チュニジア代表で最も警戒すべき選手は誰か
6月21日、日本代表はFIFAワールドカップ2026グループF第2節でチュニジア代表と対戦する。チュニジアは初戦のスウェーデン戦で1-5の大敗を喫し、監督交代という大きな動きもあった中で、それでも個の能力で日本の脅威となり得る選手は複数存在する。その中でも特に名前が挙がるのが、イングランド2部バーンリーFCに所属するMF、ハンニバル・メイブリだ。本記事では、このチュニジア代表のキープレーヤーの実力と、日本代表が警戒すべきポイントを解説する。
マンチェスター・ユナイテッド下部組織出身のエリート
ハンニバル・メイブリは2003年1月21日生まれ、フランス・イヴリー=シュル=セーヌ出身の23歳。チュニジア人の両親のもと、パリ近郊の労働者階級が多く暮らす地区で育った。パリFCの下部組織からスカウトを集める存在となり、2016年にはすでにマンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、リヴァプール、アーセナルといったイングランドの名門クラブから注目される逸材だった。最終的に2019年、当時所属していたモナコからマンチェスター・ユナイテッドへ移籍。移籍金は約500万から1000万ユーロとも報じられた、まさに「将来のスター候補」だった。
ユース時代はフランスのU-16・U-17代表としてプレーしていたが、2021年に初めてチュニジア代表に招集されたことを契機に、両親の祖国を代表する道を選択。「心の底からの選択でチュニジア代表を選んだ。フランスへの愛がなくなるわけではないけれど、チュニジアへの愛の方が大きいと感じた」と当時の心境を語っている。
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レンタル移籍を経てバーンリーで主力定着
マンチェスター・ユナイテッドでは出場機会に恵まれず、バーミンガム・シティ、セビージャへのレンタル移籍を経験。2024年8月にバーンリーFCへ完全移籍を果たし、ここから本格的にキャリアを花開かせていく。バーンリーは2024-25シーズン終了時にプレミアリーグ昇格を果たしたが、メイブリは昇格に貢献した中心選手の一人であり、トップチームでも主力としての地位を確立した。バーンリーのアシスタントコーチからは「彼には最後のパス、決定的な瞬間を作る力がある。そして大きな勇気を持っている」と評されている。
すでに2022年カタールW杯にも出場経験があり、23歳という年齢ながら大舞台での経験値は侮れない。チュニジア代表では中盤の底を支える役割を担い、高い技術と攻撃的なスタイルでチームの主力として機能している。マンチェスター・ユナイテッドで培われたフィジカルの強さとボール扱いの技術は、プレミアリーグ仕込みの本格派と言っていいだろう。
日本代表が警戒すべきポイント
メイブリの最大の武器は、中盤での展開力とラストパスの精度だ。バーンリーのコーチが指摘するように「決定的な瞬間を作る力」を持つ選手であり、チュニジアが守勢に回る展開になったとしても、一瞬のタイミングでゲームを動かすボールを供給できるタイプだ。日本代表としては、彼に時間とスペースを与えないプレッシングの強度が重要になってくる。
また、スウェーデン戦では1-5という大敗を喫したチュニジアだが、これはチーム全体の崩壊という側面が強く、メイブリ個人のパフォーマンスが直接的な原因とは言い切れない。むしろ、こうした厳しい試合の中でも個の輝きを見せる選手であるからこそ、日本としては「チームは苦しいが個でやられる」というシナリオを最も警戒すべきだろう。中盤でのデュエル(1対1の競り合い)の強さも持ち合わせているため、遠藤航や鎌田大地ら日本のボランチ・中盤陣との直接対決は試合の大きな見どころになりそうだ。
まとめ
マンチェスター・ユナイテッドの下部組織出身という血統と、バーンリーでのプレミアリーグ経験を併せ持つハンニバル・メイブリ。チーム状態が苦しい中でも、個の力でゲームを動かせる存在として、日本代表は特に警戒すべき選手の一人と言えるだろう。
※本記事の情報は2026年6月20日時点のものです。出場メンバーやコンディションは試合直前まで変動する可能性があるため、最新情報は公式発表をご確認ください。


