2026年9月29日、Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド2回戦「北海道コンサドーレ札幌 vs ファジアーノ岡山」が、大和ハウス プレミストドームで開催されました。
試合はファジアーノ岡山が36分に河野孝汰のゴールで先制。北海道コンサドーレ札幌も58分にアマドゥ・バカヨコが同点ゴールを決めましたが、後半アディショナルタイムの90+3分、岡山DF鈴木喜丈が値千金の決勝点を奪いました。
結果は北海道コンサドーレ札幌 1-2 ファジアーノ岡山。岡山が最後の最後で勝負を決め、次のラウンドへ駒を進めています。公式記録ではシュート数が札幌3本に対して岡山16本、枠内シュートも札幌3本に対して岡山5本となっており、スコア以上に岡山が多くの攻撃機会を作った試合でした。
試合結果
北海道コンサドーレ札幌 1-2 ファジアーノ岡山
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会 | 2026/27 Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド2回戦 |
| 開催日 | 2026年9月29日 |
| キックオフ | 19:03 |
| 会場 | 大和ハウス プレミストドーム |
| 結果 | 北海道コンサドーレ札幌 1-2 ファジアーノ岡山 |
| 前半 | 札幌 0-1 岡山 |
| 後半 | 札幌 1-1 岡山 |
| 入場者数 | 4,138人 |
得点者は、岡山が36分の河野孝汰と90+3分の鈴木喜丈、札幌が58分のアマドゥ・バカヨコでした。
両チームのスターティングメンバー
北海道コンサドーレ札幌
| ポジション | 選手 |
|---|---|
| GK | 菅野孝憲 |
| DF | パク・ミンギュ |
| DF | 福森晃斗 |
| DF | キム・ゴヌン |
| DF | 川原颯斗 |
| MF | 堀米勇輝 |
| MF | 木戸柊摩 |
| MF | 浦上仁騎 |
| FW | 青木亮太 |
| FW | アマドゥ・バカヨコ |
| FW | ヴィニ・ペイショット |
ファジアーノ岡山
| ポジション | 選手 |
|---|---|
| GK | レナート・モーザー |
| DF | 大森博 |
| DF | 鈴木喜丈 |
| DF | 立田悠悟 |
| MF | 田部井涼 |
| MF | 神谷優太 |
| MF | 白井康介 |
| MF | 山根永遠 |
| FW | レオ・ガウショ |
| FW | ナ・サンホ |
| FW | 河野孝汰 |
札幌は菅野孝憲、福森晃斗、青木亮太、バカヨコらが先発。岡山はナ・サンホ、河野孝汰、レオ・ガウショらを前線に配置しました。両チームの先発メンバーはJリーグ公式記録および当日のメンバー発表と照合しています。
試合の流れ
前半36分|ナ・サンホから河野孝汰、岡山が先制
序盤からより多くのシュートチャンスを作ったのは岡山でした。
均衡が破れたのは36分。ペナルティーエリア内でナ・サンホがボールを供給すると、反応した河野孝汰が中央から左足でシュート。これをゴール左下に沈め、岡山が0-1と先制します。
河野はシュートを打つタイミングとコースの選択が良く、ナ・サンホも相手守備の間でボールを受けながら決定的なパスを通しました。
札幌としてはボール保持そのものはできていましたが、前半から相手ゴールへ直接迫る回数が十分ではなく、岡山に先手を取られる形となりました。
後半13分|バカヨコが決めて札幌が追いつく
後半に入り、札幌が少ないチャンスを得点へつなげます。
58分、ヴィニ・ペイショットがペナルティーエリア内からクロス。中央で待っていたアマドゥ・バカヨコが左足で合わせ、ゴールネットを揺らしました。
札幌にとっては非常に大きな同点ゴール。岡山が優勢に試合を進める中でも、前線のサイズと決定力を生かし、一気に試合を振り出しへ戻しました。ヴィニ・ペイショットにはアシストが記録されています。
90+3分|江坂任のクロスから鈴木喜丈が劇的決勝点
1-1のまま試合終了が迫った90+3分、勝敗を決めるゴールが生まれました。
左サイドから江坂任がクロスを供給。ペナルティーエリア中央へ飛び込んだ鈴木喜丈がゴール右下へ流し込み、岡山が土壇場で勝ち越しました。
途中出場した江坂がアシストし、センターバックの鈴木がフィニッシュを担当する形。最後までゴールを狙い続けた岡山の姿勢が結果につながった得点でした。
鈴木自身も試合後、「江坂選手から良いボールが来ると思っていた」と振り返っています。一方で、先制後に追加点を奪えず試合を難しくした点については課題として挙げました。
交代選手と試合への影響
北海道コンサドーレ札幌
札幌は後半12分に唐山翔自を投入し、13分後には同点ゴール。その後、梅津龍之介、大森真吾も投入しました。
特にバカヨコとヴィニ・ペイショットの関係から同点ゴールを奪えた点はポジティブでしたが、交代後も継続的にシュート数を増やすところまでは至りませんでした。
ファジアーノ岡山
岡山は前半38分に田部井涼から竹内涼へ変更。後半開始からルカオを投入し、58分には得点した河野孝汰に代えて江坂任をピッチへ送りました。
そして、その江坂が90+3分に決勝点をアシスト。
試合を通じた選手交代が結果へ直接結びついたことは、岡山にとって大きな収穫と言えます。終盤にはブラウン・ノア賢信も投入しています。
スタッツから見る札幌vs岡山
ボール保持は互角、決定機では岡山が圧倒
| スタッツ | 札幌 | 岡山 |
|---|---|---|
| ボール支配率 | 51% | 49% |
| シュート | 3 | 16 |
| 枠内シュート | 3 | 5 |
| パス成功率 | 78% | 75% |
| コーナーキック | 2 | 10 |
| 警告 | 1 | 1 |
| 退場 | 0 | 0 |
数字を見ると非常に特徴的です。
ボール支配率は札幌51%、岡山49%でほぼ互角。パス成功率でも札幌がわずかに上回っています。
しかし、シュート数は3対16、コーナーキックは2対10。つまり札幌はボールを持つ時間を作りながら、それを相手ゴール前での決定機へ十分変換できませんでした。
一方の岡山は保持率では上回っていないものの、ボールを前進させた後にシュートまで完結する回数が明確に多く、ゴールへ向かう効率という点で優位に立っていました。
北海道コンサドーレ札幌の個人評価
バカヨコが数少ないチャンスをものにする
※以下は公式採点ではなく、本記事独自の10点満点評価です。
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| 菅野孝憲 | 6.0 | 岡山の多くの攻撃に対応。2失点もシュート16本を受ける難しい展開だった |
| パク・ミンギュ | 5.5 | 守備対応に追われる時間が長く、攻撃面で大きな違いを作れず |
| 福森晃斗 | 5.5 | 後方から組み立てに参加したが、岡山の圧力を完全には外せなかった |
| キム・ゴヌン | 5.5 | ゴール前で粘ったものの、16本のシュートを許した守備には課題 |
| 川原颯斗 | 5.5 | 運動量を見せながら対応。攻撃への接続では改善余地 |
| 浦上仁騎 | 5.5 | ボール保持に関わったが、相手最終ラインを崩すところまで持ち込めず |
| 堀米勇輝 | 5.5 | 中盤でプレーしたが、57分に交代 |
| 木戸柊摩 | 5.0 | 22分に警告。守備面で難しい局面も多かった |
| 青木亮太 | 5.5 | 技術を生かす場面はあったものの、決定的な仕事までは至らず |
| ヴィニ・ペイショット | 6.5 | バカヨコの同点ゴールをアシスト。札幌攻撃で最も大きな仕事 |
| アマドゥ・バカヨコ | 6.5 | 58分に同点弾。少ないシュート機会を得点へ変えた |
| 唐山翔自 | 5.5 | 途中出場から前線を活性化しようと試みた |
| 梅津龍之介 | 5.5 | 後半途中から守備ラインへ入り対応 |
| 大森真吾 | 5.0 | 終盤投入でプレー時間が短く、評価材料は限定的 |
ファジアーノ岡山の個人評価
決勝点の鈴木喜丈と途中出場の江坂任が勝利を呼び込む
| 選手 | 採点 | 評価 |
|---|---|---|
| レナート・モーザー | 6.0 | 3本の枠内シュートに対応。1失点したものの勝利に貢献 |
| 大森博 | 6.0 | 77分に警告を受けたが、守備ラインを支えた |
| 鈴木喜丈 | 7.5 | 90+3分に劇的決勝ゴール。守備だけでなく最後に勝敗を決めた |
| 立田悠悟 | 6.0 | 中央でバカヨコらと対峙。チームの最終ラインを支えた |
| 田部井涼 | 5.5 | 前半38分に交代。プレー時間が限られた |
| 神谷優太 | 6.0 | 攻撃の組み立てに参加し、岡山の攻勢を支えた |
| 白井康介 | 6.0 | サイドで運動量を発揮し、押し込む展開に貢献 |
| 山根永遠 | 6.0 | 攻守に幅広く関与。終盤まで強度を維持した |
| レオ・ガウショ | 5.5 | 前半で交代。決定的な結果は残せなかった |
| ナ・サンホ | 6.5 | 河野孝汰の先制点をアシスト。狭いエリアで違いを作った |
| 河野孝汰 | 6.5 | 36分に先制ゴール。左足で冷静に仕留めた |
| 竹内涼 | 6.0 | 予定外ともいえる前半からの投入でも安定したプレー |
| ルカオ | 6.0 | 後半開始から出場し、前線でフィジカルを生かした |
| 江坂任 | 7.0 | 途中出場から90+3分の決勝点をアシスト。勝敗を左右した |
| ブラウン・ノア賢信 | 5.5 | 終盤投入。プレー時間が短く評価材料は限定的 |
出場メンバーおよび交代については公式記録と当日のメンバー発表を基準としています。
なぜファジアーノ岡山が勝利できたのか
理由1|シュート16本に表れた「ゴールへ向かう回数」の差
最大の違いは、相手ゴールへ迫った回数です。
岡山は16本のシュートを記録した一方、札幌はわずか3本。札幌は51%のボール保持率を記録しましたが、保持からフィニッシュへ移る部分で岡山との差が出ました。
ボールを持つこと自体ではなく、「持った後に何をするか」という点で岡山が上回った試合だったと言えるでしょう。
理由2|ナ・サンホ、河野孝汰の関係性
先制点ではナ・サンホが河野孝汰へラストパス。
ナ・サンホがゴール前で相手守備の注意を引きつけ、河野がスペースへ入り込む形が得点につながりました。
岡山は単純なクロスやロングボールだけでなく、ペナルティーエリア周辺で複数選手が関わる攻撃を作れた点が強みでした。
理由3|江坂任という切り札
決勝点を演出したのは途中出場の江坂任でした。
58分から出場すると、90+3分に左サイドから質の高いクロスを供給。鈴木喜丈の決勝点をアシストしました。
先発選手だけでなく、ベンチから入った選手が勝敗を決める仕事をした点は、カップ戦を勝ち抜くうえで非常に大きな意味があります。
北海道コンサドーレ札幌の課題
シュート3本では勝利の確率を高められない
最も明確な課題はフィニッシュまで持ち込む回数です。
バカヨコが1点を奪ったように、前線には一つのチャンスをゴールへ変える力があります。それだけに、そこへボールを届ける回数を増やしたいところです。
後方でパスをつなぐだけでなく、相手ライン間への縦パス、サイドからの早いクロス、セカンドボールからの二次攻撃など、攻撃の終着点を明確にする必要があります。
試合終盤の守備
1-1で90分を迎えれば、ノックアウト方式ではまず失点しないことも非常に重要です。
しかし90+3分、江坂のクロスに対して鈴木の侵入を許して失点しました。
ボール保持者へのプレッシャーだけでなく、クロスが入る瞬間のペナルティーエリア内で「誰が誰を見るのか」を最後まで整理することが求められます。
札幌の次戦は10月4日、明治安田J2リーグ第9節のいわきFC戦。函館どつくスポーツガーデンで13時キックオフ予定です。
ファジアーノ岡山の課題
優勢な時間帯で2点目を奪い切る
勝利した岡山にも改善点はあります。
シュート16本、コーナー10本を記録しながら、58分には同点に追いつかれました。
鈴木喜丈も試合後、先制した後に2点目、3点目を取れなかったことで難しい試合になったとの認識を示しています。
試合を完全に掌握している時間帯に追加点を奪えれば、終盤まで勝敗が分からない展開へ持ち込まれる可能性を減らせます。
一瞬の隙を減らす
札幌の同点ゴールは、ヴィニ・ペイショットからバカヨコというシンプルながら強力な形でした。
試合全体で優勢でも、一度の対応ミスやマークのずれでゴールを奪われるのがカップ戦の怖さです。
岡山がさらに安定して勝ち上がるには、攻撃時のリスク管理とクロス対応を90分通じて維持することがポイントになります。
岡山は次戦、10月7日に天皇杯3回戦でジェフユナイテッド千葉とフクダ電子アリーナで対戦。その3日後の10月10日にはJ1第9節・アビスパ福岡戦も控えており、連戦での選手起用も重要になってきます。
この試合のMVP候補
鈴木喜丈(ファジアーノ岡山)
本記事のMVP候補は、鈴木喜丈です。
理由は何と言っても90+3分の決勝ゴール。
1-1のまま延長戦も視野に入ってくる時間帯で最終ラインから攻撃参加し、江坂のクロスへ飛び込んで勝負を決めました。
守備の選手がカップ戦の土壇場でゴール前へ入り、その一度のチャンスを仕留める――。ノックアウト方式の試合で極めて価値の高いプレーだったと言えます。
まとめ|岡山が攻撃回数の差を最後に結果へ変える
北海道コンサドーレ札幌とファジアーノ岡山によるルヴァンカップ2回戦は、岡山が2-1で勝利しました。
札幌はバカヨコのゴールで一度は追いつき、限られたチャンスを生かす勝負強さを見せました。しかし、試合全体を見るとシュート3本、コーナー2本にとどまり、ゴール前へ進入する回数を増やせなかったことが響きました。
対する岡山はシュート16本、コーナー10本。河野孝汰が先制点を決め、途中出場した江坂任が決勝点をアシスト。そして最後はDF鈴木喜丈が90+3分に劇的なゴールを奪いました。
内容で上回っても、一度は1-1に追いつかれた岡山にとって課題の残る試合ではありました。それでも、一発勝負のカップ戦では最終的に「勝ち切ること」が何より重要です。
札幌はこの敗戦をリーグ戦の立て直しへどうつなげるのか。岡山は天皇杯、J1リーグ、そしてルヴァンカップと続く戦いの中で、さらにチーム内競争を高められるのか。
両チームの次戦にも注目です。
免責事項
本記事は、Jリーグ公式サイト、北海道コンサドーレ札幌およびファジアーノ岡山の公式発表など、2026年9月30日時点で確認できる公開情報をもとに作成しています。
試合結果、得点時間、出場選手、交代、各種スタッツ等については正確性の確保に努めていますが、公式発表の修正・更新等によって内容が変更される場合があります。最新情報はJリーグおよび各クラブの公式サイトをご確認ください。
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