる、非常に価値ある4-0勝利となった。



